トヨエースダブルキャブとはどんなトラック?特徴を解説
目次
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トヨエースダブルキャブとは
トヨエースとは?
トヨエースはトヨタ自動車が製造・販売していた小型トラックです。
2020年に販売終了したトヨエースは歴史を遡れば第二次世界大戦後、日本の小型トラック分野で主流であったオート三輪に対抗する廉価な四輪小型トラックとして開発され世に登場したトラックです。
そして60年以上にわたりトヨタの小型トラック主力車の一つとして販売されました。
1985年からは2トン車のダイナ(1959年~)と双子車として取り扱われるようになりました。
これによってそれまで1トン車のみだったトヨエースは、2・3トン車もそのラインナップに加えられました。
現在もまだまだ現役で活躍し、中古トラックとしても人気のトヨエーストラックとダブルキャブを今回の『豆知識』で紹介いたします。
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ダブルキャブとは?
ダブルキャブとは客室であるキャビンが2列になっているスタイルのトラックのことを言います。
そのキャビンは2人または3人定員でダブルキャブは4ドア、5名から7名の定員です。
ダブルキャブは乗車定員が多いのが特徴で、同時に乗車する作業員たちが使用するシャベルやツルハシなどの作業道具や、チッパーやランマ―などの小型機械・機器、その他資材を一度に運ぶことができます。
建設業や消防などで利用される特殊車両の中で人気の車両です。
トヨエースの特徴
トヨエースの燃費
トヨエースの燃費は良く、ハイブリッド車両もあり騒音や大気汚染には十分配慮がなされています。
重量車モード燃費値はディーゼル車・ガソリン車ともに10.0km/L前後となっています。
国交省が設けている重量車燃費基準は、ディーゼル車最大積載量1.5 – 2トンの場合で10.35 km/Lですが、比較しても決して悪くはありません。
トヨエースのバリエーション
トヨエースのバリエーションはさまざまです。
1・2トン車は小型車ですがさまざまなバリエーションが用意されました。
(1トン車の場合)
平ボディ、アルミバン、冷凍車、保冷車、リフト付きトラック
(2トン車の場合)
平ボディ、ユニック搭載平ボディ、アルミバン、ウイングルーフ、冷凍車、保冷車、リフト付きトラック、車両運搬車
※車両運搬車には荷台スライドタイプ、フロア全設置タイプ、クレーン付きタイプがあります。
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トヨエースの年式
トヨエースは2020年に販売終了するまで8代まで続きます。
初代(生産1954年から1959年)トヨエースは1954年、1トン積みのトヨペット・ライトトラックSKB型として登場しています。
このライトトラックSKB型は従来のボンネット型ボディとスタイルを変えて、運転席足元にエンジンルームを侵入させたセミキャブオーバー・レイアウトを採用しました。
そして在来シャーシのままで荷台の長さ延長を可能にしたのです。
2代目(1959年から1971年)はさらに座席位置を後退させたセミキャブオーバーを採用し、コラムシフトに変更させて3人掛けを可能にしました。
他社メーカーが小型トラックで3人掛けを送り出してきたことへの対抗策でした。
3代目(1971年から1979年)でセミキャブオーバータイプは終了しています。
4代目(1979年から1985年)で完全なキャブオーバータイプに変更されています。
5代目(1985年から1995年)これまでの1.5トン積のG15に加え2 – 3.5 トン積のG25 / G35(U系)が追加されました。
これと同時に5代目ダイナとバリエーションが共通化されました。
6代目(1995年から1999年)とダイナとの違いはフロントグリルのみとなりました。
Y100系の型式がダイナ・ハイエーストラックと共通化されました。
7代目(1999年から2011年)から日野自動車とのOEM契約によって積載量2t以上の車両は、日野・デュトロのOEM車両となりました。
8代目(2011年から2020年)は2トン積系をフルモデルチェンジしています。
最先端のハイブリッドシステム搭載車両も輩出しましたが、2020年3月31日をもってトヨエースは64年の幕を閉じました。
ダブルキャブの特徴
ダブルキャブのメリット
ダブルキャブのメリットは、多人数の乗員を載せることが出来ることです。
積荷の輸送や他の主たる用途・機能がありながら、同時に多人数の乗員を載せることが出来ることが大きなメリットです。
物流業に限ることなく、建設業にしても引越し業にしても物の輸送だけで作業は終了しません。
積込み時や荷降ろし時、そしてその後も人手が必要な作業を伴うことがほとんどです。
資材・機材の輸送用トラックと作業員用の輸送車両、あわせて二台以上の車両を用意する必要が無くなります。
燃料代の節減ばかりか、高速料金、駐車料金まで節減できるのです。
ダブルキャブのデメリット
積載量の減少がダブルキャブのデメリットとなります。
増えた後部座席の一列が限られたトラック全長の一部分を占めることになります。
それによって荷台の長さが短くなってしまい、積載量を減らしてしまうことにつながります。
しかしながらこのことは考え方次第で、ダブルキャブの使用者が何を主目的としているかで変わります。
最大積載量が大事であれば一般的なトラックを選び、人員輸送を目的にするならばマイクロバスを選ぶでしょう。
この双方を両立するためにダブルキャブを選択すると思いますので、このことは必ずしもデメリットとは言えないかも知れません。
荷台寸法と積載量について
シングルキャブとダブルキャブとでは当然のことながら荷台サイズが違ってきます。
道路法の車両制限令等に基づいてトラックの全長など各サイズは定められています。
商用車両であるトラックは、定められた最大積載量を有効に活用するために、法令で制限された基準内で全長などのサイズを決めています。
定められた全長をダブルキャブの場合は、1列多くキャビンで使うことによって、荷台の長さを短くしなければなりません。
荷台が短くなり、ダブルキャブの積載量はその分減ってしまいます。
通常では、キャビン一列が増えると平ボディやダンプの荷台が約1メートル減ってしまいます。
しかしながら一列増えたキャビンは人間が乗る空間であり、大幅に車両重量を増やすことはありません。
最大積載量の算出基準である人員重量が55㎏/人ですので、乗員の重量は3人で165㎏となります。キャビン構造重量をあわせても500㎏ほどの車両重量増であり、シングルキャブと比較しても最大積載量は500㎏ほどしか減ることはありません。
ダブルキャブの税金
トラックにかかる自動車税は最大積載量で、自動車重量税は車量総重量によって課税されるので乗員定員数は関係ありません。
一般のトラックと同じ考え方で大丈夫です。
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まとめ
トヨエースはその名称通りトヨタの小型トラックのエースとして活躍してきました。
そのダブルキャブも性能の良さ、使い勝手の良さからユーザーは多かったのですが、惜しまれながらも生産は中止されました。
しかし、いまだに中古車市場では人気の車種です。
そして現在ではそのすべてをダイナが引き継ぎ、ダブルキャブも健在です。
いずれ『豆知識』でダイナのダブルキャブも取り上げてご紹介したいと思います。
トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆様にさまざまな情報をお届けします。
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