4tトラックの価格相場!車種やサイズもご紹介!
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4tトラックとは
4t(トン)トラックは日本で目にするトラックにおいて一番台数の多いトラックです。
そして、一般的には4tトラックは中型トラックと呼ばれることが多いです。
この中型トラックの定義を国土交通省で所管する『道路運送車両法』では車両総重量7.5トン以上11トン未満、または最大積載量4.5トン以上6.5トン未満の自動車、と定めています。
決められた車両総重量のなか、4トン程度の積載が可能な商用車両を『4tトラック』と呼んでいます。
この4tトラックが日本で一番台数が多いのはもちろん道路・交通環境など、日本の様々な環境にマッチしていることが要因としては大きいのでしょう。
・4tトラックがよく使われる理由
他にも4tトラックが重宝されてきた理由はたくさんあったのだと思います。
運送業に一番利用される4tトラックですが、あらゆる業種の要求に応じてさまざまな4tトラックが活躍しています。
建設業界では、広くない建設現場での建設資機材の積み降ろしは4tトラックにクレーンが搭載されたユニック車を使います。非常に便利で有能な力持ちです。
食品業界では冷凍装置・冷蔵装置を備えた4tトラックの冷凍車・冷蔵車は、産地の食材を新鮮なまま日本全国の各地域に運ぶことを可能にしました。
大型トラックで大量に運ぶよりちょうど良い量を4tトラックの冷凍車・冷蔵車で運ぶ方が現実的です。
引越し業においては日本の家庭の平均人数を考えても4tトラックが積載量と大きさの面で一番使い易く、街中での積荷・荷下ろしには大型トラックは不向きです。
アルミバンボディで、リフト設備を装備し、『道路運送車両法』の規定内の最大積載量を実現させた4tトラックが、引越し業には一番向いていることでしょう。
私たちの生活になくてはならないエッセンシャルワークの一つである『廃棄物回収』を行うパッカー車は町の隅々までゴミを回収しなければなりません。
それを可能にするのは、言うまでもなく日本の広くない道路事情に適応したパッカー設備を搭載した4tトラックなのです。
・4tトラックは購入費、維持費が安い
そんな多くの物理的な理由がありますが、もう一つ大きな理由はトラックを所有する購入費用と維持経費です。
日本の運送業者のほとんどは中小零細企業なのです。
中小企業基本法で規定される「資本金3億円以下又は従業員300人以下」の中小企業は一般貨物自動車運送事業者の実に99%以上に上るのです。
大型トラックは大企業である運送業者でなければ購入も維持もハードルが高いのです。
そして、日本の陸上輸送の9割をトラックが支えています。
そのトラックはサイズと積載量で大型トラック、中型トラック、小型トラックと呼称され、分けられています。
その中でも一番汎用性の高い中型トラック、4tトラックを皆さまはよくご理解されていると思いますがここで再度ご確認いただき、今後の事業運営の参考にしていただければ幸いです。
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4tトラックの車両寸法と荷台寸法
・4tトラックの車両寸法
ここでは4tトラックの車両寸法、重量、積載荷重および必要となる運転免許証を押さえておきたいと思います。
4tトラックの最大積載量は6.5t以内のトラックです。
そして車両総重量は5t以上11t以内です。
この車両総重量は乗車人員の体重まで含めての車両全体の重量です。
実際に許可された最大の人や荷物を積んで走る時の重量ということになります。
車両総重量=車両重量+乗車定員×55kg+最大積載量
上記の計算式で車両総重量は算出されますので、架装まで含めた車両重量で逆算すればその4tトラックの最大積載量は自ずと出てきます。
4tトラックの車両寸法(全長・全幅・全高寸法)
全長 12.0m以内
全幅 2.5m以内
全高 3.8m以内
以上が4tトラックの車両寸法です。
・4tトラックに必要な免許
ここで簡単に4tトラックに必要な免許証の説明をさせていただきます。
4tトラックに必要な運転免許証は現行の中型免許以上が必要となります。
平成19年6月1日以前に普通免許を取得した方は自動的に中型(8t限定)免許証に切り替わり、車両総重量8t以内の中型トラック(これが一般的に言う4tトラックです)であるならば運転可能です。
