センコー 東名阪間の高速バスと貨客混載サービス
センコーは4月12日、東京〜名古屋〜大阪間で貨客混載輸送を開始した、と発表した。同区間を行き来する高速バスの荷物搭載スペースを活用して貨物を長距離輸送するもので、トラック単体で運ぶよりも割安な運賃・料金を打ち出すことで、顧客に利用を促す。
全国の主要都市を結ぶ20路線で1日当たり計297便の高速バスを運行している「WILLER EXPRESS」(ウィラーエクスプレス)と連携してサービスを展開する。ウィラーが運行する東京(江東区)〜大阪(堺市)、東京(同)〜名古屋(港区)、名古屋(同)〜大阪(同)の3路線(1日当たり計約50便を運行)を対象にしている。
高速バスの荷台で一度に輸送できる貨物は1件につき350キログラムまで。センコーは出発地までの集荷と到着地からの配達を担当する。利用料金は東京〜大阪間の場合で1万8000〜4万3000円。路線便を使った小ロット輸送や貸し切り便での輸送よりも割安になるように設定した。今後は3路線での利用状況などを踏まえながら、対象路線の拡大などを検討していく。
貨客混載輸送は、コロナ禍で旅客減の続くバス会社にとって新たな収入源の確保につながる。一方、トラック運送会社はバスの空きスペースを貨物輸送に活用することで、無駄な運行便を削減できるといったメリットがある。国土交通省の規制緩和を受けて、現在、ヤマト運輸や佐川急便をはじめ同事業に踏み切るトラック運送会社やバス会社が全国各地で相次いでいる。
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