高床・超低床!用途によって最適なトラックとは?

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地面から荷台床面までの高さで異なる種別

高床

トラックの平ボディ、バンボディ、ウイングボディなどの荷台床面の地上高で、トラックの高さの呼び名が異なってきます。

まずは「高床」(こうしょう)タイプです。

荷台床面が一番高いタイプです。

地面から床面までの高さの目安は925㎜~1,100㎜になります。

見分ける方法はタイヤのサイズを見てください。

低床トラックは、タイヤ径が小口径のサイズを使っていて荷台床面が低くなっています。

大きな口径のタイヤであれば、高床サイズとなり、キャビン内シートの高さと床の高さはほぼ同じです。

 

全低床

高床に次いで荷台床面が高いタイプが「全低床」(ぜんていしょう)タイプになります。

キャビン下に装備される前輪タイヤと荷台下の後輪タイヤのサイズがともに高床タイプよりも口径が小さなタイヤになります。

そして、その前輪・後輪ともに同径のサイズになります。

荷台の地上高は高床タイプのトラックより低く、次に説明する低床タイプのトラックよりも高くなっています。

全低床トラックの荷台地上高は840㎜~955㎜が目安です。

高床トラックと低床トラックの中間に位置する高さの荷台を持つトラックとなります。

 

低床

「低床」(ていしょう)タイプのトラックで一番目立つ特徴は前輪と後輪の口径の違いです。

低床トラックは後輪のタイヤを小口径にして荷台床面を低くしています。

荷台下の後輪のタイヤを小口径にすることで荷台を低くしているのです。

大型トラックでは車軸が4本あり前輪軸2軸で操舵する4軸トラックの場合が多いです。

低床トラックの地上高の目安は790㎜~835㎜です。

キャビン内シートの高さより床の高さは同じくらいか低くなります。

 

超低床

「超低床」(ちょうていしょう)タイプのトラックは低床トラックよりさらに荷台床面は低くなっており、荷台床面はさらに地上に近づきます。

小口径のタイヤを使ってさらに荷台床面を下げるためにクッションの板バネではなく「エアサス」と呼ばれるエアーサスペンションを使用しています。

超低床トラックの荷台床面が一番低く、目安で780㎜~785㎜になっています。

 

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「超低床」トラックのメリット・デメリット

メリット

荷台床面を最大限に低くした「超低床」トラックで一番のメリットは、作業床ともなる荷台床面が低くなるために荷の積込みと荷降ろしが非常に楽になることです。

人の手で積込みや荷降ろしをする場合でもフォークリフトで積込みや荷降ろしをする場合でも非常に容易になるメリットがあります。

各トラックのサイズとして道路交通法で定められた最大積載量や全高は変わることはありませんが、荷台床が低くなることによって荷台床から制限される全高まで積載可能な空間が大きくなります。

バンボディやウイングボディであれば荷室容積が大きくなり、かさばるものが積み込めるようになります。

そして床面ばかりかトラック全体の高さが下がるためにドライバーは運転室への乗り降りが非常にしやすくなります。

 

デメリット

「超低床」トラックのデメリットは荷台床を下げるためにタイヤを小さくしたことと、クッションである板バネを調整することに起因します。

タイヤの小ささは走行性を落としてしまいます。

トラックの揺れは大きくなり、上下の振動は突き上げ感も与えます。

積荷を輸送することが一番のミッションであるトラックにとっては好ましくない状態になってしまいます。

それはドライバーにも乗車感の悪さを与えてしまいます。

加えて悪路に強くない状態は走行経路も選ばなければなりません。

 

近年人気の「超低床」

超低床トラックは「えびの興産」で配備

長年の物流業界とのかかわりのなかで、輸送事業のみならず倉庫事業まで、物流をトータルで事業として請負う「えびの興産」では特殊車両として低床トラックを中心に、超低床トラックも配備して利用客のさまざまな要望に応えています。

各サイズの低床ユニック車両、各サイズの保冷ウィング格納ゲートトラック、各サイズのウィングパワーゲートトラックなどの他に、各サイズの超低床平ボディを揃えています。

そして、各トラックにはエアサスを装備しています。

 

エアサスの性能

超低床トラックは、その使い勝手がよい荷台高さを確保するために高床トラックのタイヤサイズより小口径のタイヤに変えています。

荷台高さは低くなるものの、走行中の振動や路面段差の振動はドライバーや荷台の積荷に伝わりやすくなってしまいます。

クッションである板バネの調整も行うために、なおさら振動は増して乗り心地は悪くなってしまいます。

それを解決するのがエアサス(エアーサスペンション)です。

板バネよりも高性能のエアサスは超低床トラックにおいて快適な走行を実現してくれます。

エアサスの強さの調整は運転席でスイッチ一つの操作で行うことができます。

 

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「超低床」トラックの用途

荷物の積み下ろしが多い場合

超低床トラックの一番の優位ポイントは荷台高の低さです。

その荷台の低さは荷の積込み・荷降ろしが多い場合に大いに役立ちます。

トラック輸送の業務のなかで、少なくない時間を割かれる荷の積込み・荷降ろしが、特に多い場合にドライバーにとって非常に便利なものになります。

 

短距離で回る場合

短距離で回る場合にはなおさら、荷の積込み・荷降ろしの時間が負担になってしまいます。

その負担が減ることはドライバーばかりか、荷を積み込む人間も、荷を受けて荷降ろす人間の負担も減らしてくれます。

積荷の形はさまざまでも低床の平ボディは高床の平ボディよりも嵩がある荷を積むことが可能です。

 

乗り降りが多い場合

トラックのミッションは荷の輸送ですが、その荷を運ぶのはドライバーです。

運転室がエンジンの上にあるキャブオーバータイプの日本のトラックにおいては、ドライバーがキャビンに登るのも一仕事です。

特に乗り降りが多い場合には超低床トラックはドライバーに優しいです。

女性や高齢者の乗り降りでも過度な負担を与えることがありません。

すぐ目の前に迫った2024年問題やこの先の少子化によるドライバー不足を補うためにも超低床トラックは有効に活かされるでしょう。

 

まとめ

前項で述べましたが、これからの物流業界も働き手を中心に考えて仕事を進めなければならない時代になってきています。

2024年問題、少子高齢化の社会、多様性を当たり前に考える社会になってきました。

さまざまな人にさまざまな形で物流業界において働いてもらい、物流の波を止めないようにしなければなりません。

「超低床トラック」はそれを解決する一策となることでしょう。

この先の超低床トラックの活躍を楽しみにしたいですね。

 

トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆さまにさまざまな情報をお届けします。

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