建設工事などで大活躍中の10tダンプ! 特徴やサイズ、メーカーによる違いは? 

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はじめに

戦後、日本の国土計画において、物流網となる高速道路の建設、そして橋梁やトンネル、電力を起こすダムなどの大型構造物の築造は不可欠なものでした。

それらの建設や築造では、資材の運搬や土砂の搬出・搬入に大型車両である10tダンプが活躍しました。そして今なお建設工事などに10tダンプはなくてはならない車両となっています。

今回の『豆知識』ではダンプの全体的な知識をお伝えします。参考にしていただければ幸いです。

 

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ダンプの特徴による種類

ダンプの特徴として積載機能とともに排出機能があります。

この排出機能には、荷の形状や積み込み・排出方法によっていくつかの方式があります。その方式によってダンプを分類してみました。

 

・積載できるものによる分類

積載物によるダンプの分類は大きく2種類に分かれます。

一つは一般的なダンプである「土砂ダンプ」です。建設現場における土木工事において、掘り返した土を現場から搬出したり、逆に埋め戻すために他の場所から土を運び入れる時に使用されます。

ダンプの機能は土砂の運搬と、積んだ土砂を下ろすことだけです。積み込みはユンボなどの重機や揚重機の力が必要になります。

二つ目は、土砂以外の軽量物を運ぶ土砂禁ダンプと呼ばれる「深ダンプ」です。その名のとおり土砂の運搬を目的にはしておらず、草木や落ち葉、ペットボトルやごみなどの軽くて嵩(かさ)のあるものを運搬します。土砂ダンプよりもあおりが高くなっているのが特徴の一つです。

走行中は、風や振動で積荷が飛散する可能性があるのでネットやシートで上部を覆うのが通常の運行スタイルになります。

土砂ダンプよりもあおりが高くなっている分だけ容積的には大きくなっていますが、これはあくまでも軽量物を大量に運搬するためであり、過積載を防ぐために土砂を積むことが禁止されています。それが理由で土砂禁ダンプと呼称されているのです。

 

・機能や形状による分類

機能や形状によっていくつかのダンプに分類されます。

①リアダンプ
一般的な形状のダンプ。荷台を後方に傾けて積載物を下ろす、私たちがよく知るダンプです。

②ローダーダンプ
荷台をスライドさせることができ、土砂だけでなく、小型重機や建設機器を運ぶことができるダンプです。

③三転ダンプ
荷台を後方だけでなく、左右にも傾け土砂などを搬出するダンプです。

④強化ダンプ
岩や石など硬くて重たいものを運ぶことができるように、床面やあおり等の鉄板を厚く強化しているダンプです。

⑤重ダンプ
大規模土木現場専用ダンプ。一般公道は走行できない最大積載量11t以上(20~300t)のダンプです。


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諸元表からの10tダンプのサイズ

10tダンプとも呼ばれる大型ダンプの諸元表を中心に、中型・小型ダンプの各サイズの大きさをお伝えします。

 

・大型ダンプ

①いすゞ ギガ
強化角底一方開ダンプ GVW20t

架装メーカー:新明和工業
全長7635mm、全幅2https://www.truck-five.com/buying_type/buying_dump/490mm、全高3400mm、荷台長5100mm、荷台幅2200mm、荷台高510mm

架装メーカー:極東開発工業
全長7640mm、全幅2490mm、全高3400mm、荷台長5100mm、荷台幅2200mm、荷台高520mm

②三菱ふそうトラック・バス スーパーグレート
強化アオリ化粧ダンプGVW20t

架装メーカー:新明和工業
全長7670mm、全幅2490mm、全高3400mm、荷台長5100mm、荷台幅2200mm、荷台高540mm

 

・中型ダンプ

①いすゞ フォワード
一方開強化ダンプGVW7.9t

架装メーカー:新明和工業
全長5420mm、全幅2200mm、全高2490mm、荷台長3400mm、荷台幅2060mm、荷台高320mm

②三菱ふそうトラック・バス ファイター
ワイド強化ダンプ一方開GVW7.7t

全長5390mm、全幅2115mm、全高2350mm、荷台長3400mm、荷台幅2000mm、荷台高370mm

 

・小型ダンプ

①いすゞ エルフ
強化ダンプ三方開GVW2.9t

全長4690mm、全幅1695mm、全高1985mm、荷台長3050mm、荷台幅1600mm、荷台高370mm

②三菱ふそうトラック・バス キャンター
強化ダンプ三方開・全低床GVW2.8

全長4690mm、全幅1695mm、全高1985mm、荷台長3050mm、荷台幅1600mm、荷台高370mm

 

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10tダンプの人気メーカー

10tダンプのなかでも、特に人気のあるダンプを作り出すメーカーは、以下のとおりです。各メーカー、各ダンプの特徴をご覧ください。

 

いすゞ自動車

いすゞは経済性・快適性・安全性・積載性・安全稼働を、ギガに期待される5つの主要性能として位置付けて『ニューファイブスターGIGA』としています。

運送業の2024年問題や、この先避けて通ることのできない日本の少子高齢化問題などの輸送企業の課題解決のためにギガは寄与すると、いすゞは銘打っています。

燃費コスト抑制、燃料環境の改善、安全性能の向上、輸送効率・車両安定稼動に向かい邁進し、「運ぶ人たちに新たな安全と信頼を」託されたギガは、ドライバーや経営者、そして歩行者にもやさしいトラックを目指しています。

 

日野自動車

日野「プロフィア」の前身は「スーパードルフィン」でした。1992年に11年ぶりにフルモデルチェンジする際にスーパードルフィン・プロフィアとなりました。

燃費性能とパワフルで安定した走行に定評のあるプロフィア10tダンプはドライバーに人気の車種です。9Lエンジン搭載車は、排出ガス規制に対応しながら軽量化を達成し、積載量を増やしています。

高い安全性能や整備費削減に貢献するメンテナンスのしやすさも人気の一因となっています。

 

三菱ふそうトラック・バス

スーパーグレートは1996年より四半世紀にわたって三菱ふそうトラック・バスが製造・販売している大型トラックです。大型ダンプは経済性、快適性を兼ね備えた人気の高い車種で、特に同クラスの大型車の中では、車両価格のリーズナブルさが人気を集めています。

新開発エンジンの6R20(総排気量10.7L)と6S10(総排気量7.7L)の、2種類のスマートエンジンはパワフルな走りとストレスを感じさせない加速、そして軽量化と低燃費を実現しています。

人間工学に基づいた装備を採用したコクピットなど、ドライバー目線の設計で生み出されたスーパーグレートの人気はいつまでも衰えることはありません。

 

まとめ

10tダンプは高効率に積載物である土砂等を運搬し、排出作業を行います。働く環境で必ずしも10tダンプが活躍できるとは限りません。

各作業場所となる建設現場等の環境に合わせて中型ダンプ、小型ダンプも運転できることは理想でしょう。

運転免許の一番上位となる大型免許を取得すれば中型ダンプ、小型ダンプも運転できますので、ダンプのプロドライバーを目指すのであれば、大型免許の取得をおすすめします。

トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆様にさまざまな情報をお届けします。


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