1ナンバーと4ナンバーの違いとは? コスト面の違いも徹底比較!

貨物の輸送車両であるトラックが扱う荷物はいろいろなものがあり、その量も輸送距離もさまざまです。営利を目的として行う運送業において、積荷に合わせたサイズ・能力のトラックを選択することが重要です。 

今回の『豆知識』では1ナンバーのトラックと4ナンバーのトラックを比較してその違いをコスト面まで加えて解説いたします。 

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1ナンバーと4ナンバーの違いは?

用途によって使い分ける1ナンバーと4ナンバーのトラックについて、番号の区分と車両サイズそして用途を説明します最適なサイズのトラックを選ぶことで、効率の高い輸送を行うことが可能になります。

 

ナンバーの番号の区分

トラックのナンバープレートの上部右側(左側はナンバー使用の運輸支局、自動車検査登録事務所所在地名)には2桁ないしは3桁の番号があります。この番号は自動車の種類と用途を示した国土交通省が定めた番号です。 

以下がその一覧となります。 

この番号10~19の10番台、100~199の100番台が記載されているナンバーを「1ナンバー」と呼んでいます。大型トラックなど普通貨物自動車です。40~49の40番台、400~499番台が記載されているナンバーを「4ナンバー」と呼んでいます。軽トラックなど小型貨物自動車です。

 

0ナンバー  00~09および000~099  クレーン車など建設機械である大型特殊自動車 
1ナンバー  10~19および100~199  大型トラックなど普通貨物自動車 
4ナンバー  40~49および400~499  軽トラックなど小型貨物自動車 
6ナンバー  60~69および600~699  小型貨物自動車。4ナンバーの予備番号 
8ナンバー  80~89および800~899  パトカー、消防車、救急車などの特殊用途自動車 
9ナンバー  90~99および900~999  大型の特殊自動車(建設機械を除く) 

 

車両サイズ

続いて具体的な車両サイズをご説明します。 

  1ナンバー  4ナンバー 
車長  12.0m以下  4.7m以下 
車幅  2.5m以下  1.7m以下 
車高  3.8m以下  2.0m以下 
排気量  2,000cc  2,000cc以下 

 

道路法に基づき、道路の構造を保全し、または交通の危険を防止するため通行できる車両の制限をした「車両制限令」で定められたサイズの最大値が1ナンバーのサイズとなります。4ナンバーの車両サイズは軽トラックである軽貨物車両や小型貨物自動車であり、車両の中で一番小さな分類となります。 

車両サイズによって高速料金、保険料、税金や車検期間などのコスト面での違いが出てきますが、何よりも積荷を積み込むことのできる量に大きな違いが出てきます。そして、自ずとそこには用途の違いが生まれます。

 

車両サイズ

1ナンバーと4ナンバーのトラックは、積載量の違いや車両サイズに合わせた性能・能力の違いから用途が異なります。1ナンバーのトラックは大量の積荷や重量物の積荷を一度に輸送できる能力を持っています。大量物の長距離輸送をモーダルシフトによることを推奨する環境重視の時代となっていますが、鉄道や船舶での輸送では駅や港から、トラックを使って最終目的地まで輸送しなければなりません。積替えの手間や時間を考えれば、1ナンバーのトラックの輸送は非常に効率的なのです。

 

そして、4ナンバーのトラックには1ナンバーのトラックにできない能力があります。市街地での小口配送です。EC(エレクトリックコマース:インターネットでの取引により積載する商品が変わり、同種同品の大量輸送から異種異品の小口配送が増えてきました。その用途に最適な4ナンバーのトラックです。都市部の狭い道路を効率よく配達する能力を持っています。 

 

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1ナンバーと4ナンバーのコスト面での違いは?

続いて、1ナンバーと4ナンバーのトラックの違いを、コスト面の違いから説明します。

 

高速料金

高速料金は中型車・大型車と普通車の違いになります。1ナンバーのトラックは中型車・大型車の料金、4ナンバーのトラックは普通車の料金となります。その料金差は大きく、高速道路の利用頻度が高ければ高いほどランニングコストが大きく変わってきます。

 

・高速料金の一例

東京起点  名古屋 吹田(大阪) 
普通車 7,320円 5,120円 
中型車 8,750円  6,120円
大型車 11,900円 8,350円 

          

保険料

保険料は下記のようになります。 

■自賠責保険料(2023年4月1日以降保険始期の契約に適用) 

