コベルコ建機とはどんな会社?油圧ショベル(ユンボ)も併せて紹介

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コベルコ建機について

会社概要

コベルコ建機株式会社は神戸製鋼グループに属する歴史ある大手建設機械メーカーです。

発祥である本店所在地は広島市、現在本社は東京都品川区に所在します。

 

1930年、国産建設機械第1号機となる電気ショベル50K(1.5m3)を発売。

1953年には国産初のトラッククレーン10KT(6t)、20KT(10t)を発売。

高度経済成長期の日本のインフラ整備に、研究・開発を行ってきました。独自の力で研究・開発に取り組みつつ、1955年にはアメリカP&H社と技術提携を実施し、クレーン等の最新技術を導入しました。

そして、1960年には大久保工場を設立し、建設機械の製造を開始し、本格的に総合的な建設機械の開発・製造・販売に取り組み始めました。

1962年、大久保工場に神鋼建設機械教習所を設立し、建設機械の需要のもとになる運転技術者の養成に力を入れ始めました。

1999年に資本・経営参加を行っていた油谷重工(株)、神鋼コベルコ建機(株)、(株)神戸製鋼所の建設機械部門が統合し、現在のコベルコ建機(株)が誕生しました。

世界各地への展開、世界一を誇る超大型ビル解体専用機の開発など世の中の流れと需要に順応してますます成長を続ける企業です。

 

そして、「人と環境にやさしい循環型社会創出のため、世界中のお客様に対し、創造的な“知と技”により、革新的ソリューションを提供する」と、顧客ファーストの活動を通じて、持続的成長をしながらグローバルトップブランドを目指す企業でもあります。

 

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コベルコの特徴

高い技術力

コベルコは建設機械のメーカーとして高い術力があるのが大きな特徴です。

第二次世界大戦の前から独自の努力で建設機械の開発・販売に当たり、ユーザーの声を聞きながら技術力を育ててきました。

1955年にはアメリカP&H社と技術提携を実施し、クレーン等建設機械の最新の技術を導入しました。

現在は神戸製鋼グループの建設機械メーカーであり、神戸製鋼の建設機械製造部門でもあります。

親会社である神戸製鋼と技術連携も積極的に行っており、神戸製鋼の得意分野である材料や加工技術、振動音響技術など、建設機械メーカーの枠を超えた基礎技術開発は、コベルコの製品に広く活かされています。

歴史と素材作りが本業の親会社、神戸製鋼との協業はコベルコの高い技術力の礎でもあります。

 

コベルコDNA

「ユーザー現場主義」であるコベルコ建機は、会社発足当時から現場で働く人の多くの声に耳を傾け、すべての性能を一から見直してきました。

コベルコDNAである現場へのこだわりは今もなお脈々とコベルコ建機に流れ続けています。

そして、他社には作り出せなかった建設機器、「これが欲しかった」と現場に言わせる建設機器を生み出し続けているのです。

 

主な建機の紹介

最初に紹介するのは超大型建設機器です。

時代の流れとともに道路・橋梁の規格は大きくなり、施工に求められる能力も日々拡大しています。

「Mastertech7200G NEO」はコベルコ建機がクレーンに関わるすべての人のために生み出した次世代クレーンとも言えるクレーンです。

操作性・安全性・輸送性・組立性を兼ね備えた200t吊り超大型クローラークレーンです。

 

「SK3500D」はクローラークレーンの技術を転用した世界一の作業高さを誇る超大型ビル解体専用機です。

65m超(およそ21階建てビルに相当)での作業を実現し、ギネスにも認定されています。

 

「SK1300DLC」は2021年に販売された高層建造物の解体作業を地上から直接かつ効率よくおこなえる130トン級超大型建物解体専用機です。

 

そしてコベルコ建機の強みは大きさだけではありません。

「ハイブリッドショベル」はNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)からの受託研究事業として研究がスタートしました。

燃費40%削減を達成した世界初のハイブリッド油圧ショベルです。

 

