クラッチの交換時期はいつ?チェックするポイントと原因を解説

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そもそもクラッチとは?

クラッチの役割

クラッチはエンジンの動力をトランスミッションに繋げたり、切ったりするためにある装置です。

日本語では「動力伝達装置」とも「動力断続装置」とも言われます。

エンジンの負荷を必要に応じて断続しているのがクラッチです。

トラックの発進時には徐々に動力を伝達し、始動時や変速時には動力を断ってトランスミッションに伝えません。

そして、走行時には動力を確実にトランスミッションに伝達して車軸・ホイール・タイヤを回転させるのです。

 

クラッチは故障しやすい?

クラッチは消耗品であり、経年劣化を避けることができないパーツです。

ドライバーによって運転の癖が違い、その操作方法によってもクラッチの消耗は変わってきます。

クラッチの消耗・劣化をそのままにして走行を続ければクラッチは故障してしまいます。

トラックは乗用車と違い、重い車両を動かさなければならないため、クラッチにはその分大きな負荷がかかり、故障しやすい傾向にあります。

 

クラッチの寿命

クラッチの寿命とされる走行距離数の目安は10万㎞とされています。

走行可能な距離数を変えるクラッチディスクの摩耗の一番大きな原因は、半クラッチの多用です。

ドライバーの運転の癖によって、この10万㎞は長くも短くもなりますので、10万kmはあくまでも目安としてお考えください。

そしてもう一つの目安である耐久年数は7~8年とされています。

ただこの耐久年数もトラックの使用環境や走行距離数と同様で、ドライバーの運転の癖によっても変わってしまいます。

クラッチの寿命の目安である走行距離数・耐用年数は、あくまでも目安と考えドライバーが運転中に感じる通常と違う感覚を目安として大切にしてください。

【参考】トラック・重機の買取相場・実績一覧はこちら

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交換時期を知らせる不具合やチェックポイント

クラッチペダルが重くなる

クラッチの交換時期を知らせてくれる通常とは違う動きや反応はいくつかありますが、そのなかの一つで、クラッチペダルが重くなる場合があります。

クラッチペダルが重くなる原因はいくつかありますが、クラッチの摩耗がその原因の一つに当たります。

クラッチの摩耗以外が原因の場合には、クラッチに関連する部品の不具合に起因することが多く、プロの整備士の見立てと分解整備が必要で、クラッチ一式の交換を行う必要が出てくるかも知れません。

 

クラッチのミートポイントが近い

クラッチのミートポイントが近いことも交換時期のチェックポイントとなります。

このクラッチのミートポイントが近くなる状態とは、「遊びが少なくなる」、「クラッチのつながるポイントが早くなる」などと感じる状態になることです。

毎日運転するドライバーが異常だと感じる状態で、クラッチディスクの摩耗が原因です。

そのまま走行を続ければクラッチが滑りを起こして走行ができなくなってしまうので、クラッチディスクの交換が必要です。

 

異臭や異音

クラッチの交換時期を知らせる不具合やチェックポイントのなかでも異臭や異音を感じた際には要注意です。

クラッチの摩耗が進んでしまってクラッチが焼け付いてしまっている可能性が高いです。

重篤な故障であり、そのまま走行を続けずに危険が無い路側帯などに停車してロードサービスなどを利用してください。

エンジントラブルからのオーバーヒートなどの臭いもありますが、いずれにしても重大故障になりますので要注意です。

 

クラッチが滑る

ギアチェンジしてもエンジンの回転が車軸に反映されることがない状態です。

クラッチディスクの摩耗が進んでしまってクラッチディスクとフライホールの圧着力がエンジンの回転力に負けて滑り出すのです。

エンジンの回転数に対してスピードの上がり方がゆるい時や、ギアは入っているのに回転数ばかり上がってスピードが上がらない状態はクラッチが滑った状態です。

クラッチが滑り出した時はすぐにクラッチを交換しなければならない時期です。

 

発進時にジャダーが出る

トラックの発進時にハンドルが大きくぶれたり、異音が生じたり、高速走行時に突然小刻みにハンドルが振動し始めることもあります。

これを「ジャダーが出る」、と言います。

放置したまま走行させることによって走行不能となるリスクが潜むクラッチトラブルの前兆です。

そのような場合には必ず整備工場で点検を受けてください。

 

走行距離

さまざまな事象におけるクラッチ交換の目安のほかにも、客観的に交換時期を予想できる方法にトラックの走行距離があります。

ただ、この走行距離での見極めはドライバーの運転技量や運転の癖に左右される部分が少なくないのであくまでも目安として考えてください。

10万㎞という目安の数字はありますが、それまでにクラッチの交換時期と考えられるさまざまな現象が生じたらすぐに整備工場で点検を受けてください。

【参考】トラック・重機の買取相場・実績一覧はこちら

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劣化の原因

半クラッチが多い

半クラッチはエンジンの動力がミッション側にかかりかけている状態です。

完全にクラッチがかみ合う状態ではなく、摩擦状態が続いています。

それによってクラッチディスクが摩耗してしまい、必要以上の劣化をひき起こしてしまうのです。

 

クラッチペダルに足を乗せたまま

ドライバーが気づかないままにクラッチを劣化させてしまっている状態に、「クラッチペダルに足を乗せたまま」の場合があります。

この状態は半クラッチと同じです。

必要以上にクラッチディスクを傷めてしまいクラッチの交換時期を早めてしまいます。

 

操作が荒い

これも運転を行うドライバーの癖と言えるかも知れません。

クラッチ操作が荒い場合もクラッチの交換時期を早めることになってしまいます。

衝撃音を起こすようなクラッチミートなど荒いクラッチ操作はクラッチを早く劣化させてしまいます。

意識してクラッチ操作を優しく行うことに慣れていただくことによってクラッチの交換時期を長くすることが可能になります。

 

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まとめ

クラッチはエンジンの動力を車軸・ホイール部分に伝える重要な部品の一つです。

その扱い方によって寿命は変わり、その性質・特長を知らずに運転をすることは大きな事故につながることにもなりかねません。

クラッチの適切な交換時期を知ってトラックの健康状態を維持してください。

備えあれば憂いはありません。

大きなトラブルで大きな出費を生んでしまわないように適切なクラッチ使用を心がけてください。

 

トラックファイブは『豆知識』でこれからもさまざまな情報を皆さまにお届けします。

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