『脱炭素社会2050年』に向けて商用車両の動き 世界各国の動きとメーカー各社の動き
2020年以降の地球温暖化対策の国際的な枠組みである『パリ協定』をもとに算出された『2050年』という期限。
深刻な地球温暖化に対処するために掲げられた『気温の上昇を産業革命前より1.5℃までに抑える努力を追求する。』という目標に向かい大気中に排出される温室効果ガスを実質ゼロにする期限が2050年になるのです。
新型コロナウイルスによるパンデミックにより未だかつてない経験の中、各国それぞれの対応を強いられながらこの『脱炭素社会2050年』に向けての努力もなされています。
『パリ協定』に基づき、既に120以上の国と地域が2050年までに実質ゼロの目標を掲げていました。
日本は遅れての対応の『脱炭素社会2050年』宣言だったのです。
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◎各国の対応
世界におけるCO2の排出量大国は中国、アメリカ、インド、ロシアについで日本は5番目です。
各国はそれぞれ『脱炭素社会』へ向けて目標を持って対応を進めています。
・アメリカはトランプ大統領によりこの『パリ協定』からの離脱を表明していたのですが、バイデン氏は選挙公約に『パリ協定』への復帰を掲げており、今後これは実現することになるでしょう。
排出量5大国の一つであるアメリカが『パリ協定』への復帰を果たし『脱炭素化』を目指すことは非常に頼もしいことです。
各州で独自の判断を行えるアメリカではすでにカリフォルニア州で2035年までにガソリン車の販売を禁止すると発表しています。
バイデン政権下では同様のCO2排出をゼロにする規制を全米に広げるのではないかとの見方をされています。
・カナダケベック州においても2035年までにハイブリッド車(HV)を含めたガソリン車の販売を禁止すると発表しています。
・イギリスではガソリン車・ディーゼル車の新車販売を前倒しして2030年、HV車を2035年に禁止します。
『グリーン産業革命』と命名した政策に基づいて『2050年までに温暖化ガス(GHG)の純排出をゼロにする』という目標に向かい電気自動車(EV)、水素、原子力、洋上発電など10項目に総額120億ポンド(約1兆6560億円)を投じる中の一計画です。
・フランスでも2040年までにエンジン車の新車販売を禁止すると発表しています。
各国とも『脱炭素化』に合わせて投資をすすめ、雇用を創出する機運は高まりつつあり、民間でもこの流れに即した環境・社会・企業統治に配慮している企業へのESG投資がトレンドになってきています。
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◎日本の対応
・『脱ガソリン車』化がスピードを上げて進んでいる中、日本は2020年12月時点では2030年代半ばに国内の新車販売を全てハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの電気自動車に切り替える目標を設ける方向で調整に入りました。
各国とは違い一足飛びにハイブリッド車(HV)まで新車販売停止することは自動車産業のビジネスモデルを壊してしまい、あまりにも影響が大きいことからの配慮でした。
しかし、この国の曖昧な期限に追い打ちをかけるかのように東京都はこの『脱ガソリン車』化の目標を明確に2030年とする方針を打ち出しました。
ただ、ここで考えなければならないのはEUが持つ今後の課題と同様で充電設備の拡充と、充電する電気の生産時やハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの電気自動車の生産時に排出されるCO2の排出というライフサイクル全体で考えると運輸という部門だけですまされることのない本末転倒な課題が残されていることです。
◎各メーカーの対応
現段階でトヨタは2025年ごろまでに全車種にハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの電動車モデルを設定する計画でいます。
そして2025年には世界で電動車550万台の販売を目指す計画です。
2019年の国内販売(トヨタ車・レクサス車)約161万台のうち約4割がハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの電動車でした。
日産自動車も現状は国内で3割ほどの電動車(HVとEV)の販売比率を2023年度には6割に高め、主力小型車の『ノート』の新型ではガソリン車をなくし、ハイブリッド車(HV)のみに切り替えます。
ホンダも2030年には世界における販売の3分の2を電動車にし、2020年には初の量産EV「ホンダe」を発売しています。
各自動車メーカーから乗用車の電動化モデルは次々に発表される中、商用車両に関してはなかなかその情報は入ってきません。
乗用車の用途とは違う商用車両、トラックは重い荷物を積載し、長距離を走ります。
馬力はあるが長距離の苦手なバッテリー式の電気自動車(BEV)はトラックに向かないのでしょうか。
加えて充電インフラの整備、イニシャルコストとランニングコストの問題等、事業主にとって簡単に決断できる問題ではありません。
そんな中、ボルボ・トラックが『2025年までに電気と燃料電池のフルラインナップを揃える』と発表しました。
フルラインナップを揃えるということは用途によって電気トラック(EV)と燃料電池トラック(FCV)を使い分けるという発想なのでしょう。
2020年春にボルボ・トラックがダイムラー・トラックと水素燃料電池ビジネスを共同で行うと発表し、12月にはダイムラー(ドイツ)、ボルボ(スウェーデン)、イベコ(イタリア)、石油・ガス大手のシェル(イギリス)、OMV(オーストリア)の5社で水素トラック普及へ団体『H2アクセラレート』を結成しました。
待ったなしで進むEUにおける『脱炭素化』の中、商用車両大手とエネルギー大手が協力して、燃料電池トラック(FCV)の普及のカギを握る車両の開発や燃料となる水素の補給ステーションの整備を加速し始めています。
トヨタは巨大市場である中国に目を向け、中国第一汽車などの6社連合で商用車用の燃料電池トラック(FCV)システムの研究開発会社を設立します。
ホンダといすゞは水素を使う燃料電池トラック(FCV)の共同開発を行っています。
商用車両では、バッテリーで車重がさらに重くなり充電時間も長くかかる電気トラック(EV)よりも、発電しながら走る燃料電池トラック(FCV)のほうが相性がよいが、燃料の水素の供給インフラが乏しく普及が進まない現状があります。
しかしながら、商用車両であれば決まった走行ルートに応じ供給拠点を整えやすいという利点があります。
ただ、現時点ではイニシャルコストが高すぎる欠点があり、一長一短のようです。
普及が進めば当然コストは下がってくることでしょう。
水素による燃料電池トラック(FCV)が商用車両に向いているのかも知れませんが、
走行距離などの使い勝手で電気トラック(EV)と使い分ける方法もります。
中国のように『水素』と決め打ちの中ですべてを進めるのでなければダイムラー・ボルボグループのような柔軟な考えで事業計画するべきだと思います。
今、すべては進み出し、後退する選択肢はありません。
運送業界の『脱炭素』に向けて、2030年には大筋は出来上がっているでしょう。
しかしその時に動き出しては遅すぎます。
貴社の未来を予測し、今の段階から資金計画を練ってください。
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