オーバーヒートしたらトラックはどうなる？原因症状や対策を解説
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トラックのオーバーヒートとは
オーバーヒートとは？
エンジンの「オーバーヒート(overheat)」とは、その文字の通りエンジンが「熱くなり過ぎ」た状態です。
エンジンがさまざまな理由で高温になり、その温度が下がらない状態をオーバーヒートと言います。
高温から下がらない状態が続くと最悪の場合、エンジンや周辺部品が壊れてしまいます。
しかしながら、日常点検や定期点検、メンテナンスを行っていればオーバーヒートを起こす可能性は低くなります。
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オーバーヒートの症状
水温計の異常
オーバーヒートを疑う症状はいろいろあります。
さまざまな症状が私たちにオーバーヒートが起きる可能性を教えてくれます。
真っ先に水温計が異常値を教えてくれます。
水温計がレッドゾーンを振り切りそのまま戻らなくなればそれはオーバーヒートの疑いがあります。
クーラント（冷却水）が正常に働かなくてエンジンを冷却できず、水温計がレッドゾーンを振り切るのです。
同時にオイルランプの赤色点灯もオーバーヒートの場合があります。
エンジンオイルもクーラントと同じエンジンの冷却作用を持っており、それが働かなくなった場合に赤色点灯するのです。
エンジンルームから煙が発生する
エンジンルームからの煙はエンジンオイルやクーラントが燃えて発生します。
高温のためにエンジン本体・付属の周辺部品・ホース類にひずみや破れができ、本来はエンジン内部から漏れ出ることがないエンジンオイルやクーラントが漏れ出て、高温で燃えて煙が発生するのです。
この場合は、オーバーヒートによりエンジンの状態はかなり悪化していると覚悟してください。
エンジンの回転数が不安定
オーバーヒートの症状としてエンジンの回転数が不安定になることがあります。
通常時とはエンジンの動作が全く変わってきます。
アイドリング時にエンストしてまったり、アクセルを踏んでも加速しにくかったりします。
徐々に回転数の不安定さは増していき、最終的にエンジンは動かなくなってしまいます。
エンジンの回転数に不調を感じたら早めに整備工場への持ち込みをお勧めします。
早ければ早いほど修理費は安く済み、エンジンの性能は維持されます。
異臭
異臭は、上記で述べたようにエンジンオイルやクーラントが燃えた際の臭いです。
オーバーヒートでエンジンオイルやクーラントが燃えて出るのは煙ばかりではありません。
エンジンオイルは燃えると焼け焦げた臭いがします。
クーラントの場合は甘い臭いがします。
煙が出ない場合でも臭いが先に発生する場合があります。
どちらにしても、エンジン本体が高熱で歪んでできた隙間や、付属部品・ホース類から漏れ出たエンジンオイル・クーラントの燃焼による異臭ですから、エンジンの状態はかなり悪化していると考えてください。
エアコンが効かない
エアコンが効かない場合にもオーバーヒートが疑われます。
エンジンの冷却装置であるラジエーターとエアコンのコンデンサーは同じ場所に設置されているからです。
その両方を冷ますためにあるラジエーターファンが故障してしまった可能性があります。
オーバーヒートの対処法
まずはトラックを停車させてエンジンを停止する
オーバーヒートの対処法は、症状に気付いた時にいかに早く適切な対応ができるかが重要です。
高温はエンジン自体を歪め、変形させてしまいます。
そうなってしまったら修理は不可能になり、エンジンの交換もしくはトラックの買い替えを余儀なくされます。
そうしないために、まずはトラックを停車させてからエンジンを切らずにキャブオーバーを開けて、エンジンに外気が当たりやすくしてください。
点検と必要な処置のために路肩などの安全な場所にできるだけ早く停車させてください。
エンジンが冷えるのを待ってから、エンジンの点検と適切な対処を行いましょう。
冷却水の量を確認する
ラジエーターで冷却されるはずのエンジンが高温になっている状態ですので、まずはラジエーターが正常に作動しているのか、冷却水（クーラント）の量を確認してください。
この際に決して行ってはいけないのは、エンジンが冷めるのを待たずにラジエーターキャップを開けることです。
