マイクロバスの定員・規格・運転免許について徹底解説!

今回の『豆知識』ではマイクロバスを取り上げました。

親族や気の合った仲間での行楽での移動や会社などの送迎用の貸切バスとして利用するのにちょうど良いサイズのマイクロバスです。

知っているようで知らぬことがあるこのマイクロバスの定員・規格・運転免許などについて詳しく解説します。

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マイクロバスの概要

マイクロバスの大まかな概要をまとめました。

定員数 29名まで(運転手を含めて)
車両サイズ 全長7m以内、車高2.8m以内、車幅2.1m以内
レンタル料金 約7万円~12万円(10時間250㎞目安)
高速料金区分 中型自動車

 

定員数には補助席も含めています。

この補助席は装備しているマイクロバスとそうでないマイクロバスとがあります。

車両サイズは中型自動車と同じです。

レンタル料金は都内23区を発着で想定しており、利用時間は10時間、走行距離250㎞を目安にしています。

そしてこの料金には運転手の料金も含まれています。

以前は普通免許で運転の出来たこのマイクロバスは1970年と2007年の道路交通法の改正によって中型自動車として扱われています。

そのため運転には『8t限定無しの中型免許』もしくは『大型免許』が必要で、一般では普通持ち合わせない免許のためマイクロバスだけのレンタルは現実的なものではないので運転手込みでのレンタル料金を記載しています。

 

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マイクロバスの用途

車社会である現代ですが、各自がマイカーを持ち出して一つの行事に当たるのは非常に無駄があります。

経費の無駄ばかりか『脱酸素社会』を目指すこの社会で一人二人の乗員で自動車を走らせるほど無駄はありません。

ここに一つのマイクロバスのメリットがあります。

オフィシャルにプライベートにマイクロバスの用途は広がります。

 

・団体での旅行、行楽に

さまざまな用途のあるマイクロバスですが、乗客数定員28名のマイクロバスを余裕を持って20名で貸し切っても交通費としてのマイクロバス代は一人当たり5,000円ほどです。

一泊二日で出かけても10,000円ほどの交通費でご家族や気の合った仲間での旅行や行楽にもってこいです。

時間や行き先、スケジュールはもちろん自由決めることができます。

車中での飲酒はもちろんのこと、カラオケや、映画鑑賞なども出来ます。

小さなお子様がいてもまわりに気遣うことなく思う存分にはしゃいでも大丈夫です。

そんな気の合う仲間の小団体での旅行や行楽などの用途に最適なのがこのマイクロバスです。

 

・オフィシャルな行事に

会社や学校での行事は必ず団体行動になります。

その団体の移動にちょうどよいのがこのマイクロバスです。

会社でのマイクロバスの利用用途はさまざまです。

まずは通勤時の最寄駅からの送迎です。

会社まで駅から距離が離れていて公共交通機関のバスが無ければマイクロバスに頼らなければなりません。

会社にマイクロバスがあればこの最寄駅からの送迎ばかりではなく、さまざまな社用で利用することができます。

会社の見学者の送迎であったり、研修のための現地までの送迎や忘年会や新年会での会場までの交通手段として活きてくることでしょう。

学校でのマイクロバスの利用はクラブ活動での遠征時などで活かされています。

 

マイクロバスの規格

 

マイクロバスの規格は

・定員数(運転手を含める)29名以内

・車両サイズは全長7m以内、車高2.8m以内、車幅2.1m以内

が目安です。

これは小型バスとほとんど変わりません。

大きく違うのはマイクロバスには小型バスが装備するトランクがありません。

マイクロバスで多くの荷物を載せるには乗員数を減らして空いた座席を利用するのが一番よいでしょう。

そして小型バスには補助席がありません。

マイクロバスが1席プラス2席の横並びの間に補助席を装備するのに対して小型バスは2席プラス2席で間に通路を配置した横並びの座席配置となっています。

そして、国土交通省が定める「貸切バスの運賃・料金制度」ではマイクロバスと小型バスは同じ小型車に分類されて同額の運賃目安が示されています。

ちなみに各バスの規格の目安は以下の通りです。

バス種類 定員数(運転手含む) 補助席 全長 車幅 車高
マイクロバス 29人以下 5席程度 7m 2.1m 2.8m
小型バス 29人以下 なし 7m 2.3m 3.3m
中型バス 29人 なし 9m 2.5m 3.5m
大型バス 30人以上(50人以上) 7席程度 11~12m 2.5m 3.5m