そして、それ以降の中型免許取得の条件として、普通自動車免許または大型特殊自動車免許取得後に運転経験期間が2年経過していることが義務付けられています。
4tトラックを運転するためにはステップを一つ踏まなければならないようになりました。
・4tトラックの荷台寸法
この下に示す表が社団法人全日本トラック協会のホームページに掲載している各トラックの荷台の長さと幅の目安です。
4tトラックにはサイズの種類がショートから超ロングまであります。長さは4メートル程度から倍の8.2メートル程度まで、幅は2.1メートル程度から2.3メートルほどです。
道路幅員は国土交通省管轄の『道路構造令』によって決まっています。
車線の幅員は、安全・円滑な自動車交通に大きな影響を与えます。
そのため、すれ違いや追い越しなどの交通実験を経て余裕幅をもって規定されており、幅員は一般国道、高速道路ともに1車線幅員が3.5メートル程度までとなっています。
建築基準法での道路幅は4.0メートル、そしてその幅員は1車線幅員ではなくて道路端から道路端の幅員となっています。
そしてその幅員の中には中央帯や植樹帯、路肩などを含めた道路を成す構造物の全体の幅を指す、と定義されています。
このようなルールがあるので4tトラックに限らず大型トラック、小型トラックにしてもその荷台寸法の幅は大きく変わることはないのです。
※公益社団法人全日本トラック協会ホームページ 『トラック早わかり』(9.一般的な荷台寸法)より転載
<4tトラックの車両寸法・荷台寸法をはみ出す場合>
この令和4年5月に上記における法改正がなされています。
道路交通法施行令第22条では、自動車の積載物の大きさや積載の方法について制限する「自動車の積載の制限」について下記のように規定されています。
警察庁において、自動車の積載物の長さ及び幅の制限等を改めることについて、後写鏡の効用等を失わせることなく、自動車の車体からはみ出して積載可能な長さ又は幅を確認するための走行実験を実施した結果、自動車の走行安定性等が確保されること、周囲の交通に与える影響がほとんどないこと等が確認された範囲内で、積載に関する制限を緩和した改正道路交通法施行令が令和4年1月6日に公布され、同年5月13日より施行されました。
※公益社団法人全日本トラック協会ホームページ 「自動車の積載の制限」に係る道路交通法施行令の一部改正についてより転載
4tトラックの車両寸法・荷台寸法は、当然のことながら用途に合わせて規定内で変わり、架装によっても変わります。
用途によって詳細な車両寸法・荷台寸法は、メーカーの資料を参照、または問い合わせをしてください。
2tトラックと4tトラックの違い
小型トラックと呼ばれる2tトラックと中型トラックである4tトラックは車両の仕様と用途が違います。
その違いを簡単にご紹介します。
・最大積載量、車両総重量の違い
2tトラックと4tトラックにおける大きな違いは最大積載量と車両総重量です。
要はトラックの大きさの違いになります。
認められた最大積載量と、その積載量を含めた車両総重量を比較していただければ一目瞭然です。
規定項目 | 4tトラック(中型トラック) | 2tトラック(小型トラック) |
車両総重量 | 8t未満 | 5t未満 |
最大積載量 | 5t未満 | 3t未満 |
・使用目的の違い
トラックのサイズで使用目的は大きく変わります。
小型サイズの2tトラックは小回りが利き、市街地でも駐車がしやすいためラストワンマイルとしてエンドユーザーへの配達に使われることが多いです。
特に積荷の形が不定形なB to C事業における商品の配送で活躍します。
中型サイズの4tトラックは、それなりの積載量の確保が可能なため長距離輸送にも活用されます。
ファミリータイプの引越しにも活用できる4tトラックは、市街地での引越し作業時にもかろうじて駐車が可能なサイズで、引越し業でも活躍しています。
・運転しやすい大きさ
サイズの違いから運転のしやすさが2tトラックと4tトラックでは違ってきます。
車両の大きさばかりでなく、最大積載量・車両総重量の違いは運転に大きな影響を与えます。
しかしながら、まだまだ大きく重量があるトラックは数多くあります。
トラックの運転に慣れてステップアップをお考えの方には、入門用のトラックとして丁度良いサイズであり、運転しやすい大きさのトラックと言えるかも知れません。
・ブレーキの感度
