リーフスプリングとは?種類やメリット・デメリット、ローダウンの加工手順など
トラックは数多くの部品から構成されています。
その部品のなかでも重要になるサスペンションの1つである『リーフスプリング』を今回の『豆知識』では取り上げました。
車体と車軸・ホイールとをつなぐサスペンションには構造の異なる幾かの種類があります。
そのなかのリーフスプリングの種類やメリット・デメリット、車体のローダウンの加工手順などをご紹介します。
目次
-
豊富な実績
買取12,000台/年
-
最短即日から!
高価買取
-
日本全国無料!
出張査定
-
フォームに入力するだけ
トラックのリーフスプリングとは
トラックのリーフスプリングとは、車体を支えるサスペンションのパーツです。
車台を支えるだけではなく、車台と車軸・ホイールとの間に入って上下だけではなく、走行中の車台にかかる力を多方向に支える重要な役割を果たしています。
構造はその名称の通り、リーフ(leaf・葉っぱ)が重ね合うように鋼(はがね)の板状のバネを重ね合わせる構造になっており、板バネがたわむことで路面から伝わる衝撃を緩和する仕組みです。
その鋼(はがね)の板状のバネの厚みや枚数を最適化することで、運転での安定性と乗心地の良さを確保しています。
リーフスプリングはトラックの車体の下に設置されている部品でなかなか目にすることはないかも知れませんが、長方形の板状のバネが重なっている形状を目にする機会があればサスペンションとして車体と車軸・ホイールの間に入ったリーフスプリングの働きは容易に想像できると思います。
構造が簡単で少ない部品で構成され、しかも運転での安定性と乗心地の良さを確保できるため、トラックやトレーラー、バスなどに多くの商用車両に採用されています。
-
豊富な実績
買取12,000台/年
-
最短即日から!
高価買取
-
日本全国無料!
出張査定
-
フォームに入力するだけ
リーフスプリングの種類は?
リーフスプリングにはいくつかの種類があります。
形状と設置場所によってその種類は分けられています。
1:マルチリーフスプリング
もっとも一般的なオーソドックスなリーフスプリングの形状です。
板状のばねの長さを変えながら階段状に重ね合わせたものです。
トラックの車体重量や用途に合わせて、構成される板ばねの板厚・長さ・枚数で調節を行います。
2:ロングテーパリーフスプリング
マルチリーフスプリングとは板バネの形状と枚数が違います。
板バネ中間部分は厚みがあり端が薄くなっています。
エネルギー吸収効率が上がり板バネ構成枚数の減少によって軽量化にもなっています。
また、板バネ間の隙間が確保でき、耐腐食性能も優れています。
3:フロントスプリング
前輪用のリーフスプリングです。
前軸には上下方向だけでなく減速時、停車時、ステアリング時等、多方向からの力が働いています。
それらと連動してばねの特性を利用して最適に支持をしています。
4:リアスプリング(親子ばね)
後輪1軸に使われるタイプです。
トラックでは空車(無積載)時と積車(定積載)時における後軸が支持する荷重変化がどうしても大きくなってしまいます。
そして、車両姿勢、荷台振動、操縦安定性に影響を及ぼしてしまいます。
それらの性能変化を軽減するためのリーフスプリングです。
5:リアスプリング(逆ばね)
後輪2軸に使われるタイプです。
逆ばねとも呼ばれています。
車軸ごとにリーフスプリングが配置されることが通常のスタイルですが、後輪2軸の中央に設置されるリーフスプリングです。
リーフスプリングのメリットは?
どんな機械や機器類でも単純構造であることは操作においてもメンテ・修理においてもメリットにつながります。
リーフスプリングはそのようなメリットを持つ代表選手とも言えます。
① リーフサスペンションは「丈夫で低コスト」であることが一番のメリットでしょう。
構造がシンプルであることから初期費用・メンテナンス費用をエアサスペンションなどの他のサスペンションと比較して安く抑えることができています。
② シンプルな構造であるリーフを重ねることで強い強度を持ちます。
重量ある積荷に強い特徴をメリットとしています。
③ シンプルな構造でリーフを重ねていることは、万が一折れてしまっても、取換えが可能で修理費用が安く済むというメリットもあります。
-
豊富な実績
買取12,000台/年
-
最短即日から!
