タイヤチェーンは金属、樹脂、布の3タイプ!その装着方法を詳しく解説
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はじめに
南北に長い日本列島で日々長距離を走るトラックドライバーにとって冬期の積雪は頭が痛くなる問題ですよね。
雪国ばかりを走るドライバーであれば、積雪の時期にスタッドレスタイヤに替えれば済むことでしょう。
しかし、雪の降らない地域を行き来するトラックは急に雪が降ってきたらすぐに対応できません。スタッドレスタイヤの交換にかかる費用などを考えたら、手間がかかりますがタイヤチェーンを利用するほうが現実的なのかもしれません。
そして、雪道走行での事故は避けられない場合もあります。
周囲に迷惑をかけないためには面倒でも確実な取付けをすることが大切です。
今回の『豆知識』ではタイヤチェーンの付け方をステップ式で解説しています。
タイヤチェーンの種類や注意点にも触れていますので、参考にしてください。
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タイヤチェーンの装着方法
金属製タイヤチェーンの取付け方を紹介します。
①道具の確認と配置
まずは道具の確認からです。
タイヤチェーンの取付け時は降雪時の寒さの中だと思いますので、手袋は必ず用意しましょう。
そして、金属タイプのチェーンの場合、その表・裏をしっかり確認しましょう。
タイヤチェーンにねじれがないことを確認してタイヤの横に広げてください。
②タイヤの向きを変える
FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車であれば取付けやすいようにハンドルを切ってタイヤの向きを変えてください。
③ホイールキャップを外す
傷をつけてしまう可能性がありますので、ホイールキャップを外してください。
④タイヤにチェーンをかける
タイヤにチェーンをかける際にはくれぐれも表と裏を間違えないでください。
間違えて雪道に接する側をタイヤに接触させてしまうと、長時間の運転中にチェーンの留め金の金属とタイヤのゴムが擦れ合ってバーストしてしまいます。
ここが一番大切なポイントです。
⑤チェーンの連結箇所を確認する
チェーンの連結箇所に見落としがないか確認してください。
外れた連結個所があるとチェーンが走行中にタイヤから外れてしまいます。
⑥タイヤ内側のチェーンを連結させる
タイヤ内側のチェーンを連結させて、しっかりタイヤチェーン全体を固定してください。
⑦チェーンのムラをチェックする
まんべんなくチェーンがタイヤ全体を覆っていることを確認し、チェーンにムラがないかをチェックしてください。
⑧必要であれば補助器具を装着する
タイヤチェーンの種類によって必要であれば補助器具を利用しましょう。
⑨余ったチェーンを固定する
余ったタイヤチェーンを固定して走行中に邪魔にならないようにすれば、タイヤチェーンの取付けは完了です。
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タイヤチェーンの種類
タイヤチェーンの種類は大きく分けて、以下の3種類になります。
・金属タイプ
金属タイプが従来型のタイヤチェーンです。
チェーンの組み方でラダー型(はしご型)と亀甲型があります。
両型にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
ラダー型は凍結路面に駆動力を一番伝えやすい形で、登板時に威力を発揮します。
しかし、はしご形状のため横滑りを起こしやすいというデメリットがあります。
亀甲型はラダー型より乗り心地がよく、横滑りを防ぐメリットがあります。
ただ、登坂時のグリップはラダー型に負けてしまいます。
・樹脂タイプ
樹脂タイプのタイヤチェーンは金属タイプに比べて軽量です。
素材は強化ゴムやウレタン、樹脂などで金属製チェーンとは違い、表面・裏面も分かりやすく比較的取付けが簡単なチェーンです。
現在の樹脂タイプのタイヤチェーンは、ひと昔前より装着しやすく外れない、安全に走行できるチェーンが多く開発されています。
・布タイプ
布製のタイヤチェーンは別名スノーソックスと呼ばれています。
金属タイプのチェーンや非金属タイプのチェーンと違い、タイヤをすっぽり覆い包んでしまうカバータイプのチェーンです。
装着方法は簡単ですが、長時間の使用には向きません。
元々は急な降雪での緊急対応時(一時対応用)のチェーンです。
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タイヤチェーンを取り付けるときの注意点
タイヤチェーンの取付けにはいくつか注意点があります。
・タイヤチェーンの基礎知識
タイヤチェーンは正しく装着しなければ、その効果は上がらず、安全に走行できなくなる可能性があります。
タイヤチェーンは、車の駆動方式によって、装着する場所や本数が決まっています。
基本的には地面に動力を伝える駆動輪に取付けます。
前輪駆動車(FF車)であれば、前輪左右の2本にタイヤチェーンを取付けます。
後輪駆動車(FR車)であれば、後輪左右の2本に取付けなければなりません。
全輪駆動車(4WD 車)は4輪すべてになりますが、メーカーへの問い合わせが必要です。
トラックには後輪が3軸や4軸などのタイプもあり、駆動輪を特定することが難しい場合があります。
そのような場合にはスペック表で確認できますが、緊急時であればディーラーや日頃付き合いのある整備工場に電話で確認するほうが早いでしょう。
・着脱は安全な場所で行う
タイヤチェーンの着脱は安全な場所で行いましょう。
他の車両も雪道で不安定な動きをしていますので周囲の状況を絶えず確認してください。
不可避な接触・衝突事故などを起こさぬように、広い駐車場や高速道路のタイヤチェーン装着場などを見つけてください。そして傾斜のない平坦な広い安全な場所を選んでください。
・2分の1程度摩耗していたら新品と取り換える
タイヤチェーンは、素材が頑丈な金属製でも樹脂製や他の素材であっても、恒久的に使う製品ではなく、あくまでも応急用の製品です。
使用状態を確認して、2分の1程度摩耗していたら新品と取り換えるよう心がけましょう。
・取付後は急発進、急ブレーキ、急ハンドルを避ける
タイヤチェーンを取り付けた後は、急発進、急ブレーキ、急ハンドルは避けてください。
チェーン損傷の原因にもなるので、慎重な運転を心がけましょう。
金属製チェーンであれば時速30㎞以下、樹脂製であれば時速50㎞で走行することが望ましいと一般的に言われています。
製品やメーカーによって違いがありますので、必ず取扱説明書に従ってください。
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まとめ
「多少の雪なら…」という油断は禁物です。
猛暑の年の冬は豪雪になると言われています。
これから今年の冬期に向けて万全な対策を考えてみてはいかがでしょうか。
タイヤチェーンの準備はお早めにどうぞ。
トラックファイブは『豆知識』でこれからも皆様にさまざまな情報をお届けします。
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