ヤマトＨＤ　２０２４年に貨物専用機の運航をスタート

ヤマトホールディングスは１月２１日、日本航空（ＪＡＬ）を組んで２０２４年４月から日本国内で貨物専用機（フレーター）の運航を開始する、と発表した。首都圏と北海道、九州、沖縄を結ぶ長距離路線に貨物専用機を投入することで、輸送の迅速化やトラックドライバーの長時間労働問題の解消などにつなげる。

エアバスＡ３２１ceoＰ２Ｆ型機の中古機を調達し、貨物専用機に改修する。導入するのは３機で、１機当たりの最大搭載重量は２８トン（１０トントラック５〜６台分に相当）。機材の運航はＪＡＬグループのジェットスター・ジャパンが担当。羽田、成田、新千歳、北九州、那覇空港を結ぶ各路線に投入する。

トラック運送業界は２０２４年にドライバーの年間残業時間の上限が９６０時間に制限される法改正を控える。それに伴い、長距離路線での労働力確保や代替手段の検討が大きな課題となっている。一方、航空業界は長期的な少子高齢化に伴う運航路線の縮小や投入機材の小型化、新型コロナによる便数削減に伴う貨物スペース不足などを余儀なくされている。

ヤマト運輸では、国内長距離路線における貨物輸送力の維持や、産地直送便など配送スピードが求められる宅配貨物を中心に拡大している航空便利用ニーズに対応するため、貨物専用機を運航する。

ヤマト運輸が運航する貨物専用機

出典）ヤマトホールディングスホームページ