トラックのバッテリー上がりの対処法!原因や防止するための対策も解説
トラックのバッテリーの一番の役割はエンジンを始動させるために電力を供給することです。
しかしながら、バッテリーには自然放電もあれば劣化もあります。
バッテリーは何も手を加えることなく、未来永劫勝手に電力を供給してくれる魔法の箱ではありません。
プロのドライバーとして一番初歩的なトラブルであるバッテリー上がりを起こさないように今回の『豆知識』では万が一でのバッテリー上がりの対処法、原因や防止対策を解説いたします。
目次
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トラックのバッテリーが上がってしまったら、まずは症状を確認しよう
トラックのエンジンを始動させようと、セルモーターを回しても「キュルキュル」と音はしながらもエンジンが始動しない場合にはバッテリー上がりが疑われます。
しかしながらバッテリー上がりが原因ではなくて、セルモーター自体の故障もあり得ることです。
エンジン始動の不能状態の原因を突き止めるためにまずはその時の状況、バッテリーが関係する箇所を確認することが必要になります。
・セルが正常に回転しない場合
セルが正常に回転しない場合にはバッテリーが弱っているか、上がってしまっている可能性が高いです。
エンジンを始動させるセルモーターに始動の指令を与えてもまったく反応しなかったり、「キュルキュル」とか「カチカチ」という音だけでエンジンの始動に至らなければバッテリーのトラブルを考えなければなりません。
バッテリーには寿命があり、その使い方やバッテリーが置かれる環境によってその寿命は変わってきます。
一番の目的であるエンジン始動のためではなく、キャビン内のオーディオや電気機器の過度な使用や積載のための待機時のエアコン使用状態などでバッテリーへの負荷は変わり、バッテリーの寿命を縮めてしまう場合があります。
・警告灯が点灯している場合
トラックのエンジンが始動しない場合にはまずはメーターパネルにある警告灯に目をやってください。
バッテリーランプが点灯していればバッテリー関連の異常、バッテリー電圧が不十分になった場合を示しています。
しかしながら、この警告灯のみでバッテリーのどこで異常が起きているか判断できません。
そしてそれがエンジン警告灯であれば、バッテリー以外でのトラブルが原因と考えられます。
エンジン警告灯はエンジンの異常を示す警告灯です。
エンジン制御システムやエンジンの各種センサーが異常を検知した場合に点灯します。
エンジン警告灯が点灯した場合はエンジンの状態を確認し、プロの整備士の診断を受けて必要に応じて修理を受ける必要があります。
※関連記事 その他の警告灯に関する過去記事です。
『車のエンジンオイルランプが点灯したらどうすべき?点灯する原因や未然に防ぐ方法まで解説!』
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トラックのバッテリーが上がってしまったときの対処法5選
それでもバッテリーが上がってしまうことがあるでしょう。
そんな場合の対処法を頭に入れていただきたく思います。
いざという時、もしかしたらその時は仲間のトラックがバッテリー上がりを起こしてしまった時かも知れません。
対処法の一つでも準備されていてはいかがでしょうか。
・ジャンプスタート(救援用トラック)
ジャンプスタートはもともと「急発進・再度始める」という意味の英語です。
しかしながら、他の自動車のバッテリーとつないで、もしくは押して発進させるという意味で使われ、特に他車のバッテリーとつないで発進させるという意味でつかわれることが多い言葉となっています。
ジャンプスタートは他のトラックのバッテリーから電気を分けてもらってエンジン始動のためにセルモーターを回す作業です。
ジャンプスタートのために必要なのは健全なバッテリーを持つトラックとブースターケーブルのみです。
そして注意していただきたいのは乗用車のバッテリーからトラックのバッテリーへの充電はできないことです。
同格のバッテリーが必要なのです。
乗用車のバッテリーは12ボルト、トラックのバッテリーは24ボルトです。
作業手順としてはバッテリー上がりを起こして停車している場所に救援のトラックに来てもらいます。
救援のトラックのバッテリーからブースターを通して電気を分けてもらわなければならないのでトラック2台が横並びできる広い場所が必要になります。
ブースターケーブルの状態を確認することは必須です。
このジャンプスタートは危険な作業です。
誤った方法や古かったり、破損をしたブースターケーブルの使用は感電や、火傷を起こすもとにもなってしまいます。
バッテリー上がりを起こしているトラックはエンジンを切って、ギアはパーキングに入れてください。
軍手、できれば感電防止のゴム引きの手袋、革の手袋を使ってください。