車重が大きくなればなるほどブレーキは利きにくくなりブレーキの感度は鈍くなります。
一般の乗用車よりも強力なブレーキですが鈍くなったと感じた時には油圧ブレーキばかりでなくエアブレーキを利用してください。
急ブレーキばかりでなく、急発進も急ハンドルも厳禁です。
・カーブの感覚
重い車重は運転に影響を与えます。
左カーブ時には対向車線側に車体が膨らみやすいのでカーブに入る前に十分な減速が必要です。
右カーブ時には車体後部がオーバーハングするので後続車両に十分気を付けて運転してください。
・バック
車体が大きく、長くなるほどトラックの死角は増えてバックはしにくくなります。
特に左側後方には死角が多くバックミラーとアンダーミラー以外は死角だと思ってください。
バックをする際には必ず自動車から降りて自身で目視確認を行う癖をつけてください。
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4tトラックの価格
4tトラックを持つために必要な経費をご紹介します。
・4tトラックの年間維持費
4tトラックの年間維持費は4tトラックの所有の形態によっても変わってきます。
利用目的によってリースやレンタルでの利用があり、所有をするにも新車を購入するのか、中古車を購入するのか選択肢があります。
新車購入は高額な費用と納車までの時間がかかってしまいます。
タイムリーに、かつ目的に合わせて4tトラックを使用する際に最善の選択をしてください。
・4tトラックの購入価格
4tトラックの購入価格は1,000万円をこえることもあります。
架装によってさらに購入のための金額は幅を持ちます。
希望する架装にかかる納期を考えて、中古トラックを探すことも時にはありかも知れません。
急なトラブルで新車両が必要な時に、ディーラーがその納期を間に合わせてくれる保証はありません。
タイミングがよければ中古トラックならばすぐにでも使用可能かも知れません。
しかも価格は大幅に安くなります。
ケースによってトラックの購入方法は考えなければならないでしょう。
・4tトラックは購入とレンタル、どちらがおすすめ?
4tトラックを購入するのかレンタルで利用するのかはその時の事情によって変わってくると思います。
レンタルの利用目的がトラックドライバーを志す方の練習であることもあります。
そのような理由で短期間レンタルすることもあれば、事故や故障で急遽代替トラックが必要になった場合もあります。
トラックの種類によって新車の納品には長い時間がかかり、大切な商機を逸する場合もあります。
そのような場合には、必要車両がレンタル車両で見つかれば業務に活かせるでしょう。
4tトラックの車種
・平ボディ
誰もがトラックと聞けば思い出す一番一般的な形状の架台を載せた車種のトラックです。
屋根が無く、荷台がフラットで貨物の積み下ろしがし易いトラックです。
荷台が軽いので『道路運送車両法』のルール内であれば、積載量を4t以上確保することも可能です。
4tトラックの平ボディは、長距離を大型トラックで運ばれてきた荷物を中継地から積み替え、各地域への輸送も行える非常に汎用性の高いトラックです。
長距離・近距離の運送業のみならず、農業・林業・水産業での小運搬や、建設業での資機材運搬までモノを運ぶと言えばこの『平ボディ』の4tトラックが定番です。
そして、用途によってアオリを選ぶこともできます。幌の有無も選択可能です。荷台の高さは3種類選べ、高床タイプ・低床タイプ・全低床タイプとモノの積み込み方で選ぶことが可能です。
『平ボディ』のトラックは、ハードな使用に耐え、様々な使用方法に利用されている4tトラックの中でも最も活躍している車種です。
※平ボディ買取はこちらになりますので、ぜひ買取実績などご覧ください。
・アルミバン
アルミ製の荷台を架装した箱型車種のトラックです。
風雨から荷物を守り、EC事業の発達で増え、この先まだ増えることであろう小口配送品を、トラブルが無いようにバンの内部に収納して安全に運びます。
インターネットの個人への普及によって物流は様変わりしてきました。
インターネットによる個人の直接購買によって企業を経由していた物の流れは、企業から直接消費者のもとへ流れるようになりました。
少品種多量時代から多品種少量時代の到来です。
これによって『アルミバン』の価値は大きく上がってきています。
