ヤマト運輸 デジタルキー活用の「置き配」で実用実験

ヤマト運輸は2月24日、オートロックマンションを対象にデジタルキーを活用した「置き配」の実用実験を開始する、と発表した。オートロックマンションの住民が不在時でも宅配便を「置き配」で荷受できるような仕組みを提供することで、サービスの利便性を高めるとともに、建物への不法侵入を防ぐなど高いセキュリティーを維持する。

オートロックマンションではこれまで、荷受人が不在の場合、鍵を解除できないため、「置き配」への対応が困難だった。ヤマトではこの問題を解消するため、複数社のデジタルキーを同時に管理できるマルチデジタルプラットフォームを開発。デジタルキーによるオートロックの解錠が可能な新機能を、ヤマトグループが2020年6月にEC事業者向けに発売した配送商品の「EAZY」に追加することにした。

該当するマンションの居住者がEAZY利用時に「置き配」を指定すると、配達員の専用アプリにワンタイムパスワードが発行され、エントランスのオートロックが解錠できる仕組み。配達情報ごとに発行されるパスワードはそれぞれ異なるため、高いセキュリティーを確保できる。「対面」を指定した場合、パスワードは発行されない。

今後は実用化に向け、3月上旬から東京都内で複数のデジタルキーを対象に実験を行い、2021年度中に全国約1万棟での展開を目指す。さらに自宅に設置する宅配ボックスなどのデジタルキー化対応にも取り組んでいく方針だ。

デジタルキーを活用した「置き配」の仕組み

出典)ヤマトホールディングスホームページ

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