トラックを運転するコツ! 乗用車との違いや注意点は?

日本経済を支える物流の主役はトラックであり、トラックの存在なしでは日本の物流は成り立つことはありません。産業革命で蒸気機関が発明され、人間や動物の力で輸送されていた貨物が動力によって輸送されるようになってから、交通事故との戦いが続いています。不可抗力に近い形やヒューマンエラーによる事故はなかなかなくすことはできないのかもしれません。

しかし、貨物の安全・安心・確実な輸送はトラックを運転する我々に課せられた社会的使命とも言えます。そのためにも交通事故を防ぐことは我々の不可欠なミッションとなります。

そこで今回はトラックを運転するコツをつかみ、普段乗りなれている乗用車との運転における違いもよく熟知していただき、交通事故を起こさない安全な運転に勤めていただきたいと思います。

 

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トラックと乗用車の違い

トラックと乗用車は基本的にその用途が違うため、大きさや馬力、運転席の位置などに違いがあり、乗用車とは違った注意が必要になってきます。まずはその基本的な違いを解説します。

 

車体の大きさ

誰もがわかるようにトラックは乗用車と比べて車幅が広く車高も高いです。中でも大きく差があるのは車体の長さです。高速道路のようなまっすぐな道を走るのであれば普段乗用車の運転に慣れた方でも違和感はないでしょうが、街中の交差点での右左折はそんなわけにはいきません。

車線変更にも注意が必要になり、運転席から目視確認できない死角も生まれます。この車体の長さが乗用車と大きく異なる点です。

 

エンジン

トラックと乗用車には車体に大きな違いがありますが、基本的な運転操作に違いはありません。エンジンに関係して乗用車と若干の違いがあるだけです。乗用車ではほとんどがAT車になっていますが、トラックでは積荷の重さへの対応が有利なギアチェンジが自在のMT車が主流です。

ブレーキは乗用車と同様のフットブレーキの他に排気ブレーキがあり、下り坂ではエンジンブレーキと同じように使います。

 

運転席の位置

トラックを見てもおわかりのとおり、乗用車と比べると運転席の位置が高いため、スピードが遅く感じてしまったり、前方の車との車間を詰めすぎたりしてしまうことがあるので注意が必要です。トラックの運転席は乗用車の二倍近い高さがあり、その視界は前方が確認しやすくなるかわりに、真下に死角が生じ目視確認が困難になります。このような理由から追突事故を起こしやすいことをよく認識してください。

免許証別:運転できるトラックの違い

取得した免許によって運転できるトラックが決まってきます。


普通免許

『普通自動車免許』は平成に2度改正がありました。1回目の改正である2007(平成19)年6月1日までの自動車運転免許証の区分は『普通自動車免許』と『大型自動車免許』の2種類しかありませんでした。2度の改正によって2017年3月12日以降に取得した普通免許で運転できるトラックは以下のようになっています。

車両総重量:3.5トン未満
最大積載量:2トン未満
乗車定員数:10人以下

普通免許は取得した時期によって運転を認められた車両のサイズが変わってくることにご注意ください。

 


準中型免許

貨物自動車による交通死亡事故の削減と、若年者の雇用促進のため、2017年3月12日から新たに新設された免許です。

普通自動車、中型自動車、大型自動車に加えて、

車両総重量:3.5トン以上7.5トン未満
最大積載量:2トン以上4.5トン未満

上記の自動車が『準中型自動車』として新設されました。免許取得条件年齢は18歳以上となっており、普通免許の取得に関係なく、運転未経験者でも取得が可能です。

 


中型免許

中型免許導入の背景には交通死亡事故の発生原因の9割以上が貨物自動車だったことでした。特に多い大型トラックの事故に対応して導入された免許です。

2007年6月2日~2017年3月11日に取得した中型免許で運転できるトラックのサイズは、

車両総重量:5トン以上11トン未満
最大積載量:3トン以上6.5トン未満

一方で2017年3月12日以降に取得した中型免許で運転できるサイズは、

車両総重量:7.5トン以上11トン未満
最大積載量:4.5トン以上6.5トン未満、

となっています。準中型免許が新設されたことでの改正でした。

 


大型免許

大型免許は中型免許が新設されて運転できるサイズが変わりました。2007年6月2日以降は以下のとおりです。

車両総重量:11トン以上
最大積載量:6.5トン以上

免許取得年齢は普通免許等保有通算3年以上、21歳以上となっていましたが、2022年5月に改正されて年齢が引き下げられました。『19歳以上で普通免許の保有歴1年以上』が受験資格の条件になりました。ただし、36時限以上の『特別教習』が必要です。

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トラックを運転する際のコツとは

ここまでご覧いただいたように乗用車と大きく違う車体の長さと運転席の高さに起因する運転時の環境や認知の違いが、運転操作に及ぼす原因となっています。
では、これを具体的に見てみたいと思います。