少品種多量であれば平ボディの荷台にフォークリフトで平積みをする単純な作業でしたが、多品種少量となるとそういうわけにはいきません。
小口配送のさまざまな形・大きさの荷物には積みにくさも配送中の荷崩れの心配もありますが、平ボディの荷台がアルミの荷室になることは運送業の最大のミッションである安全安心を確保するとともに、無事にお客様のもとに荷を届けるという作業の精度向上も実現しました。
ただし、4tトラックのアルミバンでは、アルミ素材は鋼板の重量の1/3ではありますが、ボディの重量によって積載量は4t以下に減ってしまいますのでご注意ください。
※アルミバン買取はこちらになりますので、ぜひ買取実績などご覧ください。
・ウィングボディ
アルミバンの進化系スタイルで箱型車種のトラックです。
バンボディの両側を開くようにしたトラックです。
フォークリフトで横から直接荷物の積卸しが出来て作業効率は向上します。
4tトラックのウィングボディは、開いたときに鳥が翼を広げたような形状になるのでウィングボディと呼ばれています。
ウィングを格納すればアルミバンと変わらず積荷の汚れや濡れを防止し、荷崩れを起こすこともない機能的な荷室です。
気密性が高く、積荷を風雨にさらすことが無いので引越し業や各種製品の輸送、特に精密機器の輸送に多く活用されています。
現在では、冷蔵・冷凍機器や各付属機器機能の性能の向上によってウィングボディの冷蔵・冷凍車も活躍しています。
※ウィング買取はこちらになりますので、ぜひ買取実績などご覧ください。
・幌ウィング
荷台を幌でおおったウィング車です。
軽量素材である幌を使うことで通常のアルミウイング車より車両重量は軽くなり、その分貨物を積み込むことが出来る優れものです。
リフトを横付けして荷の積み降ろしが出来る優れものです。
4tトラックの積載量限度である6.5tを限りなく活かし、かつ貨物の保護を可能にする車種のトラックです。
・ユニック車
4tトラックのキャブと荷台の間にクレーン装置を据え付けられたトラックを指します。
クレーン付きトラックの総称を『ユニック車』というのはクレーンメーカーの古河ユニック株式会社が日本で最初に製作したからそう呼ばれています。
資機材の小運搬に小回りが利き、その機動力と揚重力から建設現場内で使用されることが多いですが、建設業以外でも様々な物の運搬に活躍する車種です。
ピアノ運搬に専用の『ユニック車』もあり、ピアノのデリケートさに配慮して水平移動させて運搬し、2階の部屋への搬入も可能にしています。
そして、平ボディにクレーンを搭載した『ユニック車』ばかりではありません。
その組み合わせによりアルミブロックの『ユニック車』、ダブルキャブの『ユニック車』、ダンプの『ユニック車』などのさまざまな『ユニック車』があり、その用途によって活躍する現場は変わってきます。
※ユニック車買取はこちらになりますので、ぜひ買取実績などご覧ください。
・冷凍車、冷蔵車
国産冷凍車第一号は第二次世界大戦後の福岡市で難産のすえに産声を上げています。
駐日米軍基地の駐在員で福岡市内に住んでいる方の家庭に、ミルク・パン・アイスクリームを配達して欲しいとのアメリカ軍の要請に大手運送会社は全てさじを投げました。
そんな中で福岡市の福岡運輸㈱がただ1社、手を挙げました。
会社を創立した女性社長は、冷凍車の将来性を見込みアメリカ軍の中古トラックや冷凍庫を払い下げてもらい矢野特殊自動車と共に苦心して研究開発しました。
こんな経緯で低温・定温輸送が可能な現在に至っています。
新しいことのスタートにはかならず誰かが血のにじむような思いや苦労をしています。
そして、低温・定温輸送が当たり前になった現在では、女性社長がにらんだ通り『冷凍車・冷蔵車』は国内外で需要が高いです。
そんな4tトラックの冷凍車・冷蔵車は、各地の海産・農産物の鮮度を落とすこと無く日本全国に配送をすることを可能にしました。
現在では、冷凍車は低温冷凍車や中温冷凍車など世の中のニーズに応えてその車種が細分化されています。
冷蔵車は生鮮食料品以外にも、薬品・化粧品・植物・精密機械などの定温輸送にも活用されています。
非常に有能な4tトラックの冷凍車・冷蔵車です。
※冷凍車・冷蔵車の買取はこちらになりますので、ぜひ買取実績などご覧ください。
・パッカー車
日本に住んでいれば誰でも必ず目にする『ゴミ収集車』、『清掃車』、『塵芥車』と呼ばれている『パッカー車』がなければ私たちの衛生的な毎日の生活は成り立ちません。
