花見台自動車はどんなメーカー?セーフティーローダーなど特徴を解説
目次
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花見台自動車とは
花見台自動車とは?
福島県いわき市に本社を置く「セフテーローダ」、トレーラーの製造・販売を行っている会社です。
昭和40年に横浜市保土ヶ谷区花見台で自動車修理業としてスタートしているのが会社名の由来です。
修理のために引き取る車両運搬のために、自社業務改善の一環として荷台スライド式ボディのトラックの開発を行い、セフテーローダを完成させ自社用として使用開始しました。
そのセフテーローダを目にした地元の建設機械リース会社の要望で、6t車のセフテーローダを受注し製造・販売しました。
それを皮切りに、2t・4t車のセフテーローダの受注を請けて、本格的にセフテーローダの製造・販売を開始しました。
1989年には福島県いわき市好間工業団地で主力工場の操業を開始し、翌年の1990年に本社をいわき工場に移転しました。
瞬く間にセフテーローダは日本のトラック・自動車関連業界に広まり、「セーフティーローダー」という名称も同時に広まり認知されました。
花見台自動車は「セフテーローダ」で登録商標しています。
花見台自動車が開発者である「セフテーローダ」ですから、セーフティーローダー(Safety Loader)はいわば俗称であると言えると思います。
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花見台自動車の代表的な上物
セフテーローダとは
セフテーローダは花見台自動車が開発した荷台スライド式ボディシステム搭載のトラックです。
シャーシの上に架装した平版のボディを、スライドさせて地面に限りなく平行に近づけて、車両を自走でその平板のボディに乗り上げます。その後にスライドさせたボディをシャーシの上に引き上げて車両の輸送を行います。
ミニ建機、田植え機・茶摘機などの農機具類、小型バイクやコンパクトカーなどの自走できる小型車両を運ぶ小型クラスのセフテーローダから、乗用車専用のセフテーローダや、建機・重機・大型車両を運ぶヒップリフターという名称のセフテーローダもあります。ヒップリフターには乗用車などの小型車であれば複数台の搭載も可能です。
セルフローダーとの違い
セフテーローダによく似た車両を運ぶ目的で製造されたセルフローダーというトラックがあります。
英語表記すればセフテーローダ(Safety Loader:安全に荷物を積み込む機械)とセルフローダー(Self Loader:荷物自身が動いて積み込む機械)となります。
セルフローダーは、トラック荷台前方にある丈の長いハイジャッキを使って車両前方を持ち上げて、車体を後方に傾斜させた後に自走車両を乗り込ませます。
セフテーローダのほうがより安全に車両を積み込むことが可能です。
新しい1台積み車両運搬車「セフテーローダ グライド」とは
セフテーローダ グライドとは?
花見台自動車のセフテーローダは絶えず進化を続けています。
世の中の要望に応えて、これまでのセフテーローダを越える超低スロープ機構グライドで、積荷となる車両や場所に合わせてスライド調整が可能なのがセフテーローダ グライドです。
高級車・スポーツカーなどの長距離輸送のために誕生した「セフテーローダ グライド」です。
フルフラットタイプの登場
高級車・スポーツカーなど低床車に対応するために開発し、最も低い乗り上げ地の段差は45㎜です。
セフテーローダは花見台自動車自体が日本で最初のユーザー兼メーカーとなり、時代とともにその要請を聞き入れながら成長してきたのです。
エアーライン式タイヤ固縛装置などは花見台自動車が自社で実際使って来たから生まれた発想です。
フルフラットタイプのセフテーローダの登場は花見台自動車の社員たちが「こうだったら便利」というクラフトマンシップにもとづいて生まれているのです。
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トラックに上物を搭載する際の注意点
特殊な架装搭載は車両価格も高価に
トラックに上物を搭載する際の注意点がいくつかあります。
世の中には数多くの種類のトラックがありますが、一般的にトラックメーカーの仕事は、キャビンとエンジン・ミッション・タイヤホイールなどを装備したシャーシを製造し、最低限走行できる基本機能をトラックに搭載させるまでです。
そして上物の架装は専門の架装メーカーが行います。
架装にはさまざまなものがあり、トラックの架装メーカーは各社得意分野を持ち、数多く存在しています。
その代表的な架装メーカーは以下の通りです。
・クレーン搭載タイプ車:古河ユニック、タダノ、加藤製作所
・バンタイプ車:北村製作所、パブコ、日本フルハーフ、矢野特殊自動車
・ダンプ車:極東開発工業・いすゞ車体・新明和工業
そして架装は、特殊装備の特別注文であり、機能は向上しますが価格も高額になります。
架装搭載をすると納車まで時間に
トラックメーカーで製造されたキャブ付き裸シャーシのトラックは、架装メーカーに引き渡されてから加工に時間がかかります。
トラックメーカーと架装メーカーの二つの製造ラインでトラックが製造・架装されることが、トラックの納車期間が長くなってしまう原因にもなっています。
使用中のトラックが事故や故障で乗れなくなってしまった時にすぐに新車の納品は望めないので、中古トラックを探したほうが現実的なことになるのです。
構造変更には手続きが必要
架装により車体に大きな変更が生じた場合は、「構造変更手続き」が必要になります。これまで乗ってきたトラックを、改造ないし架装し直す時に必要となる構造変更手続きをここでは説明します。
新車で架装のトラックを注文するのであれば、キャブ付き裸シャーシのトラックの構造変更申請は架装会社がすべて滞ることなく行ってくれるでしょう。
しかし、途中でトラックに変更を加える場合にも、その内容や程度によって構造変更手続きが必要になります。
外寸(車長・全高・全幅)、重量、形状、乗車定員、排気量などが対象になる場合があります。
これらが大幅な変更になる場合、保安基準に適合していない可能性がでてくるため、構造変更検査を受ける必要が出てきます。
使用しているトラックの構造変更は車検に注意
構造変更手続きをすると車検の残り期間が無効になりますので注意が必要です。
よって、構造変更手続きを行うのは車検が近づいて来た時がお勧めです。
また、構造変更によって車の種類が変わり、ナンバーを変える必要がある場合は、自賠責保険料や税金の金額なども変わってしまいます。保険料や税金を再度支払わなければならなくなりますから要注意です。
まとめ
花見台自動車は2023年度「第9回ふくしま経済・産業・ものづくり賞(ふくしま産業賞)」において福島民報社奨励賞を受賞しました。
通常のダンプカーの倍の荷を積み、小回りが利くトレーラーダンプシステムを利用したものでした。
トレーラーの連結部に着目して、従来は長く作られていた連結部を独自の設計で短くし、安定性の確保に成功したものでした。
それによって運転しやすく安全性も向上し、少ない台数とドライバー数で同量の荷を運ぶことを可能にしました。
燃料、排ガスは半減し脱炭素社会に貢献できること、これからの世に大きく貢献できることが授賞理由でした。
セフテーローダの開発から新たな車両システムと可能性を追求し続ける花見台自動車はこの先まだまだ成長を続けていきそうです。
いつまでも注目していきたい東北の架装業界のエースです。
トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆様にさまざまな情報をお届けします。
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