右左折のコツ

交差点での右左折は特に注意が必要です。右折時には直進してくる対向車、右折する対向車の側方を直進してくる二輪車に特に注意してください。二輪車はこちらの右折の対する安全確認が遅れがちになります。
右折時には直進する対向車にばかり注意がいってしまい、横断する歩行者や自転車に対して注意を怠りがちになるので安全確認を十分にしてください。

左折時には左側後方を直進してくる二輪車に対して十分な安全確認が必要となります。バックミラーの死角に入っている二輪車がいないことを確認してください。トラックは内輪差が大きいということを運転者は強く認識して運転し、左折時の歩行者・自転車の「巻き込み事故」を防止する努力が必要になります。

 

方向転換のコツ

乗用車と違う車体の長さをよく認識して運転しなければなりません。方向転換をする際には前進するにしても後退するにしてもご自身で認識した長さの車体がどこにもぶつからずに動けるのかをイメージしなければなりません。

まずは練習して身体で覚えることが一番のコツになると考えてください。

 

バックのコツ

車体の長さからサイドミラーで確認する左側後方の死角は大きいと認識してください。これは乗用車との大きな違いです。右側に運転席のあるトラックでは、左側は確認できる部分が少なく、左側方から左後方にかけてサイドミラー、アンダーミラーに映る範囲以外はほとんど死角になります。そして後方の死角の大きさを認識してください。

バン型トラックは後方のほとんどが死角になります。後方が見えない状況で安全に後退するためには、いったん下車して運転者の目で後方の安全確認を行うか、誘導員に誘導してもらう必要があります。誘導してもらう場合やバックアイカメラを使用する場合でも決して過信はしないでください。

 

ブレーキのコツ

空車で運転するのと満載での運転は当然ブレーキの効き方が変わります。車両総重量が重くなるほど慣性が働き、ブレーキは効きにくくなります。特に下り坂ではスピードが出やすく、前車との車間距離をとるためのスピードコントロールが重要となります。
長い下り坂でフットブレーキを使い続けると、フェード現象やベーパ・ロック現象が生じてしまい、ブレーキが効かなくなる恐れがあります。車間距離は十分に保ちながら、できるだけエンジンブレーキや排気ブレーキを活用し、道路の勾配や周囲の状況に応じた運転を心がけましょう。

 

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トラックを安全に運転するための注意点

トラックは乗用車に比べて、車体のサイズが大きいなどの特徴があります。これらの特徴がトラックの運転に影響を与えます。様々なトラックの特性をよく理解して運転することが安全運転を行う注意点となります。

 

注意点①:後輪の動きを確認する

トラックの特徴である車体の長さは安全に運転するために気にかけるべき注意点の一つです。ホイールベースが長いために右左折時の前輪と後輪の描く軌跡が大きく違います。前輪と後輪の差が生み出す内輪差が大きいために、後輪の動きを確認しながら運転しないと、右左折の際にトラックの後輪が側方を通過する自転車、オートバイ、歩行者を巻き込んでしまい事故を起こしてしまう可能性があります。

 

注意点②:スピードの出しすぎに気をつける

車両重量が重いこと、荷物を積むともっと重くなるのがトラックの特徴です。高い座席からではスピード感覚が鈍ってしまい、スピードを出しすぎてしまいます。重量による慣性の法則が働いて、排気ブレーキをかけてもすぐトラックは止まってくれません。法定速度や社内ルールのスピードで走ることを心がけてください。

大切な荷物を預かるお客様ばかりか事故に関係する皆さまや会社に迷惑をかけ、ご家族を悲しませることになってしまいます。

 

注意点③:横風の影響を受けやすい

荷物積載時の平ボディトラックやバンボディトラックは横風の影響をまともに受けてしまいます。空車で走るバンボディは車重が軽くなっているため、特に横風の影響を強く受けてしまいます。風を遮るものがない海岸線沿いの高速道路などは非常に危険です。

注意報や警報級の強風の場合や、道路管理会社の『強風危険』アナウンスにはしたがって、安全な場所に止まる勇気を持つこともトラックの安全運転を行う注意点です。

 

注意点④: 荷台によっては後方確認ができない

積み荷満載の平ボディ、バンボディやウイングボディ、冷蔵・冷凍車など、トラックのボディタイプによってルームミラーやサイドミラーで後方が確認できない場合があります。非常に大切な後方確認が目視でしにくいことをよく認識し、サイドミラー等で確認しながら右左折や車線変更を行ってください。
荷台によっては後方確認ができない場合があることは、トラックを安全に運転するために非常に大事な注意点です。

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まとめ

乗用車と違う大型貨物自動車の様々な特性をご理解いただけたでしょうか。日本の物流になくてはならないのがトラックです。運転される皆さんはもちろんプロなので、自信を持って運転してください。しかし、過信は禁物です。

車体の大きさから一瞬の気の緩みや不注意から取り返しのつかない大事故につながる可能性を持つのもトラックです。安全運転は当たり前のことです。さらに『エコドライブ』までできる余裕を持った運転を心がけましょう。

あなたのトラックの積み荷が到着するのを心待ちにしているお客様や、無事なお帰りを待つご家族のために安全運転に努めてください。

 

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