トラックからギア鳴りがするのは何故?対策方法と併せて解説

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トラックのギア鳴りの原因

クラッチを切らないシフトチェンジ

トラックを運転する際にギア鳴りがする場合があります。

ギア鳴りにはさまざまな原因がありますが、クラッチを切ることなく無理やりシフトチェンジすることがギア鳴りの原因となります。

そもそもクラッチを切らないでギアチェンジを行うということが不思議にも思えますが、現在普通車はAT車が主流となっており、それに慣れたドライバーが、MT車が主流のトラックを運転すると間違えてクラッチを踏まずにギアチェンジを行ってしまうのです。

その間違ったシフトチェンジによって起きるギア鳴りなのです。

 

シンクロリングの劣化

マニュアルトランスミッションのシフトチェンジをスムーズに行い、運転操作を行いやすくするためのシンクロメッシュ機構の部品であるシンクロリングの劣化に起因するギア鳴りです。

シンクロメッシュ機構は変速操作を容易にするため、回転速度の差を変速動作のなかで同調させる機構ですが、経年劣化や、過度の負担のかかるギアチェンジを行うことがシンクロリングの劣化を加速させる原因になります。

 

ギア段を入れ間違えた

シフトチェンジ時のギア段の入れ間違いです。

シフトアップを間違えて、順番に入れずに飛ばしていきなり上の段に入れてしまうような場合のシフトミスです。

2速から3速へのシフトアップをいきなり5速へ入れてしまうような場合です。

入れ違えてクラッチをつないでも加速が続かなかったり、ノッキングを起こしてしまうことがあります。

シフトダウンの入れ間違いによってはエンジンブレーキがかかってしまう場合もあります。

トランスミッションにもエンジンにも余計な負荷をかけてしまいますので注意しましょう。

 

シフトチェンジが完了していない

シフトチェンジが完了していない状態とは、シフトチェンジしたギアが完全に嚙み合わない状態です。

正常にクラッチミートできないのでギアは弾かれてニュートラルの状態に戻ってしまいます。

中途半端な状態でギアが嚙み合わずに回転するとギア鳴りの原因になってしまいます。

 

乱暴なクラッチワーク

ギア鳴りを防ぐためには正確で丁寧なクラッチワークが必要となります。

クラッチペダルをしっかり踏まずにシフトチェンジすればギア鳴りを起こしてしまいます。

変速中にクラッチペダルを離してしまってクラッチミートしてもギア鳴りを起こしてしまいます。

乱暴なクラッチワークはギアのみならずトランスミッション全体に過負荷を与えてしまいます。

ギア鳴りを起こしてしまう原因ともなる乱暴なクラッチワークは避けてください。

 

トランスミッションオイルの劣化

トランスミッション内部のギアやシンクロメッシュ機構はオイルの劣化や減少でギアは摩擦抵抗が増えてしまいます。

ギア鳴りの原因になるばかりか故障の原因にもなってしまいます。

車検、定期点検などでのトランスミッションオイルの劣化と量は必ず確認する必要があります。

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トラックのギア鳴りの予防や対処法

日常的な発車は2速発進を心掛ける

トラックは空車であったり舗装された平地の場合のような、発進に強い力が必要ない場合には、2速以上で発進しても駆動力には十分余裕があるために2速発進が一般化しています。

トラックの1速は積荷や人を満載にした場合に必要な発進力に合わせてギア比を設定されています。

そのために1速は使わず、2速でスタートするのが一般化されています。

必要以上に低いギアである1速でスタートする必要はありません。

1速は発進しにくい状況である上り坂や、積荷を満載した時に発進のきっかけを作るシフト位置だと考えてください。

日常的なトラックのスタートは2速発進を心がけてトラックのギア鳴りの対処法としてください。

あわせてクラッチ、トランスミッションの過負荷による劣化予防にもなると認識してください。

 