 

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マイクロバス座席のレイアウト

 

マイクロバスの座席のレイアウトはメーカーの製造する車種やマイクロバスを走らせているバス会社によっていろいろあります。

日帰り旅行に向くレイアウト、宿泊のある荷物の多くなる旅行に向くレイアウトがあります。

旅行会社の企画したツアー商品に合わせたレイアウトでのマイクロバスもあります。

その目的によってさまざまなレイアウトがありますがそのなかからポピュラーな乗客数18人乗りと21人乗りのレイアウトを見てみたいと思います。

旅行、行楽に利用されるか、社用や慶弔時の送迎に利用されるか、もちろん利用人数での判断が大きいでしょうが参考にしていただきたく思います。

 

・18人乗りレイアウト

運転席 座席1 座席3 座席5 座席7 座席9 座席11
座席2 座席4 座席6 座席8 座席10 座席12
通路 座席13
助手席 乗降口 座席18 座席17 座席16 座席15 座席14

運転席、助手席、補助席を含めない18人乗りのレイアウトです。

同じ車両規格のマイクロバスですから21人乗りと比較するとゆとりのある配置となります。

乗客座席列は6列となります。

入り口側進行方向列は1人掛けで5席並びます。

運転席の後ろは進行方向に向かい2人掛けで12席並びます。

補助席は5席となります。

 

・21人乗りレイアウト

運転席 座席1 座席3 座席5 座席7 座席9 座席11 座席13
座席2 座席4 座席6 座席8 座席10 座席12 座席14
通路 座席15
助手席 乗降口 座席21 座席20 座席19 座席18 座席17 座席16

運転席、助手席、補助席を含めない21人乗りのレイアウトです。

同じ車両規格のマイクロバスの18人乗りと比較すると若干狭い配置となります。

乗客座席列は7列となります。

入り口側進行方向列は1人掛けで6席並びます。

運転席の後ろは進行方向に向かい2人掛けで14席並びます。

補助席は6席となります。

 

マイクロバスに必要な運転免許

マイクロバスに必要な運転免許は『8t限定無しの中型免許』もしくは『大型免許』となります。

参考に各免許証のマイクロバス運転の可否をまとめた一覧をご覧ください。

免許種類 車両総重量 積載量 定員数 運転の可否
普通免許 5t未満 3t未満 10人まで
中型免許(8t限定) 5~8t未満 3~5t未満 10人まで
中型免許 5~11 t未満 3~6.5t未満 29人まで
大型免許 11t以上 6.5t以上 29人以上

普通免許で運転の出来たマイクロバスは1970年と2007年の道路交通法の改正によって中型自動車として扱われています。

よって、現在では上記一覧表のように『8t限定無しの中型免許』もしくは『大型免許』

を持たなければマイクロバスを運転することはできません。

 

・マイクロバスは普通免許では運転できない 

マイクロバスは普通免許では運転できません。

自動車の運転免許制度をさかのぼり、その変遷を見ると1970年の道路交通法改正で乗車定員11名以上の運転には大型免許が必要となりました。

その時にマイクロバスが普通自動車免許から大型自動車免許に移行しました。

そしてさらに、2007年の道路交通法改正では新しく導入された中型自動車免許に移行しました。

1970年の道路交通法改正以前までは普通自動車運転免許でマイクロバスは運転出来たのです。

変遷期の交通事故が多発していた事情では貨物自動車であるトラックが90%以上の死亡事故を起こしており、この原因を運転の技術・知識の未熟と不足と考えてトラックの車両区分が新設されました。

それにともなってマイクロバスの免許も厳しく変わっていきました。

 

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マイクロバスの仕様

 

さまざまな用途に応じてさまざまな仕様の用意されたマイクロバスです。

シートだけに注目しても会社の通勤送迎等での利用の仕様であればビニールクロス貼りの汚れても水拭き出来る頑丈なシートが用意されます。

行楽・観光旅行用のシートであれば豪華なフェルト張りのクッション仕様のシートとなります。

そしてこのマイクロバスは幼稚園・保育園の送迎車両としても利用されます。

その際には子供用の可愛らしいシート、これもよごれに強いビニール張りのシートです。

ちなみに道路運送車両の保安基準に「大人1人=子供(12歳以下)1.5人に相当する」とあります。

仮に大人2人掛けのベンチシートが1席あれば子供3人がそこに座れるという計算になります。

それによって、子供用の小型サイズのシートを設置した幼稚園・保育園の送迎バスが用意されています。

この『豆知識』過去記事の幼稚園バスは高価買取の対象!買取相場より高く売るコツとは?