沸騰した冷却水が噴出してきて、火傷を負う可能性がありますのでご注意ください。
エンジンオイルを確認する
冷却水と同様にエンジンの冷却作用があるエンジンオイルも確認してください。
オイルの量が極端に少なければオーバーヒートの原因はエンジンオイルかも知れません。
ロードサービスに連絡する
エンジンの温度が下がっても自走して整備工場まで走ることはしないでください。
エンジンの高温が、長く続けば続くほどエンジンへのダメージは大きくなります。
自走はあきらめてロードサービスを使いましょう。
JAFは乗用車専用のロードサービスしか行っていませんのでご注意ください。車両重量3,000kg以下（最大積載量2,000kg以下）の自動車の対応しか行っていません。
運送事業者によるトラック事業のための共済組合『交通共済協同組合』ではロードサービスの受付を行っています。
会社またはご自身で決めているロードサービス、もしくはディーラーが対応可能であればご利用ください。
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オーバーヒートの原因
冷却水漏れ・不足
オーバーヒートの原因で一番多いのは、エンジンを冷やすためのラジエーター内にある冷却水（クーラント）が漏れ出して減る、ないしは十分な量でない場合です。
エンジンの温度を下げる代わりに高温になった冷却水は、ラジエーター内で走行風とファンの力で熱を放出して冷まされた後に、循環して再びエンジンを冷却します。
この循環がされなくなってオーバーヒートを起こすのです。
漏れによって冷却水が減る、または長期間にわたって冷却水の点検も補充も行わないうちに減少してオーバーヒートを起こす原因となるのです。
ウォーターポンプの不具合
ウォーターポンプの不具合がオーバーヒートを起こす原因となることもあります。
ウォーターポンプが冷却水をエンジン内で循環させています。
簡単に故障してしまう部品ではないのですが、まれにウォーターポンプが不具合を起こして冷却水を循環させることができなくなります。
このようなケースもあるので定期点検はやはり必要です。
ちなみに、ウォーターポンプは10万㎞での交換が推奨されています。
冷却用電動ファンの不具合
冷却用電動ファンの不具合がオーバーヒートを引き起こすこともあります。
冷却用電動ファンは冷却水（クーラント）が循環するラジエーターを冷やすためにあります。
ラジエーターはトラックが自走する時に起きる走行風でも冷まされるのですが、渋滞時や停車中でも冷却水を冷ますことができるように冷却用電動ファンが作動してラジエーターを冷やします。
サーモスタットやサーモメーターの不具合
サーモスタットやサーモメーターの不具合もオーバーヒートの原因となる場合があります。
サーモスタットは冷却水の弁で、サーモメーターは温度を感知するものです。
温度の上昇をサーモメーターが感知すると冷却水をエンジン内に循環させるのですが、どちらかに不具合があれば冷却水は循環すること無くオーバーヒートを起こしてしまいます。
サーモスタットやサーモメーターの経年劣化による不具合がオーバーヒートの原因となるのです。
その他
オーバーヒートの原因には、エンジンに高負荷を与えるような乱暴な運転が、冷却機能の能力を超えてしまいオーバーヒートの原因になる場合もありますのでご注意ください。
トラックの運転の仕方がオーバーヒートをひき起こすこともあります。
他にもタイミングベルトやドライブベルトの不具合やベルトが切れてしまうことが原因で、ウォーターポンプが上手く作動しないケースもあります。
まとめ
仕事の相棒であるトラックをいたわり、定期点検・日常点検を行うことで防ぐことができるオーバーヒートは多いです。
しかし、日ごろ点検しても対処できないオーバーヒートもあるでしょう。
その際にはエンジンへの損傷を進行させないように早めの対処を行ってください。
しかし、万が一エンジンをもとに戻すことができなくなってしまった場合には、エンジンの積換えに多額の費用が必要になります。
そのような時には、トラックの使用年数や費用対効果も考慮してトラックの売却も視野に入れてください。
その際にはトラックファイブが高価買取に努めさせていただきます。
創業20年、年間買取12,000台を超えるトラックファイブがお役に立てるよう努力いたします。
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