マイクロから大型まで多種多様なバス! 目的や用途を基準にして選ぶのがベスト
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はじめに
一度に多くの人を輸送できる乗り物には飛行機や船舶、鉄道がありますが、航路や軌道などの定められたルートでしかその輸送は許されていません。
バスには公共交通機関である路線バスなど決められたルートを走るものもありますが、観光バスをはじめ、会社や個人で所有する各種サイズのバスやマイクロバスは、道路交通法に則れば公道を自由に走ることができます。そして、各バスのサイズや用途によってさまざまな目的に利用されています。
今回の『豆知識』ではバスのサイズ別に特徴などを解説し、それぞれのバスがどのような目的・用途に適しているのかを紹介していきます。
また、バスを選ぶ際に考慮すべきポイントや、使用目的に合った最適なバスの選び方についても触れているので参考にしていただければ幸いです。
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【サイズ別】バスの種類
公共交通機関である路線バスや一般的な観光バスで多く見られる大型バスをはじめ、他の商用車両のようにサイズ別に分かれます。まずはバスの種類を解説します。
・大型バス
大型バスは全長12m、全高3.8m、全幅2.5m以内の大型車のサイズ内です。路線バスは全長が10~11.5m、車幅2.5mとなります。定員は立って利用する乗客まで見込んで60~70名とし、観光バス等では最大60名を定員としています。
すばらしい眺望を誇る大型2階建て「ダブルデッカー」、中2階から景色がよく見える大型車「スーパーハイデッカー」、大型一般車より床面が高く眺めのよいデラックスカー「大型ハイデッカー」などがあります。
・中型バス
中型バスは全長9m、全高3.8m、全幅2.5m以内の大きさです。路線バスは全長8~9m、車幅2.3mとなります。乗員定数は11名以上30名未満、中型免許で運転できます。
定員数30名以上の中型バスもありますが、定員30名以上になると大型免許が必要になります。
・小型バス
小型バスは全長7m、全高3.3m、全幅2.3m以内の大きさです。路線バスは全長7m、車幅2.0〜2.3mとなります。小型バスの座席数は観光バスタイプのもので21〜25席です。
マイクロバスとサイズ、座席数等は大きく変わらないのでよく比較されますが、小型バスにはハイデッカー仕様車もあり、マイクロバスと比べると座席位置が高いので車窓からの景観がよくなります。
・マイクロバス
全長7m未満、定員30名未満のバスがマイクロバスとなります。正席23席と補助席6席の合計29席がマイクロバスの限界です。
マイクロバスにはトランクルームがありませんが、小型バスよりも少し小さいので、仲間内での旅行や送迎、スポーツの大会などの移動には小回りが利いて便利です。
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【用途別】バスの種類
用途によってもさまざまなバスがあります。使用目的に合わせた装備が搭載されて、人の輸送だけが主たる目的ではないバスもあります。用途別のバスの種類を見てみましょう。
・路線バス
人を運ぶという用途に合わせて作られたバスのうち、一番身近な路線バスは利用客を乗車させて決められた路線を定期的に運行して運賃を得ています。道路運送法に記載されている『一般乗合旅客自動車』となります。
路線バスは運転者が車掌の業務も行うワンマンバスが主流になっています。構造的に決まりごともあり、また立ち席のためのつり革や手すり、握り棒の装備、乗客確認のための車内ミラーなどが必要です。
現在ではバリアフリーの「ノンステップバス」が増えており、一般のバスよりもステップ高は低く、270㎜以下と定められています。エアサスペンションを採用することによって車高を下げて、より乗降をスムーズにしています。
・観光バス
観光バスは道路運送法で決められた『一般貸切旅客自動車』です。ハイデッカー、スーパーハイデッカーなど床の高いバスが人気です。団体のインバウンド旅行客などの移動に適しています。
大型のトランクルームを備え、補助席をなくして一人当たりのスペースを広くしたデラックスバスも増えています。
・高速バス
その名のとおり主に高速道路を走る路線バスで、『一般乗合旅客自動車』となります。街中を走る一般路線バスよりも長距離を走るため、昼行便のほか夜行便も設定されています。基本的には観光バスタイプが使用されますが、一般路線バスのように行先表示器や降車ボタン、運賃箱などの装備、さらにはトイレや床下に乗務員用仮眠室などを備える車両もあります。
ちなみに日本最長は新宿(東京)〜博多(福岡)を結ぶ夜行高速バス「はかた号」です。
・送迎バス
送迎バスの多くは白ナンバーと言われる自家用バスになりますが、特定の者の需要に応じ一定の範囲の旅客を運送する『一般貸切旅客自動車』、いわゆる特定バスもあり、ナンバーは緑または黒になります。
送迎バスは、幼稚園の送迎、社員の最寄り駅までの送迎、旅館や料理屋の客の送迎、教習所の教習生の送迎などで使用されます。
基本的に車両には特別な装備がなく、座席とシートベルト、補助席などが備わっています。
・検診バス
検診バスは乗客の輸送が目的ではありません。検診などに必要な設備を車内に整備し、会社などの事業所や駅前などに向けて走ります。健康診断のためのレントゲンバス、検診バス、献血バスなどがあります。
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バスを選ぶ時のポイント
多くの人を運ぶバスです。バスを購入する際に何を基準にして選ぶかで選択肢は変わってくるでしょう。その選択肢を見ていきたいと思います。
・サイズ
大型、中型、小型、マイクロバスがあり、乗車人数が変わってきます。まずは乗車人数の把握が必要でしょう。サイズはその人数に合わせて、なおかつ将来的な増員も想定して選びましょう。
・乗車人数
乗員の数によってバスのサイズは変わります。大は小を兼ねますが、大きすぎるバスは車両本体価格から維持費まで、他よりも多くかかります。最適なサイズを選ぶにはまず乗車人数の把握が必要です。
・本体価格
車両本体の購入価格もバスの選定に大きく影響するでしょう。価格が高ければ維持費も高くなってしまいます。
本体価格だけでなく、事業における収支まで考えて最適だと思われる価格を販売業者に提示し相談することも一つの方法となります。
・維持費
バスを走らせる限り維持費はかかるので、その額をあらかじめ想定し、事業予算に組み入れてください。
低燃費のバスなど、維持費の少しでも安い車種を探すこともバスを選ぶポイントとなります。
・中古または新型
中古のバスか、新型のバスかを選ぶことで車両本体価格は変わってきます。さらにその先の維持費も想定して車両購入を決定してください。
・エンジンなどのスペック
中古バスを購入する場合、エンジンやトランスミッション、足回りなどの主要部品のスペックと状態をよく確認してください。
前所有者の運転の仕方、クセなどで新車時とは異なり、修理が必要な場合もあるため大きな出費が伴われます。
まとめ
バスの選定はまず乗車人数の把握からになるでしょう。それによって最適なバスを選んでください。大人数なら必ず大型バスという選択ではなく、複数台のマイクロバスなどのほうがよいケースもあるかもしれません。
今後は運転手不足から、自動運転化がポイントとなります。この先のバスメーカーや自動車メーカーの進化は、バスの選定に影響を与えることになるでしょう。
トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆様にさまざまな情報をお届けします。
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