
バスの種類や車種区分を解説! メーカー別の人気車両も紹介
バスには多くの種類や車種があります。多くの乗客を一度に運ぶことができる日本のバスの歴史は今から120年前にスタートしています。
1903年(明治36年)9月20日、京都の堀川中立売から七条駅、堀川中立売から祇園間で運行開始した乗合バスが現在の路線バスの始まりとされています。なお、9月20日はバスの日となっています。
鉄道路線を延ばせない場所で活用されたバスは、現在ではさまざまな要望に応える種類を持つ乗用車両として、私たちの生活に欠かせないものとなりました。
今回の『豆知識』はバスの種類や車種区分を解説します。
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目次

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用途別の一般的なバスの種類
バスはその用途によって大きく3つに分けられます。『路線バス』、『観光バス』、『その他のバス』です。
決まった路線を走る『路線バス』、団体での旅行などで使う『観光バス』。この2種類のバスに準ずる『高速バス』や、『空港アクセスバス』、『定期観光バス』などがあります。『その他のバス』には、白ナンバーの自家用バス、集団健康検診に使われる検診バス、テレビ局の中継車などがあります。
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バスの車種区分と運転に必要な免許
バスの車両区分は、道路運送法によって定められており、運転に必要な免許は道路交通法によっても定められています。車種区分と運転に必要な免許を紹介します。
国土交通省の定める車種区分
バスには、国土交通省の所管する道路運送法によって定められている『一般乗合旅客自動車』と『一般貸切旅客自動車』などがあります。
1.一般乗合旅客自動車
『路線バス』の呼称で私たちが日常利用するバスのことです。国土交通大臣の営業免許を受け、路線を定めて利用客を乗せて定期的に運行しています。現在ではワンマンバスが主流です。
2.一般貸切旅客自動車
『観光バス』も国土交通大臣の営業免許を受けて、定員11人以上の旅客を運ぶ貸切バスです。現在では、より観光が楽しめるように、乗客座席床を高くしたハイデッカーやスーパーハイデッカータイプのバスが主流となっています。
3.その他のバス
路線バス、観光バスの他にもバスの種類はあります。白ナンバーの自家用バス、集団検診に使われる検診バス、テレビ局の中継車などがそれに当たります。
運転に必要な免許
バスの運転に必要な免許は、道路交通法によって、そのサイズと乗車定員数が定められています。バスの車両区分による乗員定員は以下のとおりです。
大型バス | 50名以上 |
中型バス | 30~40名 |
小型バス | 29名以下 |
マイクロバス | 11名~29名以下 |
そして、免許区分は下表のとおりで、乗車定員数は下記のようになっていますので、マイクロバスから大型バスまで含めて、運転には最低でも中型免許が必要になります。
免許種類 | 車両総重量 | 最大積載量 | 定員数 |
普通免許 | 3.5t未満 | 2t未満 | 11人未満 |
準中型免許 | 3.5~7.5t未満 | 2~4.5t未満 | 11人未満 |
中型免許 | 7.5~11t未満 | 4.5~6.5t未満 | 11人以上30人未満 |
大型免許 | 11t以上 | 6.5t以上 | 30人以上 |
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バスの種類
様々な用途や利用方法のあるバスには、多くの種類があります。ここでは観光バスの種類ごとの特徴などを紹介します。
小型一般車
小型一般車は小型バスとも呼ばれています。サイズは全長7m以下、旅客席数は 22~29人となります。旅客席数はマイクロバスと同じです。マイクロバスと小型一般車の違いは、マイクロバスには小型一般車が装備するトランクがなく、小型一般車には補助席がありません。座席の配置は、マイクロバスが1席プラス2席の横並びの間に補助席を装備するのに対して、小型一般車は2席プラス2席で、その間に通路を配置した横並びの座席配置となっています。
小型ハイデッカー