ブースターケーブルのクリップはプラスは赤、マイナスは黒とルールが決められていてそれぞれのクリップのつまみは赤色の樹脂と黒色の樹脂のカバーが付いていて間違いを起こさないようにしてあります。
救援のトラックのバッテリーのプラス端子とバッテリー上がりのトラックのバッテリーのプラス端子を赤のブースターケーブルでつなげてください。
同様に救援のトラックのバッテリーのマイナス端子とバッテリー上がりのトラックのエンジンの金属部分、もしくはバッテリーのマイナス端子を黒のブースターケーブルでつなげてください。
救援のトラックのエンジンをかけて5分ほどそのままの状態で待ち、バッテリー上がりのトラックはエンジンをかけてみてください。
エンジンがかかったらそのままでブースターケーブルを外してください。
エンジンは止めずにそのまま1時間ほど走行してバッテリーに充電をしてください。
ジャンプスタートの方法は以上ですが、一度上がってしまったバッテリーは弱っていますし、その他の理由も考えられますので整備工場に相談してバッテリーの交換ほか、必要な点検整備を必ず行ってください。
・ジャンプスターターの利用
ジャンプスターターは携帯用の充電器です。
24ボルト用のジャンプスターターを用意しておけばトラックの救援を要請する必要はありません。
トラックを2台停車させる必要はありませんから、広い場所は必要ありません。
作業手順は救援トラックによるジャンプスタートと同様です。
バッテリー上がりを起こしているトラックはエンジンを切って、ギアはパーキングに入れてください。
軍手、できれば感電防止のゴム引きの手袋、革の手袋を使ってください。
ジャンプスターターのプラス端子とバッテリー上がりのトラックのバッテリーのプラス端子を赤のブースターケーブルでつなげてください。
同様にジャンプスターターのマイナス端子とバッテリー上がりのトラックのバッテリーのマイナス端子を黒のブースターケーブルでつなげてください。
使用されるジャンプスターターの説明書にある時間通りの給電を行って、バッテリー上がりのトラックはエンジンをかけてみてください。
エンジンがかかったらそのままでケーブルを外してください。
エンジンは止めずにそのまま1時間ほど走行によってバッテリーに充電をしてください。
このジャンプスターターは決して安価なものではなく、自然放電もあるので常時トラックに装備するものではないかも知れません。
しかし、想定外のトラブルがあったり、仲間のトラックがバッテリー上がりを起こしてしまった場合にはその力を発揮してくれることでしょう。
・ロードサービスの利用
救援トラックを要請したりジャンプスターターを利用して充電することは、苦に思わない人には大した作業ではないかもしれません。
しかしながら危険がゼロの作業ではありません。
そんな危険な作業を避けたいドライバーにはロードサービスの利用が便利かもしれません。
通常のロードサービスの場合、一般道路でも高速道路でもサービスの利用を受けることができますが、大型車両に対応してくれるかの確認は必要です。
JAFは乗用車専用のロードサービスしか行っていませんのでご注意ください。
車両重量3,000kg以下(最大積載量2,000kg以下)の自動車の対応しか行っていません。
運送事業者によるトラック事業のための共済組合である『交通共済協同組合』でもこのロードサービスの受付を行っています。
「トラック交通共済ロードサービス」制度として全国での対応を行っています。
交通共済協同組合が提携するJHRネットワークサービス株式会社(JNS)が提供するサービスの「イザ・コール」が利用できます。
JNSコールセンター「イザ・コール」に連絡すれば、全国(離島を除く)どこからの要請にも24時間365日体制で一般道路・高速道路問わず現場へ急行してくれます。
そしてかかる料金は別に定めた交協連基本料金によって、一般料金よりも20%~30%割安になっています。
その他にロードサービスはあるでしょうが、どれか一つに入って転ばぬ先の杖にしておくことは安心につながるかも知れません。
そして、万が一ロードサービスの利用をされた際には、バッテリーの交換時期だと考えてください。
バッテリー上がりはバッテリーが弱っているから起きる現象であるとともに、一度上がってしまったバッテリーは健全なもとの状態には戻ることはありません。
・バッテリーの交換
トラックのバッテリーが上がってしまったときの対処法と言うよりも最終的な手段です。
3年が目安とバッテリーの寿命を考えてください。
しかし近年の異常な気候である夏場の酷暑、冬場の厳寒は外部に近い場所に設置されるトラックのバッテリーに良い影響を与えることはないでしょう。
過度な電力消費もバッテリーには過度な負担を与えていることでしょう。
トラックには車検、定期点検が義務付けられています。
点検時の整備士の所見や意見も参考にしながら、バッテリーの交換時期を見計らってください。
ジャンプスターターを常備したり、ロードサービスの利用での応急処置を行うより費用はかからないでしょう。
