ディーゼルエンジンとは?作動と構造を解説

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ディーゼルエンジンとは?

どんなエンジン?

今回の『豆知識』はトラックや重機の命とも言える「ディーゼルエンジン」を取り上げました。

ガソリンを燃料とする内燃機関である一般車両のエンジンと、軽油で駆動する内燃機関であるトラックのディーゼルエンジンとは何が違うのでしょうか。

そして、どうしてトラックや重機ではこのディーゼルエンジンが内燃機関として採用されているのでしょうか。

ディーゼルエンジンとはどんなエンジンなのか、その仕組み・構造とともに装置を解説いたします。

 

メリット

ディーゼルエンジンを利用する一番のメリットはその力強さです。

内燃機関のなかでは、ガソリン燃料のエンジンを除いて一番熱効率や圧縮率が高く爆発圧力も強いのです。

そのため力強く、重量があるトラックでも加速がスムーズなのです。

エンジンを頑丈にして耐久性が高いものにしないとなりませんが、そのぶんエンジンは丈夫になって故障が起きにくくなるメリットもあります。

そして軽油を燃料とするメリットもあります。

軽油は引火点が低いことから火災につながる危険性は低いです。

なにより燃料代金が安いこともメリットです。

2024年2月現在ガソリン170円に対して軽油149円と、20~30円ほどガソリンより安いです。

 

デメリット

ディーゼルの爆発力を動力に活かすためにエンジンの各部は頑強に作る必要があり、エンジンは大きく重くなり、製造コストや製品価格も高くなってしまいます。

ディーゼルエンジンにまだ排気ガス規制がなかった頃に光化学スモッグの一因にもなり、排ガス公害の悪いイメージが残っていることもデメリットの一つです。

しかし、最新のディーゼルエンジンは改良が重ねられてガソリン車と遜色のないものになっています。

 

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ディーゼルエンジンの作動(4行程)

空気の取り込み

ディーゼルエンジン一連の作動行程ですが、まずは燃焼のために外気の空気をエンジン内に取り込みます。

ピストンリングが上死点(最上昇の地点)に上がったタイミングで吸入バルブが開き、ピストンはそのまま下がって空気を取り込みます。

 

空気を圧縮

吸入バルブを閉じて下死点(最下降の地点)に位置していたピストンは一気に上昇して一気に空気を圧縮します。

そして1/20前後に圧縮された空気は600度以上の高温になります。

 

空気と一緒に燃料が燃焼

1/20前後に圧縮され、600度以上の高温になった空気に燃料である軽油を噴射するのです。

燃料噴射ポンプで100気圧以上の高圧にされた燃料は一気に噴射され、高温になったピストン内で自然発火して爆発・燃焼しピストンを押し下げます。

 

ガスを排気

ピストンが爆発・燃焼で下死点(最下降の地点)まで下がった時点で排気バルブが開きます。

そしてピストンが下死点から上死点に向かって上がっていく際に爆発・燃焼で生まれたガスを排気バルブから押し出すのです。

 

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ディーゼルエンジンの構造

過給機

過給機は、エンジンが吸い込む空気の圧力を吸気口での圧力以上に上げるための補助装置の総称です。

過給機はエンジンに圧縮空気を送り込むことによって、酸素を多く取り込みより高い燃焼エネルギーを生み出します。

排出される排気ガスエネルギーをタービンで回転エネルギーに変換し、そのトルクを同軸上にあるコンプレッサに伝え、コンプレッサが高速回転することによって吸入した空気を強制的にエンジンのシリンダー内に送り込みます。

 

タイミングギヤ

タイミングギヤはタイミングチェーンやタイミングベルトと同様に、クランクシャフトとカムシャフトの動きを連動させるギヤです。

エンジンへの空気の吸入と燃焼ガスの排出には、各工程の最適なタイミングにバルブが開閉する必要があります。

タイミングギヤは、クランク軸の回転をカム軸に伝え、閉じているバルブをちょうど良いタイミングで開閉します。

吸入と排気バルブの開閉のタイミングは、歯数が異なるギヤの噛み合いで伝わり制御されています。

また、噴射ポンプの噴射タイミングもタイミングギヤによって制御されています。

 

