ラジエーターの水漏れは危険!メンテナンスと確認方法を解説
目次
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ラジエーター液が漏れているときの原因3選
ラジエーター本体の破損
ラジエーターはトラックが走行中に受ける風を利用してエンジンの熱を下げる役目を果たすパーツの一つです。
ラジエーターは放熱させやすいように熱伝導率が高いアルミなどを素材として作られています。
アルミ、真鍮などの素材は熱伝導の良さでラジエーター内を通過するラジエーター液(クーラント液)の熱を奪い去ることができるのですが、鋼性に欠ける柔らかい素材です。
そのため、走行中にタイヤが弾き飛ばした小石で損傷して穴が開いたり、経年劣化によって溶接部分などが腐蝕したりして破損することがあります。
ウォーターポンプの故障
ウォーターポンプの故障もラジエーター内を循環する冷却水であるラジエーター液(クーラント液)の漏えいの原因となります。
ウォーターポンプはラジエーター液(クーラント液)を、ラジエーターとエンジンの間で循環させるために備わっている部品です。
ウォーターポンプの故障は多くの場合、経年劣化に起因することが多いです。
ホース類の劣化
ラジエーターがエンジンの高熱を冷ますための一連の動作を行うために、エンジンはラジエーターとつながり、そこにはウォーターポンプが設置されています。
どれもが単体の部品であるために、それぞれがホースでつながれて作動していますが、ホース類の劣化はどうしようもないことです。
外気と直接触れ合いますので冬期の寒気と、夏期の高熱に絶えずさらされて経年劣化を起こしてしまいます。
部品同士のつなぎ目も多く、ホース自体の経年劣化もあれば、つなぎ目から生じるラジエーター液の漏れも少なくありません。
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ラジエーター液の漏れを確認する方法
ニオイ
ラジエーターからラジエーター液が漏れているか確認する方法はいくつかあります。
まずはニオイです。
高温のラジエーター液(クーラント液)は甘いニオイを出します。
走行中のキャビン内や停車してボンネットを開けた時に甘いニオイが漂えば、ラジエーター液が漏れている可能性が高いです。
甘いニオイの発生は少量の漏れでも起きますので発見しやすいかと思います。
トラックの走行中は視覚や聴覚に頼って安全運転に努めなければなりませんが、このいつもと違う臭気を感じ取る嗅覚も大切な人間の感覚の一つです。
駐車中の車の下
駐車中のトラックの下、特にトイレ休憩などで停車してしばらく経ってからトラックの下部に液体の溜まりができていないかを確認してください。
エンジン部分の下であれば、ラジエーター液かエンジンオイルの可能性が高いです。
液体溜まりの色やニオイ、粘度を確認してください。
ボンネットを開けて液量のチェックをして漏れた液体が何であるかの確認をしてください。
視覚を使っていただいてラジエーターからラジエーター液が漏れているか確認する方法です。
エンジンルームの確認
日本のトラックのほとんどがボンネット型ではなくキャブオーバー型のエンジンルームのために、簡単に確認はできませんが、このエンジンルームの確認もラジエーター液の漏れを調べるために必要な作業となります。
リザーブタンク内のラジエーター液(クーラント液)の確認を行うことができます。
トラック下部の液体溜まりを発見した時や、焼けた甘いニオイを感じた時にはエンジンルームの確認を行ってください。
漏れたまま走行したらオーバーヒートの原因に
オーバーヒートの症状
オーバーヒートはエンジンの温度が異常に高くなった状態です。
ラジエーター液(クーラント液)が漏れたままトラックを走行し続けたらオーバーヒートを引き起こしてしまいます。
ラジエーター液(クーラント液)が漏れたことによって少なくなる、または無くなってしまいエンジンの適温を上回る高熱になってしまうのです。
オーバーヒートは、エンジンばかりかその他の機器・部品にも大きなダメージを与えてしまいます。
オーバーヒートの対処
オーバーヒートの対処には、走行中のトラックを路側帯などの安全な場所に緊急停車してエンジンを止めてエンジンを冷やすことです。
無理に走行を続けることは禁物です。
高温はエンジンを焼き付かせて金属であるエンジンを歪めてしまい、各パーツで成り立っているエンジンのパーツ間にあるガスケットも焼けて、エンジンとしての機能を果たせなくなってしまいます。
修理はオーバーホールを行わなければならず費用も時間もかかってしまいます。
最悪はエンジンの載せ替えで多額の費用が発生、またはトラック自体の乗換えでもっと多額の費用が必要となってしまいます。
修理や交換
オーバーヒートの修理は、プロの整備士に任せるよりほかはありません。
エンジンばかりではなく、つながるホース類や部品も高熱で焼けてしまい広範囲での修理が必要になってしまうでしょう。
整備士に前もって修理予算を伝えておいて、それをオーバーするようであれば修理やエンジンの交換以外の方法を考えなければならないでしょう。
ラジエーターからのラジエーター液(クーラント液)漏れを甘く見ることなく、適正な判断で対処を行い、修理や交換などを検討しましょう。
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定期点検の実施
ラジエーター液の交換時期
ラジエーター液は蒸発もするので少しずつ減ってしまいます。
時々リザーバータンクをチェックして、目盛りの「FULL」と「LOW」の間にラジエーター液があるかを確認してください。
減り方が早ければ、ラジエーターに異常があるということになります。
そして、ラジエーター液全部の交換時期は2年が目安と言われています。
2年間ですので、車検の時に交換すれば良いということです。
ラジエーター液の補充方法
ラジエーター液の補充方法は手順を守れば一般の方でも難しいことはありません。
エンジンを切ってから時間を置いて、十分にエンジンの熱が冷めてからリザーバーキャップから注入・補充してください。
リザーバータンクの目盛りの「FULL」と「LOW」の間に収まるようにラジエーター液の補充を行います。
ラジエターキャップを外して直接補充することは決して行わないでください。
プロに依頼
費用と手間がかかりますが、他の点検や整備に合わせてプロに任せるのも一つの方法です。
整備士に任せて同時に他の装置や部品の状態を見てもらえれば安心です。
私たちの目では気付くことができないトラブルやトラブルの元を発見してくれるかも知れません。
ドライバーの安心が交通安全に直結します。
ラジエーター液の交換をプロに任せることも考えてみてはいかがでしょう。
まとめ
日本のトラックは頑丈で高性能、そして優秀です。
しかし、長年の時間経過による経年劣化が各部品に起きることはどうしようもないことです。
万が一、ラジエーターのトラブルでエンジンのオーバーヒートを起こしてしまったら、高額の費用がかかる修理、オーバーホール、エンジンの積み替えを考えずに、故障状態そのままで買取も考えてみてください。
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