そんな当たり前の日常を作ってくれているエッセンシャルワークに徹する車種の『パッカー車』に頭は下がるばかりです。
私たちの生活や経済活動における各家庭や各生産施設から排出される廃棄物は、地方自治体ごともしくは広域での共有施設としての『清掃工場』で焼却処理されています。
環境問題が重視される現在の『清掃工場』は、私たちに有害なガスや廃液など害を与えることは無く、むしろ余熱利用で温水施設や温浴施設などを通じて地域に還元をするのが当たり前になっています。
しかし、『嫌悪施設』としてその設置場所に関しては誰もが自分が住む地域には迎えようとしません。
その結果として、どうしても遠隔地での設置となってしまうのです。
その遠隔地にある『清掃工場』へいかに効率よく大量の廃棄物を運搬するか、『パッカー車』がその時に実力を発揮するのです。
もちろん日本の『パッカー車』の性能・耐久性は世界水準の高さです。
また、4tトラックの『パッカー車』は廃棄物ばかりでなく造園業者によって街路樹の剪定・伐採によって出た枝葉を走りながら回収するなどの他の用途でも使われています。
※パッカー車買取はこちらになりますので、ぜひ買取実績などご覧ください。
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4tトラックを生産する各メーカー
◇三菱ふそうトラック・バス株式会社(ファイター)
2005年(平成17年)からダイムラー社の傘下のトラックメーカー三菱ふそうトラック・バス株式会社です。
ダイムラーグループの『情熱』『尊重』『誠実』『規律』という企業理念のなか、三菱の技術を受け継ぎ優秀なトラック・バスを開発・生産してきています。
もとは旧三菱造船所からその技術を引き継ぎ生まれた『三菱ふそう』です。
この『ふそう』いうネーミングも旧三菱造船所(株)神戸造船所で1932年(昭和7年)に造られたガソリンバス第1号『ふそう』から由来しています。
ガソリンバス第1号『ふそう』開発から1世紀ちかくの間、研究が積み重ね続けられた『三菱ふそう』のエンジンは、振動・騒音が少なく、長距離向きでシートの座り心地も良く、多くのドライバーから好評を得ています。
ドライバーの安全と快適を追求した4tトラックのファイターはパワーがあるエンジンにも定評があり、建設工事で使われるダンプカーに多く利用されています。
高度な予防安全システムを搭載し、さらに『人を基本とした快適な走り』と『新次元の効率性・経済性を追求』したファイターは、4気筒エンジン搭載車と6気筒エンジン搭載車があり、2つから選ぶことが出来る車種です。
運ぶことで、人をつなぐ、社会をつなぐ、そして未来をつなぐ。ロジスティクスの新しい時代を創り出すトラックメーカーです。
◇日野自動車株式会社(レンジャー)
日野自動車株式会社は1942年(昭和17年)に、その前身である「東京瓦斯(がす)電気工業株式会社」の自動車部門であった日野製造所が独立し、会社がスタートしました。
現在はトヨタグループ傘下であり、日本のトラック・バス業界最大手のメーカーです。
「トヨタ・ハイラックス」の開発では『日野自動車』が設計・組み立てを行い、ランドクルーザープラドやトヨエースなどトヨタの自動車を製造し、関係する業界関係者のみならず一般消費者にもその技術力の高さを示しています。
自社が掲げる基本理念『もっとはたらくトラック・バス』『豊かで住みよい持続可能社会』に基づき隊列走行・ロードトレインによる効率的な大量輸送において国内をリードし、トラックメーカー業界最大手としての大型自動車開発の技術力の高さにより次世代へ向けて貢献しています。
4tトラックのなかで一番歴史を持っているレンジャーは性能・品質の高さに定評があります。故障が少なく安定走行出来るなど日野自動車の技術力は高く評価されています。
『人、そして物の移動を支え、豊かで住みよい世界と未来に貢献する』を掲げるトラックメーカー『日野自動車』です。
◇いすゞ自動車株式会社(フォワード)
日本で最初に自動車製造を始めたメーカーの「いすゞ自動車株式会社」通称『いすゞ』は、1916年(大正5年)の創業です。
国策による国内自動車製造の振興のため、当時の鉄道省の協力のもと始まった自動車開発の流れのなか、1934年(昭和9年)に商工省標準形式自動車を伊勢神宮の五十鈴川に因(ちな)んで「いすゞ」と命名し世に送り出しました。
いすゞのホームページにある社長の言葉を見ると、