早め早めのバッテリーの交換を心がけることは、トラックをいつも健全な状態で維持することにつながり、無駄な費用の支出を抑えることとなるでしょう。
・押しがけ(MT車)
押しがけを経験された方は多くはないことと思います。
押しがけとは、車を押すことによってエンジンをかけることです。
そして押すのは人です。
人が押してタイヤが回転して回る車軸の力をドライブシャフトやミッションを介してエンジンに伝えることによって、エンジンを始動させるのです。
燃料切れやその他の箇所に故障がなく、ただ単にバッテリーが弱ったり、上がってしまってセルモーターを回せない場合などに緊急的に使うことができます。
ただし、電子制御の燃料ポンプやインジェクターを装備した車では、押しがけしてもエンジンを始動することは困難になります。
ミッション車(MT車)でしかこの押しがけは出来ないということです。
応急処置としての最終手段と言うことができるかも知れませんが、重量のあるトラックの押しがけは現実的なものではないかも知れません。
ただ、大勢の若者たちが夕陽に向かって玉のような汗を流しながら皆で大きなトラックを押しがけする姿を想像すれば、青春ドラマの1ページを見るようで絵になるように思えないこともありません。
トラックのバッテリーが上がってしまう原因と対策
トラックのバッテリーが上がってしまう原因をその対策とともに考えてみたいと思います。
エンジン始動のためのバッテリーであるものの、バッテリーの役目が時代とともに増えてきていることもバッテリー上がりの原因になっているかも知れません。
・ヘッドライトや室内灯の消し忘れ
バッテリー利用の主たる目的はエンジン始動のためのセルモーターの起動ですが、バッテリーが無ければヘッドライトやウインカー、室内灯の安定した点灯は出来ません。
ヘッドライトや室内灯はエンジンを停止していても点けることはあると思います。
ヘッドライトや室内灯は数時間の点灯ででバッテリーを上げてしまいます。
時々駐車場でヘッドライトの消し忘れを見かけることがありますが注意したいものです。
実はこのヘッドライトや室内灯の消し忘れがバッテリー上がりの最大の原因だそうです。
たかがヘッドライトや室内灯と思いがちですが、数時間の点灯でバッテリーを上げてしまうくらいの電力消費をしていることをよく認識したいものです。
・エアコン、オーディオの過度な利用
エアコンやオーディオは今や走行時や休憩時の必需品となっています。
特にエアコンは今の日本の暑さのなかで、積み降ろしのように汗を多量に流す肉体労働のあとでの休憩や事務仕事のためにもできることならばスイッチを切ることなくキャビンの中はよく冷やしておきたいものです。
オーディオやスマホなど今では使うことが当り前になっている電気製品がキャビン内にもたくさんあるはずです。
必要な電力量が以前の規格とはくらべものにならないのかも知れません。
現状においてはこれらの電気製品の過度な使用を気遣うしかありませんが、今後のトラックメーカーの課題なのかも知れません。
・長時間の放電による充電不足
この長時間の放電とは長期間トラックに乗らないことです。
バッテリーはトラックの走行で充電されますが、乗らずにそのまま置いておくと自然放電してしまいます。
これはバッテリーの性質でどうしようもないことです。
バッテリーの新旧の状態、トラックの保管場所などさまざまな状況で変わりますがバッテリーの電力は放置しているとそれほど長く保たれるわけではありません。
走行によってバッテリーに充電されてバッテリーの健康状態は保たれるように設計されているのです。
その他の部品の健康も考え、トラックを長期間放置しないことをお勧めします。
・バッテリーの寿命
バッテリーには寿命があります。
バッテリー上がりの際にはまずバッテリーの寿命を疑ってみてください。
バッテリーをいつ変えたかを思い出してください。
そして、車検や定期検査の次の予定を思い出してください。
応急処置でバッテリーが命を吹き返してもなるべく早く交換を考えてください。
対症療法ではなく原因療法を行うことをトラックの健康のためにお勧めします。
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まとめ
「トラックのバッテリー上がりの対処法」をキーとして説明させていただいてきましたが、バッテリーの重要性もご理解いただけたかと思います。
どんな車両にも無くてはならないのがこのバッテリーです。
この先EV化が進み、AI搭載のトラックが当り前になれば、ますます必要な電気量が増えてバッテリーの容量が増えるのはもちろんのこと、バッテリーそのものも変わっていくかも知れません。
ソーラーでの発電ももっと活用されていくかも知れません。
この先ますますバッテリーの注目度を上げていかなければならないのかも知れません。
トラックファイブは『豆知識』でこれからもさまざまな情報を皆さまにお届けします。
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