4ナンバー    17,650円/24ヶ月 
1ナンバー 

営業用(緑ナンバー) 

最大積載量が2tを超えるもの  42,610円/24ヶ月 
最大積載量が2t以下のもの  30,110円/24ヶ月 
1ナンバー 

自家用(白ナンバー) 

最大積載量が2tを超えるもの  30,980円/24ヶ月 
最大積載量が2t以下のもの  28,370円/24ヶ月 

 営業用(事業用)のトラックの緑ナンバーの過去記事です。
※任意保険料は最大積載量が2tを超える1ナンバーではその積載量や走行距離から保険料は非常に高くなり、中には保険契約を引き受けない保険会社もあります。直接保険会社に問い合わせる必要があります。

 

税金

自動車税、自動車重量税を比較してみます。
 

 1. 自動車税

⚫︎1ナンバートラック(自家用)

最大積載量  自動車税 
1t以下  8,000円/年 
1t超2t以下  11,500円/年 
2t超3t以下  16,000円/年 
3t超4t以下  20,500円/年 
4t超5t以下  25,500円/年 
5t超6t以下  30,000円/年 
6t超7t以下  35,000円/年 
7t超8t以下  40,500円/年 


⚫︎4ナンバー:
10,800円/年

 

2. 自動車重量税

⚫︎1ナンバートラック(自家用) ※車検ごとの発生となります。 

車両総重量  自動車重量税 
1t以下  3,300円/年 
1t超2t以下  6,600円/年 
2t超3t以下  12,300円/年 
3t超4t以下  16,400円/年 
4t超5t以下  20,500円/年 
5t超6t以下  24,600円/年 
6t超7t以下  28,700円/年 
7t超8t以下  32,800円/年 


⚫︎
4ナンバー:6,600円/2年 

 

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1ナンバーと4ナンバーはどちらを選べばいいの?

1ナンバーと4ナンバーのトラックの選択はそのサイズと能力によって生まれる用途コスト面や運用面から決まってくるでしょう。事業用に、自家用にベターではなく、ベストの選択を行ってください。

 

事業用途の場合

1ナンバーと4ナンバーのトラックには、そのサイズや能力から生まれるそれぞれのメリット・デメリットがあります。 

かかるコストの差もあります。それらを上手に活用して事業用に、自家用に使用してください。まずは事業用途で使用する際の最適なナンバーのトラックを見ていきましょう。

 

1.1ナンバーのメリット・デメリット
まずは1ナンバーのトラックのメリット・デメリットです。事業用途で考える場合、トラックの選択は事業内容によって大きく左右されます。1ナンバーのトラックのメリットは何といってもその大きな輸送能力でしょう。 

最大積載量の大きさと、長距離輸送に向いた能力です。一度に大量の荷を輸送できる、しかも長距離輸送できる能力は運送業にとって一番のメリットとなります。しかし、デメリットともなる1ナンバーのトラックにかかるコストは大きいです。車両にかかる点検維持までを含めたコスト、保険などの経費、それらすべてを含めて費用対効果を分析して1ナンバーのトラックを利用してください。

 

2.4ナンバーのメリット・デメリット
続いて、4ナンバーのトラックのメリット・デメリットです。事業用の4ナンバーのトラックのメリットは小回りの良さと、1ナンバーのトラックのように大きなコストは必要ないでしょう。都市部での配送に適した4ナンバーのトラックは小口配送に向きます。狭い道路も自在に走り、駐停車もしやすいです。初期費用も維持費も抑えることができます。 

積載量の小ささから、一度に運ぶことのできる限界がデメリットとなるかもしれません。しかし用途に合えば、維持費は安く運送効率の良い車両であることは間違いありません。

 

自家用トラックの場合

自家用であろうと、自社の積荷が大量で長距離輸送が必要であれば1ナンバーのトラックが必要となります。少量の荷の輸送であって頻度も多くなければ4ナンバーのトラックで十分です使用目的・用途、その他の条件を含めての1ナンバーと4ナンバーの使い分けの判断が大切になります。 

 

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まとめ

1ナンバーと4ナンバー、運ぶ量(最大積載量)、走行能力を含めたすべての能力が違う両ナンバーを付けているトラック(貨物自動車)のメリット・デメリットは事業主の利用目的によって変わってきます。その事業目的に合ったサイズであるかなどの条件を検討して、最大の費用対効果を生み出すトラックを選択することが大切なポイントになるでしょう。 

トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆様にさまざまな情報をお届けします。 

 

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