また、「iNDr」は極低騒音ショベルテクノロジーです。

都市部における作業での騒音・防塵対策、現場での安全性を実現した技術です。

神戸製鋼神戸総合技術研究所と連携して6年間の試行錯誤の積み重ねで実現できた新発想の低騒音メカニズム「iNDr」です。旧型のものと比べると、機械右側側面での騒音差は10dB以上にもなります。

 

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油圧ショベル(ユンボ)の名称と動き

アタッチメント

油圧ショベルの特徴の一つにアタッチメントがあります。

アタッチメント(付属品)の名称からもわかるようにこのフロントアタッチメントは交換が可能です。

一般的なバケットばかりではなく、解体工事などに利用されるブレーカー、クラッシャー、グラップル、フォークなどがあります。

アタッチメントの仕組みは人間の腕と同じです。腕が動く原理で土を掘ったり均したりできるのです。

 

上部旋回体

ユンボの上部旋回体には、アタッチメントやユンボ本体の移動を行うための動力部分が搭載されています。

エンジンや油圧ポンプなどの動力源と、旋回モーター、燃料タンク、作業油タンク、ラジエター、旋回ギア、バッテリーなどのさまざまなパーツで構成されています。

そして、ユンボには上部旋回体にカウンターウェイト(つり合いおもり)を装着します。

重量ある土砂をすくい上げるのにも、硬いコンクリートを破砕するのにもその力と釣り合いを取って、ユンボが倒れないようにする重りです。

上部旋回体にあるこのカウンターウェイトがユンボの特徴でもあります。

 

下部走行体

下部走行体は、この名称のようにアタッチメントと上部旋回体をその上に積んでユンボを走行させます。

不整地の現場での安全・安定作業にはクローラーでの下部走行体が一般的です。

シュー、フロントアイドラ、クローラーアジャスタ、トラックリンク、アッパローラ、クローラーフレーム、ドライブタンブラなどのパーツで構成されています。

 

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油圧ショベル(ユンボ)の仕組み

動作の仕組み

ユンボの動作の仕組みは、エンジンの出力軸の回転によって動かされる油圧ポンプから押し出される油圧によるものです。

掘削などのアタッチメントの作動はもとより、旋回・走行などの動きをこの油圧で行います。

油圧ポンプの吐出量を、操作レバーやスイッチによって変えことによって各動作の速度を変えることができます。

メインコントロールバルブを閉じることで、油圧モーターや油圧シリンダーに流れ込む作動油の通路が閉じてしまい動作が止まるのが油圧ブレーキです。

 

油圧回路とポンプ制御

エンジンの力によって生まれるユンボの出力は、油圧ショベルの各駆動部であるアーム駆動・旋回・ブーム駆動・バケット駆動・走行の各部分に、油圧回路を通ってかかっていきます。

この各駆動部への出力がエンジン出力より大きくなるとユンボはエンストを起こします。

このためにポンプ馬力制御が必要になります。

そして可変容量ポンプは、圧力が一定以下に下がると吐出量が最大になるので、一定の適切な圧力で制御するためにポンプ圧力制御を行います。

 

メインコントロールバルブ

メインコントロールバルブは油圧ポンプから押し出される作動油の行き先と量を調整するバルブのことです。

バルブの集合体であるメインコントロールバルブが、どのアクチュエーター※1へどれだけ作動油を送り込むかを調整して、ユンボの動作を決定するので重要な装置になります。

 

まとめ

建築・土木・解体現場などでユンボは必要不可欠な建機です。

「ユーザー現場主義」という顧客ファーストの建機メーカーであるコベルコ建機は、これまでユーザーの要望を聞きながら、時代の流れにあったユンボをはじめとする建設機械を世に生み出してきました。

「働き方改革」、「環境」、「AI」などのキーワードとともにこの先さらに世の中は目まぐるしく変化していきます。

今後、コベルコ建機がどう対応して、どんな新しい建設機械を生み出して私たちを驚かせてくれるのか楽しみです。

 

トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆様にさまざまな情報をお届けします。

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※1:電気・空気圧・油圧などのエネルギーを機械的な動きに変換し、機器を正確に動かす駆動装置のこと。(参考:キーエンス社ホームページ)

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