クランクシャフトとフライホイール

ディーゼルエンジンの作動である4行程は「空気と一緒に燃料が燃焼」が動力となって一巡します。

残りの3行程はその惰性で回っています。

この慣性力を持続させて、エンジンの回転ムラを無くしているのがフライホイールです。

クランクシャフトの端部に付けられた重い円盤です。

燃料の燃焼・爆発によるピストンの往復運動はクランクシャフトに伝わり、シャフトの回転につられてフライホイールははずみ車の役割を果たし力強く回転を持続します。

 

吸気装置

吸気した空気を燃料と最適な割合で混ぜ合わせた混合気を燃焼・爆発させるために必要な装置が吸気装置です。

空気を供給する装置で、外気から取り込んだ空気はエアクリーナー、インテークマニホールド、吸気バルブ、シリンダーの順に流れます。

まずはエアクリーナーを通って、空気中のごみやホコリを除去します。

スロットルバルブはアクセルペダルと連動してエンジン内に吸入する空気量を調整します。

吸入された空気はインテークマニホールドからシリンダー内部に吸入されます。

 

燃料装置

燃料装置は、燃料タンク・燃料供給ポンプ・燃料フィルタ・燃料噴射ポンプ・燃料噴射ノズルで構成されています。

この順番で燃料は流れてシリンダー内に送り込まれます。

各装置がそれぞれの役割を果たして、シリンダー内で圧縮されて高温になった空気内に高圧化された燃料を噴射して、燃焼・爆発させて動力を起こします。

 

排気装置

シリンダー内で燃焼・爆発したガスは排気バルブ、エキゾストマニホールド、エキゾストパイプ、マフラーの順番で大気中に放出されます。

この一連の装置を排気装置と言います。

各シリンダーから排出される燃焼したガスをエキゾストマニホールドで一つにまとめます。

そして排出された高圧の排気ガスを触媒コンバータなどで浄化し、マフラーで排気騒音を抑えて排出します。

 

潤滑装置

金属製のエンジン内の部品同士が接触を防いで、摩擦させないように潤滑装置が装備されています。

この摩擦部分は高温になるために焼き付きを起こしたり、部品が溶融するなど大きな事故を起こす原因にもなってしまいます。

それを防ぐのがエンジンオイルなのです。

このエンジンオイルを常に循環させ、絶えず部品の間に油膜を作ることで摩擦抵抗を減らし焼き付きから守っているのが潤滑装置です。

クランクケース下部にあるオイルパンのエンジンオイルを、オイルポンプによってオイルフィルタ、オイルクーラー、各潤滑部に順番に送り、再びオイルパンにエンジンオイルは戻ります。

この一巡を繰り返し行うために潤滑装置はあります。

 

冷却装置

エンジンはシリンダー内の燃焼・爆発の繰り返しで高温になります。

その高温になったシリンダーを冷却するための装置がこの冷却装置です。

冷却装置はラジエーター、ウォーターポンプ、サーモスタットで構成されています。

ラジエーターは冷却液(クーラント)を蓄え、ラジエターコアで走行中に受ける風で放熱して、高温になった冷却液の温度を下げます。

そしてウォーターポンプで冷却液を循環させます。

サーモスタットは冷却液の温度を監視し、冷却液のエンジン内における流れをコントロールします。

 

電気装置

エンジンを始動する際に必要になる電気装置です。

ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンにある発火のためのプラグのような点火装置は必要なく、ひとたび始動すれば電気装置が無くても動き続けます。

バッテリー、スターティングモーター(スターター)、オルタネーター(交流式直流出力発電機)、指導補助装置で構成されています。

 

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まとめ

ディーゼルエンジンはドイツのルドルフ・ディーゼルによって考案され、130年もの歳月が経過しています。

その間、改良が加わりガソリンエンジンと比べて遜色がないほど環境にも優しくなっています。

複雑ではない構造で力強いディーゼルエンジンは、トラックや重機の原動力として私たちの生活の基盤を作るために欠くことが出来ない存在となっています。

今後の脱炭素時代に向けて、この力強いディーゼルエンジンの代替えをどうしていくのか非常に興味があるところです。

事業の先を見据えるターニングポイントは間近に迫っているのかも知れません。

トラック・重機の買い替えをご検討の際には是非、トラックファイブにご相談ください。

創業20年のトラックファイブは誠実にお客様第一主義の高価買取を実現し、皆さまのご満足を目指しています。

 

トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆様にさまざまな情報をお届けします。

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