も参考にしてください。

 

マイクロバスと小型バスの違い

 

マイクロバスと小型バスは規格サイズはほぼ同型です

定員は29名まで、全長は7mまでと同じです。

違いはマイクロバスにある補助席が小型バスには無く、車幅がマイクロバス2.1mに対して小型バス2.3m、車高がマイクロバス2.8mに対して小型バスは3.3mと少し大きくなっています。

レイアウトは車高の高さと補助席が無く車幅の広いだけ車内空間は小型バスの方が広くなります。

そしてもう一つの大きな違いはシートの配列です。

マイクロバスの通路を挟んで1席と2席が小型バスは通路を挟んで両側に2席と2席の配列となります。

しかしながら小型バスは各メーカーともに生産は終了しているので新車はありません。

 

マイクロバスのメリット・デメリット

 

さて、このマイクロバスの人気の原因は何でしょうか。

貸切で利用できる気楽さは大きいでしょう。

会社で、気の合った仲間で、親族で、その目的は公用であれ、プライベートであろうと同じ仲間だけで一つの空間のもとで移動ができることが人気の原因ではないでしょうか。

リーズナブルな価格で運転手付きでレンタルしたマイクロバスの中では誰に気遣いする必要も無くお酒を飲み、カラオケを歌いながらの走行も可能なのです。

好きな場所での休憩や景色を楽しむことも、大型バスでは走ることの出来ない狭い道も走ることもできます。

マイクロバスの数少ないデメリットは小型バスのようにトランクルームを備えていないことでしょう。

泊りがけでの旅行の際の各自の荷の収納や車中宴会や着いた先でのバーベキューの準備などは車内に残した空席や通路などに置かなければなりません。

 

マイクロバスの車種紹介

これまでの歴史のなかで積み上げたノウハウを満載した人気のマイクロバスを各メーカーが販売しています。

OEM供給も行われておりマイクロバス市場を賑わせてきました。

各社のマイクロバスの車種を紹介させていただきます。

 

・車種

トヨタ コースター

現在から半世紀も前にトヨタが世に送り出したマイクロバスです。

当時はまだマイクロバスという呼び方はせずに、他社も含めてライトバスと呼んでいました。

トラックのシャーシにマイクロバスのボディを載せたものでした。

地域のコミュニティバスと利用されることも多く、国内でのお役御免となった後は海外に中古車として輸出されて第二の人生を歩き出す車両でもあります。

 

トヨタ ハイエースコミューター

トヨタが販売するハイエースコミューター、貨物として世に知られるハイエースのマイクロバス版です。

乗員定員14名です。

少人数の移送や移動にちょうどよく、幼稚園・保育園の送迎バスとしてシートを替えて使われたりしています。

効率的なシートの配置や、機能性の高い装備は乗員を安心、安全面でサポートします。

 

日産 シビリアン

もう60年以上も前の1959年に日産が初めて生産したマイクロバス「エコー」がこのシビリアンの前身です。

1971年にシビリアンに変更しました。

その後のシビリアンの長い歴史の中で、従来は特装車であったガソリン車が2004年に標準仕様となりました。

そして、当時の平成12年排出ガス規制基準75%低減レベル認定を取得した環境に優しいマイクロバスです。

残念なことに2021年に生産終了しています。

 

日産 キャラバン

キャラバンはともに業務用、商用としてトヨタハイエースと競合する車両です。

いすゞ自動車にOEM供給をしています。

ロング、スーパーロングと二種のホイールベースを設定しており、エンジンはガソリンとディーゼルを用意しています。

キャラバンは海外でも人気のマイクロバスです。

 

三菱ふそう ローザ

路線バス、観光用バス、ロケバスのほかキャンピングカーのベース車としても使われています。

マイクロバスでは唯一1987年にグッドデザイン賞を受賞した経歴を持っています。

四輪駆動モデルはその力を必要とする航空自衛隊での人員輸送車として採用されています。

マイクロバスとしては唯一、トランスミッションでMTの選択が可能な車種でもあります。

 