小型ハイデッカーのサイズは全長7m以下、旅客席数は 25~28人となり、小団体で借り切ることができます。現在の観光バスはこのハイデッカータイプが主流になっています。バスの客室床であるデッキが高くなっているハイデッカータイプは小型バスにもあります。中型ハイデッカータイプよりサイズは小さくなりますが、一般車よりも高い座席から景観を楽しむことができます。長距離よりも中距離や近距離の移動に適するバスです。
中型一般車
中型一般車は中型バスとも呼ばれます。サイズは全長7~9m、旅客席数は 27~40人となります。大型免許が必要になりますが、少年野球チームやサッカーチームの遠征などの移動時に、引率者も同乗させる席数数となります。中型ハイデッカーより座席の高さは低いですが、長距離移動にも適したサイズのバスです。
中型ハイデッカー
中型ハイデッカーのサイズは全長7~9m以下、旅客席数は 27~35人となります。小ぶりのハイデッカータイプながら35人までの乗客を乗せることができます。ボストンバッグなどの大きな荷物は床下のトランク室に収納することができるので、座席にはゆとりを持って座ることができます。小型ハイデッカーや中型ハイデッカーは、大型ハイデッカーほど車高も客室の床も高くありませんが、客室床面にホイールハウスが張り出さないので客室はゆとりを持って座席の配置をすることができます。
大型一般車
大型一般車は大型バスとも呼ばれています。サイズは全長9m以上あり、旅客席数は 41~53人です。私たちが日ごろ利用する主な路線バスのサイズになります。
観光用の大型一般車は、中央に通路を設けた座席の配置で、左右に2席ずつ振り分けられた4列シートのスタイルが多いです。多くの人数を乗車させて、長距離移動を得意とするタイプのバスが大型一般車です。
大型ハイデッカー
大型ハイデッカーのサイズは全長9m以上、旅客席数は 45~51人となります。インバウンドで海外からのお客様を乗せて日本中を走り回っている観光バスの主流がこの大型ハイデッカータイプの観光バスです。床下のトランク室も非常に大きいので、旅行客の複数の手荷物も余裕で収納できます。
大型一般車よりもずっと高い床上に配置した座席からの眺めは非常に良く、デラックスな客室となっているのが大型ハイデッカータイプの観光バスです。
スーパーハイデッカー
スーパーハイデッカーのサイズは全長9m以上、旅客席数は 45~55人となります。大型ハイデッカーの床面をさらに高くしたタイプのバスです。2階となる客室の眺望と、1階である床下スペースである荷物室を両立したバスです。ハイグレードな観光バスや、夜行高速路線バスなどに採用されています。
2階建てバスであるダブルデッカーとハイデッカーの中間的な高さから、「中二階車」と呼ばれたり、「2階だけバス」と呼ばれることもあります。
ダブルデッカー
ダブルデッカーのサイズは全長9m以上、旅客席数は 49~72人となります。ダブルデッカーはデッキが二つある2階建て車両です。乗客数を増やすことができて、2階からの眺望は非常に良いです。
一般的には通常の車両よりも屋根を高くし、1階部分の地上高を低くした、2層の乗客居住空間を確保しています。デラックス観光バスとしても使用されましたが、近年では少子高齢化によるドライバー不足を、一度に多くの乗客の輸送を可能にすることによって解消することと、1階の床面が低くして車椅子での利用を考えた仕様になっていました。しかし、2010年三菱ふそうがダブルデッカー「エアロキング」の生産を中止し、国内最後と言われるジェイアール東海バスが走らせていた高速バスも2024年春に引退してしまいました。
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【メーカー別】バスの人気車種
メーカー別にバスを集めてみました。各社の特徴ある人気車種を紹介します。
三菱ふそう
旧三菱造船所からその技術を引き継ぎ生まれた三菱ふそうトラック・バスは、1932年にガソリンバス第1号『ふそう』を生み出し、その『ふそう』は社名となりました。そこから100年近く積みかさねられた研究と実績の結果、三菱ふそうのエンジンは振動・騒音が少なく、座り心地の良いシートは長距離走行に向き、多くのドライバーからの高い評価を得ています。
現在ダイムラーの子会社である三菱ふそうは、進行中であるダイムラーとトヨタとで予定されている持株会社ができ上れば、日野自動車とともに統合されて配下に入る予定です。
・ローザ
ローザは、三菱ふそうが製造・販売する小型バスです。安全と快適の理想を求め、三菱ふそうが結実させた姿がローザです。送迎バスやスクールバスとして、私たちの生活と密接な関係にある小型バスです。大人数での移動に非常に便利な一台です。
