トラックは大きさによってブレーキが違う!ブレーキの種類と運転のコツ

トラックはブレーキが命と言っても過言ではありません。

大型トラックは車両総重量が25トン以下、中型トラックは8トン未満、小型トラックは4~5トン程度もの重量のある貨物自動車です。

急な停止をしようとも、たとえエンジンを停止しようと慣性の法則でトラックは走り続け停止させるには大きな力が必要です。

安全走行のためにブレーキはトラックの大きさによって減速・停止させる方法は違います。

ブレーキにはトラックそれぞれの大きさに適応する種類とそのブレーキを適切に利かせるための方法と運転のコツがあります。

今回の『豆知識』ではトラックのブレーキの種類と運転のコツをご紹介いたします。

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トラックで使われているブレーキ

トラックで使われているブレーキは二種類の方式のブレーキシステムと補助ブレーキがあります。

 

・油圧式ブレーキ

普通自動車にも用いられる一般的なブレーキシステムです。

ブレーキペダルを踏み力を加えると、その力はマスターシリンダー内で油圧に置き換えられます。

その作用を利用したブレーキが油圧式ブレーキです。

制動力が低いので小型トラックに用いられることが一般的です。

 

・エアブレーキ

大型トラックには「空気の力」で行う操作がいろいろあります。

そのなかでもブレーキに一番多く空気を利用しています。

ブレーキペダルとブレーキ部分でできているブレーキシステム内部に、圧縮空気を溜めます。

その高圧の空気圧を利用してブレーキをかけているのがエアブレーキです。

制動力が強いので中型、大型トラックに用いられることが一般的です。

 

・リターダー

リターダーは英語で「遅くする」という意味です。

重量のある大型トラックなどをフットブレーキだけで坂道を下る走行には不安も伴い、ブレーキシューも摩耗します。

そのための補助ブレーキ、補助の減速装置をリターダーと総称しています。

高い制動力が求められる大型トラックなどに採用される補助ブレーキです。

排気ブレーキ、エンジンリターダー、リターダーの三種類があります。

<排気ブレーキ>

大型車では下り坂などではエンジンブレーキだけでは、充分に減速できないこともあります。

そのような際にエンジンの排気を遮断して減速させていく仕組が『排気ブレーキ』です。

フットブレーキとは違い手動のレバーとなっています。

ブレーキシューの急劇な摩耗を防ぎ、エンジンに負荷をかけながら減速していくためにこの排気ブレーキとフットブレーキを使いこなして運転する必要があります。

<エンジンリターダー>

エンジンブレーキの一つであり、排気ブレーキと対をなす言葉です。

燃料供給を中断した時のエンジンブレーキ作用を、さらに有効に活用するための協調システムです。

ピストンが上がりきった時にシリンダー内の排気を逃がしエンジンの回転を弱めてブレーキ作用を高めます。

<リターダー>

プロペラシャフトに抵抗をかけて回転を抑えて減速させるシステムです。

『流体式』と『電磁式』があります。

『流体式』は作動油の流体抵抗を利用したものです。

『電磁式』は永久磁石を利用したものもあり、磁石の力で発生する『渦電流』の働きによって減速させるシステムで、小さくて軽く、しかも電気も不要のシステムです。

 

・構造にも違いがある

ブレーキシューによる摩擦でブレーキ作用を起こすのが基本的なブレーキで、二種類のブレーキがあります。

<ディスクブレーキ>

ドライバーの踏むブレーキペダルに連動して車軸に付いているディスクをブレーキシューで挟み込み減速させるシステムです。

<ドラムブレーキ>

日本ではこのドラム式の採用が多いです。

ディスクブレーキと同様にドライバーの踏むブレーキペダルに連動して車軸に付いているドラム部分の内周面にブレーキシューが押し付けられてブレーキ作用を起こすシステムです。

 

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大型トラックはブレーキが難しい

 

・大型トラックは急ブレーキになりやすい

ひとたび事故を起こしてしまえば大事故につながってしまう可能性を持つトラックです。

重量のある積載物を運ぶトラックは最大積載量を目安にブレーキが設定されています。

そのためあまり荷物を積んでいない状態だと急ブレーキになりやすいため注意を払ってのブレーキが必要となります。

 

・万が一を考えてエアはこまめにチェック

エアブレーキはコンプレッサーで空気を作っています。

そのためブレーキチャンバーに圧縮空気がないとブレーキが利かなくなってしまいます。

万が一を考えてエア残量はこまめにチェックしてください。

 

・車間距離は詰め過ぎないこと

特に大型のトラックは荷物を多く載せているとその車重でブレーキが利くのに時間がかかってしまいます。

車間距離を詰め過ぎると追突事故などのリスクが高まるので注意が必要です。

 

ブレーキを適切に使うためには

 

・積載量を意識する

トラックに積み込んだ荷物が重ければ重いほど、ブレーキのかかり具合は鈍くなります。

いつも積載量を意識して運転することが必要です。

 

・エアブレーキは特に踏み方に注意

エアの充填には時間がかかりますのでエアブレーキの使い方には注意が必要です。

<ばた踏みをしない>

バタバタと何度もブレーキペダルを踏むことを『ばた踏み』と言います。

ブレーキペダルを踏むたびに抜けていくエアが無くなれば、エアブレーキはまたエアが充填されるまでその機能を果たすことは出来ません。

補助の減速装置であるリターダー類を併用しての上手なブレーキの使用を心がけてください。

<多用しない>

エアブレーキの多用はエアを減らすばかりか、ブレーキシューの過熱にもつながります。

ブレーキシューの過熱によるブレーキ制御不能を起こさぬよう多用は避けてください。

<速度を上げ過ぎない>

速度を上げるほど停車までの距離は延び、すぐに停車することが出来ずに事故につながってしまいます。

速度を上げ過ぎない安全走行に心がけることがブレーキや車体、そして大切な積荷に負担をかけないこととなり、一番大切な事になります。

 

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まとめ

 

トラックのブレーキには実に多くの技術がこれまでの経験によって培われた知恵とともに詰まっています。

それだからと言って日本の優秀なトラックメーカーの作り出すトラックたちを100%過信して、ただ運転するだけではいけないでしょう。

その技術や仕組みを知り、適切な使用方法を知ることでトラックの寿命を伸ばし、一番のミッションである交通安全につなげていただきたいと思います。

トラックファイブは創業20年、年間1万台をゆうに越えるトラック・重機の買取をしています。

頑張って来てくれたトラックの売却をお考えの際には是非トラックファイブにご相談ください。

 

トラックファイブはこの『豆知識』で皆さまのお役立ち情報をこれからもお伝えします。

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