高価買取
-
日本全国無料!
出張査定
-
フォームに入力するだけ
リーフスプリングにデメリットはある?
リーフスプリングにもデメリットはあります。
リーフスプリングの持つ特徴そのものからのデメリットもあれば、サスペンションの役割を果たすためにどうしても避けることができない環境から来るデメリットもあります。
① 乗り心地の悪さがあります。
シンプルな構造である丈夫なスプリングの重ね合わせは積荷に対してのクッション性は高いものの、ドライバーにとっての乗り心地は良くないです。
② 腐食する可能性が高いです。
鋼の素材でその設置場所は車体下部です。
必ず走行中の泥水を受け、その構造上の理由から互いにこすれ合って鋼の地肌は晒されてしまいます。
そのために腐食は避けることができません。
海岸部での走行の多い場合その傾向は顕著です。
板バネ間の隙間のあるロングテーパリーフスプリングに耐腐食性があるのはそのような理由からです。
リーフスプリングでローダウンするための加工方法は?
ローダウンはトラックや車両の車高を低くする方法を言います。
普通車であれば「シャコタン」(→車高短)と言って空気抵抗を減らして走行性能を高めるために行いますが、トラックの場合のローダウンの多くの理由は荷の積み下ろし作業の効率を高めるためとして採用されています。
普通車などではサスペンション自体を交換したり、サスペンションのスプリングを交換してローダウンします。
リーフスプリングでローダウンするための加工方法は板バネを抜き取り減らすだけです。
車体全体のバランスも考えあわせての作業となるためプロの整備士に相談して進める作業ですが、加工方法としては意外と単純な作業かも知れません。
・ローダウン時の注意点
ローダウンは良いことばかりではありません。
当然のことですが、振動が荷に伝わりやすくなりますので積荷によってはローダウンは向かないこともあるかも知れません。
高さが4センチ以上変わると構造変更の届出が必要になり車検も通りませんし、そのまま公道を走れば違法改造車として扱われてしまうことも注意点の一つとなります。
-
豊富な実績
買取12,000台/年
-
最短即日から!
高価買取
-
日本全国無料!
出張査定
-
フォームに入力するだけ
リーフスプリングが故障する原因
構造が単純なのでリーフスプリングが故障する原因は明快です。
構造の主たる部材である板バネが折れてしまうことが主たる原因となります。
頑丈に製造されている板バネですが、経年劣化には勝てず耐久性を落としてしまった場合に折れる場合があります。
また、大きな衝撃を受けた時、特に荷物を満載させて板バネに大きな荷重がかかっている走行中、車道の段差などでの衝撃で折れてしまうことがあります。
走行中にそれまでしなかった異音を足回りから確認したら、危険のない駐車場や路側帯に駐車して車体下をのぞいてリーフスプリングを確認してください。
・リーフスプリングの修理方法
板バネが折れてしまうことが故障の主原因となるリーフスプリングですから修理方法は自ずと決まってきます。
板バネの交換がリーフスプリングの修理方法となります。
仮に1枚だけの板バネが折れたとしてもすべての板バネの交換が望ましく思われます。
板バネの折損の理由の多くは経年劣化だからです。
そして、プロの整備士との相談となりますが、1カ所のリーフスプリングだけではなく、全部の箇所のリーフスプリングを取り換えるかです。
経年劣化する年数を乗って来て、まださらにそのトラックに乗り続けるのであれば良い機会と考えてすべてのリーフスプリングを取り換えた方が良いかも知れません。
まとめ
普段あまり意識することのないリーフスプリングですが、ドライバーの乗り心地や健康、積荷の安全や安定を考えると非常に重要な部品だとお気づきになるかと思います。
乗換えの時期がやって来て、トラック買取業者である私たちにお声がけいただく際の査定時にも非常に気になる部分です。
今回の『豆知識』でさらにリーフスプリングの認識を深めていただき、今後の皆さまの事業のお役に立てるならば幸いと思っています。
トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆さまのお役に立てる情報をお届けします。
トラック買取の無料査定はこちら
-
豊富な実績
買取12,000台/年
-
最短即日から!
高価買取
-
日本全国無料!
出張査定
-
WEB相談・
お問い合わせフォームに入力するだけ