・エアロスター
エアロスターは、三菱ふそうが製造・販売する大型路線バスです。エアロスターの原型は、1950年に発売された三菱初のリアエンジンバス『R1』にまでさかのぼります。 長い期間に積み重ねられた実績とそれにもとづく改良で今のエアロスターがあります。環境問題にも対応したエアロスターはCO₂排出も抑えています。
・エアロクイーン・エアロエース
エアロクイーン、エアロエースは三菱ふそうが製造している大型観光バスです。スーパーハイデッカーのエアロクィーン(Aero Queen)とハイデッカーのエアロエース(Aero Ace)のほかに、以前は二階建てのエアロキング(Aero King)もありました。小排気量で低燃費のエンジンを搭載したエアロクイーン、エアロエースは、経済的で環境に優しい大型バスです。
いすゞ
1916年創業の自動車メーカーです。国策による国内自動車製造の振興のために1934年に商工省標準形式自動車を、伊勢神宮の五十鈴川にちなんで「いすゞ」と命名し、世に送り出されました。
現在はトヨタと資本提携を結んでおり、UDトラックスを傘下に置いています。長い実績を積み重ねてきた品質・信頼性の高いディーゼルエンジンを搭載し、音や環境に配慮しながらもパワフルで安定した性能を発揮できるバスを生産しています。車内フロアのフルフラット化を実現した大型路線EVバス『エルガEV』が、大阪・関西万博のシャトルバスとして運行を開始しました。
・ジャーニー
1959年から2021年までいすゞ自動車が販売していたマイクロバス・中型路線バスです。車名は英語のジャーニー(journey:小旅行)に由来しています。販売不振からの撤退で、最終期には日産が製造したシビリアンのOEMとなっていました。2021年2月に販売終了となり、いすゞ自動車からマイクロバスはなくなってしまいました。
・エルガミオ
いすゞの中型バスであるエルガミオは、路線バスとして活躍しています。車名のエルガは、ラテン語で「~に向かって」という意味を持ちます。新時代に向かって走る路線バスをイメージしての命名です。
大型バス『エルガ』よりもひと回り小さいということでミオ(フランス語の「小さい」)を付けています。いすゞ自動車と日野自動車のバス製造事業が統合されたため、現在は日野・レインボーとの統合車種となっています。
・ガーラ
ガーラはいすゞの観光・高速路線用大型バスです。車名は英語のガーラ(gala:祭、陽気な)に由来しています。ハイデッカー、スーパーハイデッカー、夜間高速、高速路線、リフト車と、乗車性に優れた大型バスです。ハイデッカー、スーパーハイデッカーでは全長12mの大型もラインアップされています。
トヨタ
いわずと知れた日本を代表する自動車メーカーのトヨタです。2025年時点で、トヨタの主力車種には「カローラ」「プリウス」「ランドクルーザー」などがあり、燃費性能や環境への配慮が特に評価されています。電動車両やハイブリッド技術の先駆けとしての存在感を発揮しつつ、安全性や快適性の向上も追求しています。
また、グローバルに展開し、多くの国で自動車を販売している点も特徴です。バス車両としては「コースター」や「ハイエースコミューター」が知られ、安全機能や経済性が高く評価されています。
・ハイエースコミューター
ハイエースコミューターは、効率的なシート配置を行い、快適な移動を可能にした14人乗りの小型バスです。安全機能であるプリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームを搭載し、幼稚園児の送迎バスとしても重宝されるハイエースコミューターです。
・コースター
コースターは、トヨタ自動車が販売するキャブオーバー型のマイクロバスです。テレビ放送局などでのロケバスとしても多く用いられており、キャンピングカーとしての登録が多いのが特徴です。
また、コミュニティバス用として導入している国内バス事業者もあります。1950年代に開発されたトヨペット・ルートトラックのはしごフレームにバスボディを架装したものがコースターの始まりで、長年の実績にもとづいて今のコースターがあります。
日産
日産自動車は、日本を代表するグローバルな自動車メーカーです。1933年に設立され、長い歴史と革新技術を誇ります。日産は、電動化技術の先駆けとして名を馳せ、特に「リーフ」や「アリア」といった電気自動車や「e-POWER」シリーズハイブリッド技術が注目されています。SUVやコンパクトカー、そしてピックアップトラックにも強みがあり、北米やヨーロッパ市場でも人気です。さらに、ルノーや三菱自動車とのアライアンスによって、競争力を強化しグローバルな展開を図っています。安全性、快適性、環境性能を兼ね備えたクルマを提供し続けています。