『いすゞ自動車は商用車メーカーとして、小型はピックアップトラックから、大型は16リッターの大排気量エンジンを搭載したトラクタまで、幅広いラインナップの製品を世界150ヵ国以上の国々のお客様にお届けしています。また、ディーゼルエンジンを他社製車両や、産業用エンジンとしても供給するというユニークなポジションを確立しております。』とあります。
そして『物流・社会インフラ・エネルギーで持続的発展が可能な社会づくりに貢献します。』という単体でのトラックメーカーという枠を飛び越えて、OEM供給という多様性へ対応しながらトラック業界全体の発展を視野に入れた企業としての動きを模索しています。
いすゞのラインナップは小型トラックのエルフ、4tトラックのフォワード、そして、大型トラックのギガなどです。
品質・信頼性が高い、長い期間の実績を積み重ねてきたディーゼルエンジンを搭載し、音や環境に配慮しながらパワフルで安定した性能を発揮できるトラックです。
2020年にはUDトラックスを傘下に納め、トラックメーカーの雄として業界を牽引する一社です。
『道を拓き、街を創り、人が暮らす』という『いすゞ』の言葉。
そして、その発展に必要不可欠なのは『運ぶ』力であり、『商用車とディーゼルエンジンのプロフェッショナルとして最先端の『運ぶ』力で支える』といすゞは続けています。
中型トラックフォワードは、中型トラックの事故実態を分析して、最適な装備を搭載しています。
そして、経済性と効率にこだわった燃費を実現するためにもいすゞの粋を集めています。
そのイメージソング通り『いつまでもどこまでも♪』ドライバーに優しいいすゞです。
◇UDトラックス株式会社(コンドル)
もともとは日産の関連企業日産デイゼル工業は、その前身の民生デイゼル工業時代にGMとライセンス契約を結んで日本で唯一の単流掃気方式2サイクルディーゼルエンジン(Uniflow Scavenging Diesel Engine)を日本の市場に出しました。
UDエンジンと呼ばれたその頭文字が社名の『UDトラックス』の由来です。
しかし生産終了した今は”Ultimate Dependability”(究極の信頼)に由来するとしています。
その究極の信頼は一旦ボルボの傘下になった後でも生き続け、終わりなき究極の信頼を目指しました。
そしてなお、大型トラックを専門に開発している『UDトラックス』は2020年(令和2年)、『いすゞ』に買収されました。
CASE時代到来に本格的に取り組むための各社の模索、『トラック戦国時代』に巻き込まれた形で『UDトラックス』は翻弄されています。
しかしながら、これで日本のトラックメーカーは大きく、いすゞ・UDトラックス連合、トヨタ自動車傘下の日野自動車、独ダイムラー傘下の三菱ふそうトラック・バスの3陣営に集約されることになりました。
4tトラックは『コンドル』、大型トラックは『クオン』、小型トラックは『カゼット』です。
エンジンとクラッチが強力であることが日産ディーゼル時代からよく知られています。
『ビジネスニーズに応える幅広い車種を取りそろえ、トラックに求められる燃費性能、安全性能、運転性能を確かなものにし、UDトラックスならではの万全のサポート体制が、より効率的な物流を実現』させることを目標に掲げてこの4tトラック『コンドル』を送り出しています。
まとめ
現段階でこの先を見通せる人間はいないと思います。
カーボンニュートラル2050年に向けての国を挙げての変革は長いようで短い期間での動きです。
タイミングを間違えると1年で高かったものは安くなり、安かったものは高くなってしまうような現実に直面することがあるかも知れません。
現段階で新車両を定価で購入するのはいかがなものでしょうか。もしもいずれ使えなくなる車両であるならば賢明な投資にはなりません。
ただ、カーボンニュートラル達成年度の違う国での使用期間が残されて、必要とされるならば案外高い金額で買取り査定されるかも知れません。
よく国内の環境に対する動きを知り、海外に販路を持つトラック買取専門業者とお付き合いしてください。
最新の情報をつかむことが今後の会社の運営に大きくかかわる時代なのかも知れません。
トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆様にさまざまな情報をお届けします。
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