変速時のアクセルとクラッチ操作を丁寧にする

クラッチやトランスミッションに過度な負担を与えないためにエンジンの回転数をある程度上げてからシフトチェンジする必要があります。

エンジンの回転数の上がり具合を感じながら、シフトチェンジ時に丁寧なアクセル操作と丁寧なクラッチ操作が必要です。

そうすればトラックのギア鳴りは予防することができ、クラッチやトランスミッションに過度な負担を与えないために寿命を延ばすことにもつながります。

 

不要なシフトダウンは避ける

不用意なシフトチェンジを行うことがギア鳴りにつながることから、不要なシフトダウンも極力避けてください。

トラックには補助ブレーキであるリターダーが装備されていますので、シフトダウンによるエンジンブレーキは必要ないのです。

減速時にはシフトダウンによるエンジンブレーキを利用しなくてもリターダーを起動させることによって安全に減速できます。

 

こまめなメンテナンス

ギア鳴りはトランスミッション内の金属製ギアの接触音です。

その接触は誤操作や行き届かない整備が原因となりますので当然ではありますがこまめなメンテナンスが予防に活かすことができます。

車検以外の法定点検を必ず行って、トランスミッションオイルの汚れや劣化、不足を確認し、各ギアが正常にスムーズに作動できるようにしてください。

丁寧で正確なシフトチェンジを行うことがギア鳴り予防に大きな効果を果たしますが、こまめなメンテナンスによるトランスミッションやクラッチの良好な状態維持も重要です。

あわせてクラッチに正常値の遊びを持たせることもギア鳴り予防には非常に効果的です。

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ギア鳴りを放置するとどうなる?

トランスミッションの故障リスク

頻発するギア鳴りはトラックのエンジン出力部分から駆動部である車輪への伝導部分の健康不良を教えてくれています。

エンジンとともにこの伝導部分であるトランスミッションはトラックの心臓部分とも言える大切な部品です。

経年劣化や重量のある積荷による過負荷がトランスミッションに異常をもたらしてギア鳴りが起きる場合もあります。

ギア鳴りの原因を早く明らかにしてその原因がトランスミッションであるならば早急に対処する必要があります。

トランスミッションは高価な部品です。

大がかりな修理になってしまう前に早急に対処してください。

 

クラッチの寿命

そして、ギア鳴りの放置はクラッチの寿命にも影響を与えます。

一般的にクラッチの寿命は走行距離10万km、年数で言うと5~7年ほどが目安とされています。

クラッチの使用が多い街中での短距離配送トラックと、長距離専門でクラッチ使用が少ない高速道路を走行するトラックでは寿命は変わります。

クラッチは消耗品であるので寿命があり、使い方によってその寿命は変わります。

 

クラッチの交換にかかる費用

消耗品であるクラッチの経年劣化による交換は仕方のないことと考えられますが、ギア鳴りの放置が原因でクラッチ交換につなげてしまうのは仕方ないとは言えません。

クラッチの交換費用の目安はクラッチディスクやフライホイールの部品代とそれらを交換する整備工場での工賃と調整費用等となります。

交換はディーラーや一般の整備工場でできますが、15万円~30万円が一般的な目安とされる高額な金額となります。

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まとめ

トラックのギア鳴りの原因をよく理解していただき、自身の運転方法の誤りが原因でなければエンジンからタイヤにつながる伝動部分に不具合のある可能性が大きいです。

その伝動部分であるトランスミッションもクラッチも修理にかかる費用は高額になります。

普段の運転や、定期点検、日常点検でギア鳴りには十分な注意を払いましょう。

寿命のあるトランスミッションやクラッチですが、日々の注意は最良の状態をトラックにもたらしてくれます。

そして万が一、トラックの売却をお考えになる際には、その最良のトラックの状態が大きな安心をもたらしてくれるに違いないでしょう。

トラックファイブではいつでも皆様からのご相談をお受けいたします。
トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆様にさまざまな情報をお届けします。

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