・キャラバン
キャブオーバー型のバンとワゴンがあり、乗員定員は車両タイプによって3名から15名までとなっています。いすゞ自動車にコモとしてOEM供給されており、トヨタ・ハイエースが長年の競合車種です。
キャラバンは1973年に発売され、現在5代目の人気の車種です。しかし、世界的な半導体不足や物流の混乱に起因した部品調達の遅延が理由で、現在(2025年4月)工場出荷時期の目処が立たない状況になっています。
・シビリアン
シビリアンは2021年に生産終了したマイクロバスです。シビリアンの歴史は長く、1950年代にその原型は生まれました。シビリアンのネーミングは1971年です。それから2度のフルモデルチェンジがあり、3代目シビリアンは幼稚園児用バスとしても人気がありましたが、生産終了して日産が製造するマイクロバスはキャラバンのみとなりました。
ヒュンダイ
ヒュンダイ(現代自動車)は、韓国最大級の自動車メーカーであり、1967年に設立されました。ソウル特別市に本社を構え、世界193カ国で車を販売しているグローバル企業です。高級ブランド「ジェネシス」やエコカー技術に力を入れ、特に電動車両や燃料電池車の分野で注目されています。 EVバスにも注力しており、日本での受注も、鹿児島県で観光・交通事業を手がける岩崎産業の屋久島で実績を上げています。
・ユニバース
ヒュンダイのユニバースは、観光用途に最適化された大型バスです。優れた静粛性と快適性が特徴で、高剛性モノコック構造を採用し、軽量化と耐久性を両立しました。
エンジンには高効率なパワーテックシリーズを搭載し、環境性能も抜群です。日本市場向けには、高速路線や観光用途に特化した設計が施されています。
日野
東京都日野市に本社がある日野自動車株式会社は1942年にスタートしています。当時の「東京瓦斯(がす)電気工業株式会社」の自動車部門が独立したものでした。強いエンジンには定評がある日野自動車です。
現在その準備が進行中であるダイムラーとトヨタとで予定されている持株会社ができ上れば、ダイムラー子会社の三菱ふそうとトヨタ子会社の日野は統合され配下に入ります。
・リエッセ
現在はリエッセⅡだけが販売されている日野自動車のマイクロバス・小型路線バスです。さまざまな車両タイプがあるのが特徴です。荷物の搬入や運搬を目的にした「BIG VAN」、オプションでアレンジできる「LX」、室内装備が充実した「GX」、最高級の「EX」がそろっています。「LX」に24人乗りと29人乗りのマイクロバス、小型バスがあります。
・メルファ
メルファは、ジェイ・バス(いすゞと日野が合弁で設立した会社)が製造し、日野自動車が販売する観光・自家用向け中型バスです。会社の送迎用、大型商業施設や温浴施設などの送迎バスとしても使用されることが多いメルファです。エルガミオとともに、国内で生産される数少ない観光・自家用向け中型バスです。
・セレガ
セレガは、ジェイ・バスが製造し、日野自動車が販売している大型観光バスです。セレガは『S’elega』 で、セクシーとエレガントの造語です。「スーパーハイデッカー」「ハイデッカー」「ハイデッカーショート」「リミテッドエディション」がそろい、環境、安全、を追求し、客室内の空気をプラズマクラスターイオンできれいにする「除菌イオン発生装置」をオプションで設置できる優れものです。
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まとめ
バスにはさまざまな種類や車種があり、インバウンドで海外旅行者の多い現在、ハイデッカーやスーパーハイデッカータイプのバスが活躍しています。 また、私たちの生活における移動手段である路線バスは身近な存在です。鉄道のない地域でも、自分で自動車を運転しなくても目的地まで連れて行ってくれる便利な乗り物です。
この先、高齢化が進むとともに免許返納者が増え、バスがもっと見直される時代がくるでしょう。さまざまな用途に応えてくれるバスは私たちにとってなくてはならない存在になることは間違いありません。その時には最適なサイズで最適な種類のバスを選びたいものです。そして、この先、バスにもEV化や新燃料化が進み、現在の化石燃料エンジンのバスは置いていかれてしまいます。
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