トラックから聞こえるノッキングの原因は？原因と対策を解説
目次
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トラックのノッキングとは
ノッキングとは？
トラックのノッキングとは、エンジンが金属性の「カンカン」・「キンキン」などの打撃音を出す事と、打撃的な振動を起こす現象を指しています。
通常通りのエンジンサイクルであれば、打撃音のような異音や振動は無いのですが、いくつかの原因で起きてしまう現象なのです。
ノッキングの原因
エンジンの動作には吸入・圧縮・燃焼・排気の4サイクルがありますが、さまざまな原因によってうまく稼働しない時があります。
その時には通常の燃焼とは違う異常燃焼を起こしています。
原因はさまざまであり、その原因によってはエンジンに大きな負担をかけてしまうこともあるので、おざなりに済ませることができない現象です。
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原因となる不完全燃焼の種類
カーノック
通常は、マニュアルトランスミッション車でエンジンの回転数が極端に低い時に、シフトミスなどで起きるノッキングで、低速ノックとも呼ばれ車体がガタガタ振動してしまいます。
マニュアル車でのカーノックは運転ミスであり、故障ではありません。
しかし、まれにAT車でもカーノックが起きる時があります。
そのような場合は、エンジン回りの部品の破損や劣化が疑われますので、なるべく早く修理工場に持ち込んで点検修理することをお勧めします。
デトネーション（異常燃焼）
デトネーション（異常燃焼）はガソリン車で起きるカーノックです。
ガソリンエンジンの場合、プラグ点火でガソリンと空気の混合気を燃焼させてエンジンを回転させますが、燃焼室が高熱状態になってしまい、プラグ点火を待たずして違うタイミングで自家発火してしまったり、高圧・高温の混合気のなかを衝撃波が通過することによって発生してしまったりする現象です。
プレイグニッション（早期着火）
プレイグニッション（早期着火）は、エンジン動作（吸入・圧縮・燃焼・排気）のサイクルにおいて、圧縮行程で点火が始まってしまう状態です。
本来は圧縮された混合気はプラグの点火で着火すべきところを、燃焼室内の堆積してしまったカーボンスラッジ、加熱し過ぎた点火プラグ、漏れ出たオイルなどが点火源となり早期に自己着火してしまう現象です。
ディーゼルノック
ディーゼルノックは、名称通りにディーゼルエンジン特有のノッキング現象です。
ディーゼルエンジンは空気を断熱・圧縮して温度が上昇したところに噴射ノズルから燃料を噴射して自己着火させる方式です。
それが、燃焼室内の温度上昇や燃料の微粒化が不十分なことが原因になって燃料がそのまま残ってしまうことがあります。
それらを含めた過量の燃料が、一度に燃焼してしまってディーゼルノックを起こしてしまうのです。
ディーゼルノックの過大な圧力や振動は、部品の破損原因になってしまいます。
ノッキングが発生しやすい環境とは？
エンジンの温度不足
どんな環境でノッキングは発生しやすいのでしょうか？
これは読み替えればノッキングを発生させる原因は何であるか、ということでもあります。
停止したエンジンは冷えており、冬場であれば外気温で凍てつくばかりの温度になっています。
当然エンジンの始動時に燃焼室内の温度は低くノッキングを起こしやすい状態になっています。
自然着火でエンジンを回転させるディーゼルエンジンはエンジンが暖まるまで燃焼室内の燃焼が不安定な状態であることが多いです。
エンジンの温度不足がノッキングの発生しやすい原因の１つになります。
エンジンへの負荷
エンジンへの強い負荷がかかる場合に、エンジン内の吸入・圧縮・燃焼・排気のリズムが狂ってしまう場合があります。
たとえば、最大積載量まで荷物を積み、峠の登り坂でエンジンに高負荷がかかってしまうことによって燃焼行程のリズムが狂い、ノッキングが起きてしまうのです。
もしくは、この高負荷状態が燃焼室を高温にしてしまい異常燃焼を起こしてしまうことも考えられます。
燃焼室の汚れ
燃焼室の汚れによる異常燃焼がノッキングの原因になってしまう場合があります。
オイル管理の悪さが原因になって起こる不完全燃焼がカーボンを作り出して、エンジン内やピストン上部に付着してしまいます。
そしてカーボン汚れに付着した燃料が点火源となってしまって異常燃焼をひき起こしてしまうのです。
それでノッキングにつながってしまうこともあります。
オクタン価やセタン価が低い燃料
ガソリンやディーゼルエンジンの燃料である軽油のオクタン価やセタン価は重要です。
オクタン価は、ガソリン燃料を使用する際に使われるノッキングの起きにくさを示す尺度です。
その数値が高いほど着火はしにくくなり、異常燃焼や振動が起きることはなくなります。
セタン価は、ディーゼルエンジン内での軽油の自己着火のしやすさと、ディーゼルノックの起きにくさを表します。
このオクタン価とセタン価の適切な水準の燃料を選ばないことが、ノッキングを起こす原因になってしまうことがあります。
高過ぎる圧縮比やブースト圧
適度を越えてしまった高圧すぎる圧縮比や、ターボ車における過給機で過給される空気圧であるブースト圧が高すぎるとやはり異常燃焼を起こしてしまいます。
定期的な点検を行い適切な圧縮圧やブースト圧に調整していても狂いを生じることはあります。
ノッキングの発生理由が分からない場合には、この圧縮比やブースト圧も疑ってみて整備工場や整備工場を備えたディーラーに相談してみてください。
その他
ノッキングが起きやすい環境はエンジンの異常燃焼を起きる環境でもあります。
燃焼の三要素である可燃物・酸素・点火源を考えれば、点火源がノッキングの主な原因となることが多く見られます。
知識を持った整備士の見立てと、それに基づいたエンジンの調整を含む定期的な点検が、ノッキングを発生させない環境となります。
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ノッキングの対策
エンジンオイルの交換
ディーゼルエンジンは点火プラグを持っていません。そのために自然発火を起こすエンジン回転数まで上がらずに燃料が残ってしまった時は、次に噴射された燃料が合わせて燃焼するために想定以上の強い燃焼になりエンジンに強い負荷をかけてしまうことがあります。
ディーゼルエンジンでのノッキングは仕方ないものの、エンジンオイルを粘度が高いものに変えることで高効率な燃焼を起こすことが可能になり、ノッキングが無くなる場合があります。
オーバーホール
オーバーホールはノッキングの解消方法の最終手段になります。
エンジンオイルを変えても、添加剤を使っても、圧縮比やブースト圧を調整してもノッキングが解消されない場合には、エンジン内部の部品の摩耗が原因と考えられます。
この場合に残されているノッキング解消方法はエンジンのオーバーホールになります。
ディーラーや整備工場で対処してもらうしかありません。
まとめ
エンジン内の燃料の燃焼方法が発生原因になるノッキングには、さまざまな要因がありますが、経年劣化もその一つです。
オーバーホールには多額の費用がかかります。
見積金額次第で、トラックの売却も検討してみてはいかがでしょうか。
トラックファイブでは故障車でも不動車でも高価買取を努力させていただいています。
その資金を利用して、新車や中古トラック購入もノッキング対策と考えてみてはいかがでしょうか。
トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆様にさまざまな情報をお届けします。
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