ニチレイロジグループ　英国の低温物流会社を子会社化

ニチレイロジグループ本社は９月１４日、英国子会社の「Thermotraffic UK（ＴＴＵＫ）」が、同国で低温物流事業を展開するKevin Hancock社の株式を５０％取得して子会社化した、と発表した。同社をグループ傘下に収めることで、英国での低温物流インフラを拡充するとともに、欧州地域でのサービスレベル向上や新規顧客の開拓を目指す。

２０１４年９月に設立されたＴＴＵＫはこれまで、主に英国で通関や輸配送サービスを中心に事業を展開してきた。しかし、冷凍倉庫や冷蔵倉庫といった施設を自社保有していないため、国際物流の手配から製品の保管、輸配送までを一括で提供するサービスを提供できないといった課題を抱えていた。

今回買収したKevin Hancock社は英国内陸部のニューアークに冷蔵倉庫を保有するほか、畜肉をはじめとした冷凍品の解凍や生鮮品の急速凍結といった機能を提供しており、ＴＴＵＫは同社をグループ内に取り込むことで、物流サービスのメニュー拡充を図る。

ＥＵ離脱に伴い、英国の食品物流市場は今後大きく変化していくことが予想されており、ニチレイロジグループではＴＴＵＫを通じて同市場での新規顧客の開拓を強化していく方針だ。

ニチレイロジグループは１９８８年にオランダに進出。現在、欧州では英国やオランダのほかに、ドイツ、フランス、ポーランドに拠点を構えている。