日野 リエッセⅡ

トヨタからコースターのOEM供給を受けているリエッセⅡです。

リエッセⅡとしてトヨタのグループ会社である日野ブランドで販売しています。

今回(2023年6月現在)の三菱ふそうトラック・バスとの経営統合でどう変わっていくのでしょうか。

トヨタ、ダイムラートラックを含めた4社でこの先の電動化への取り組み、原材料費の高騰に対しての対応などの課題解決を加速し、マイクロバスにも影響はあるのかも知れません。

 

いすゞ ジャーニー

このいすゞジャーニーも歴史は長いのですが、1993年にいすゞが乗用車製造から撤退したのと同時期から日産シビリアンのOEM供給となっていました。

ガソリンエンジン使用のみですが排ガス規制対応、低公害車として活躍してきましたが2021年に日産シビリアンの生産終了に伴いジャーニーも生産終了しました。

現存のジャーニーがまだ多く活躍しています。

 

 

マイクロバスのレンタル

 

マイクロバスのレンタルについて考えてみます。

そもそもマイクロバスとういうある意味特殊な能力を持った車両の利用には明確な目的が存在するに違いありません。

不特定多数ではない決まった人数、それもある程度の多人数の移動が大きな目的になると思います。

これはかなり特殊な目的なのかも知れません。

そのためのマイクロバスのレンタルは場合によっては有用かも知れません。

マイクロバスは全国平均すると35,000円/日ほどのレンタル料金になります。

そして、レンタル可能な車種は少なくはなく、トヨタコースター、三菱ふそうローザ、日野エリッセⅡ、日産シビリアンなどがあります。

これらの車種はマイクロバスのレンタカーに認められる条件である、乗員定員29名以下、車両総重量8t未満、車両重量5t未満、全長7m未満等に適合しています。

マイクロバスのレンタルは可能ではありますが一番重要なのは運転者です。

8t限定無しの中型免許もしくは大型免許を所有した運転者がいなければレンタルをすることは出来ません。

そしてレンタルをするための条件はほかにもあります。

次の項の『レンタルと中古車の購入どっちがいいの』と合わせてお読み頂ければ考えは深まることと思います。

 

・レンタルと中古車の購入どっちがいいの

マイクロバスを利用する際にレンタルと中古車の購入のどっちがいいのか、なかなか簡単に出せる答えはないように思います。

ケースによって違うからです。

手離れの良いレンタルであれば、必要な時、その期間だけの利用・管理を考えればいいですが、少し長期になったら事情は変わるかも知れません。

まずは、必要な時にその利用期間だけ気にいった車種のマイクロバス必ずレンタルできる保証はありません。

ならば、購入を考えてみると、レンタル料金が35,000円/日であるならば、全国平均で200~300万円程度の中古車価格であるならば、2~3ヶ月の長期の利用であるならば中古車の購入をした方が得に思えるかも知れません。

しかしながらこの考えのなかには所有するために必要となってくる税金・保険料、燃料費、点検・整備費、車検代、駐車場代などの日々の必要経費が加算されていません。

それでも、その費用対効果を考えても中古車の購入を選択した場合には手に入れたマイクロバスの当たり外れまで覚悟しなければなりません。

購入を考える際には最終的にそこまで検討して、覚悟して中古車を手にしてください。

そして、マイクロバスを手放す時期がやって来たら私たちトラックファイブにご相談ください。

中古車のマイクロバスを購入して高価買取で手放す方法が、長期利用を必要とする場合には一番賢明な方法と言えるかもしれません。

 

※過去記事を一度ご参照ください!

中古マイクロバスの需要に期待大!買取査定額を上げるためのコツとは?

https://www.truck-five.com/tfbiz/archives/3322

 

まとめ

 

マイクロバスを運転するためには免許証の制限がありますが、多人数での同時の移動を考えるとマイクロバスはとても便利で有用な移動手段です。

個々人が同じ目的のために同じ目的地に個々が所有する複数のマイカーで向かうことはこれから世界が目指す脱炭素社会の考えには反することをしていることになります。

そんな意味でマイクロバスは地球に優しいと言えるかも知れません。

世の中が電動化・自動運転へ移行しAIがクルマ社会を見守るようになった先にマイクロバスの生きる道があるのかも知れません。

 

TRUCK BIZの『豆知識』では毎回皆さまのお役に立てる情報をお届けしています。

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