高所作業車を徹底解説!各部位・役割・種類を紹介

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高所作業車とは

高所作業車とは?

労働安全衛生法施行令による高所作業車構造規格において「高所作業車」は下記のように定義されています。

  • 2m以上の高さに上昇できる作業床(作業員が作業時に乗る場所)を持ち、昇降装置、走行装置等により構成される。
  • 作業床の上昇、下降などに人力以外の動力を使用する。
  • 不特定の場所に自走できる。

 

そして一般社団法人日本建設機械工業会では

「高所作業車は、動力を用いて作業床が昇降して任意の位置に移動できる自走式の作業車です。」

と分かりやすく説明しています。

 

このように、さまざまな場所の高所で安全に作業できる作業床を持った車両を、高所作業車と呼んでいます。

 

【参考】高所作業車の買取相場・実績はこちら

【参考】トラック・重機の買取相場・実績一覧はこちら

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覚えておくべき高所作業車の各部位の名称

アウトリガー

高所作業車に限らず、建設業界では必ず出てくる重要な用語です。

アウトリガーはさまざまな作業用トラックに備わっています。

キャビン後方当たりの架台左右側面2カ所と、車両最後部当たりの架台側面左右2カ所をあわせた計4カ所に、装着された車体を支える鋼製のツッパリ棒です。

タイヤにはクッション性があるため、タイヤだけでは車体をしっかり固定することは出来ません。

アウトリガーには左右横に張り出し、幅を広げてそこから下方に向けてツッパリ棒を伸ばして車体を支えるタイプもあります。

人が乗った作業床がブームの先端にある高所作業車を、アウトリガーによってしっかり固定することができます。

そのため伸ばしたブームを旋回させても横転することがなく、安全に作業を行うことができます。

 

安全ロープ掛け

労働安全衛生法で定義される2m以上の高所作業には墜落制止用器具の着用が義務付けられています。

以前は「安全帯」の呼称でしたが、2019年に「墜落制止用器具」へ名称が変更されました。(労働安全衛生法施行令13条)

フルハーネス型と胴ベルト型の二種類の墜落制止用器具の規格も詳細に規定されています。

これらの墜落制止用器具を正しく作業床に設置された安全枠に装着して、作業を行わなければなりません。

 

緊急停止装置

緊急停止装置はその名称通りの緊急時に高所作業車の作業を停止できる装置です。

ボタン一つでブームの伸縮・旋回や作業床の上昇などのすべての動作を停止できます。

あってはならない万が一の緊急事態に備えて、緊急停止装置の位置は必ず確認してください。

 

走行装置の種類

トラック式

トラック式はトラックの荷台に高所作業装置を架装した高所作業車です。

公道を走行できることがトラック式の特徴です。

自走で作業現場まで行くことができるので工期の短い建設工事や、電柱の電気工事や、信号・街灯取付け工事、看板取り付け工事などさまざまな場面で利用されています。

当然ですが、トラック式高所作業車で公道を走る際にはトラックのサイズに応じた運転免許証が必要になります。

 

ホイール式

ホイール式はタイヤで移動できる走行装置に装着された高所作業車です。

公道を走ることはできませんが、作業現場内は自在に走行することができます。

タイヤはゴムで、床面を傷つけることは無いため、建築現場内の仕上げ工事に利用されることもあります。

 

クローラ式

クローラ式はクローラ(キャタピラー)移動できる走行装置に装着された高所作業車です。

もちろん公道の走行はできませんが、作業現場内は不整地でも自在に移動することができます。

 

【参考】高所作業車の買取相場・実績はこちら

【参考】トラック・重機の買取相場・実績一覧はこちら

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作業装置の種類

伸縮ブーム型

昇降を行う作業装置には種類があり、作業内容や現場の環境に合わせて選択することができます。

「伸縮ブーム型」は油圧でブームの竿がまっすぐ伸びます。

ブームの根元が旋回して作業床の移動を行えるので、高所作業車の位置決めや作業床の位置決めが難しくありません。

最も普及している、一般的な作業装置の伸縮ブーム型高所作業車です。

 

屈折ブーム型

「屈折ブーム型」はブームが伸縮せずに折れ曲がるブームで作業を行うことができます。

作業環境によって、ブームの伸縮だけでは目標場所に到達できない場合があります。

障害物を避けながら屈折ブームで作業床を目標場所に届かせるのです。

伸縮ブーム型は直進して目標場所に到達しますが、屈折ブーム型ではブームの屈折と旋回を使い到達させます。

 

混合ブーム型

「混合ブーム型」は伸縮ブーム型と屈折ブーム型を混合させたスタイルの高所作業車です。

両機能を備えることで広範囲の作業に向いています。

作業床の移動可能範囲が広くなり、トラックに架装される場合が多い高所作業車です。

工事現場での作業や建物・構築物の保守管理作業に向くのが混合ブーム型高所作業車です。

 

垂直昇降型

「垂直昇降型」は作業床が垂直方向で上下できるタイプの作業装置です。

サイズが小さなタイプの高所作業車が多く、建物内の照明の取り換えや火災報知設備の点検など、本来であれば足場を組んで行わなければならない作業を、時間も手間も費用も短縮して行うことが可能な高所作業車です。

 

高所作業車の部位ごとの名称一覧

作業床装置

作業者が乗車するバケット・バスケット・プラットホーム等のカゴ部分である「作業床装置」には、「せり出し装置」・「並行装置」・「安全ロープ掛け」があります。

作業者が高所で作業を安全に行いやすくしています。

 

作業床支持装置

高所作業車の架台部分から作業床であるカゴまでのブームやブームを旋回させる装置です。

「ブーム装置」・「旋回体」・「旋回フレーム」・「旋回装置」を含めての総称を、「作業床指示装置」と名付けられています。

 

安全装置

ディーゼルエンジンの強力な力をPTOで取り出し作業床をブームで持上げ旋回し、そこで作業を行うことには常に危険が伴います。

「非常用ポンプ」・「過積載規制装置」・「デッドマンコントロール」・「作業範囲規制装置」・「警報装置」は、高所作業車での作業に不可欠な装置です。

 

付属装置

「付属装置」はディーゼルエンジンの動力を取り出す供給部分であり、作業で使う電動工具の電源供給口になりその他の作業で使用できる装置です。

また、「油圧取り出し口」・「電源取り出し口」・「仮腕木」・「つり上げ装置」などがあります。

 

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まとめ

高所作業車は、建設工事や保守作業において足場の組み立てずとも高所作業を可能にし、補修・修理・清掃などで大きな危険を伴うこと無く、さまざまな作業を補助してくれます。

さまざまな作業に対応できるようにサイズや種類は豊富に用意されています。

非常に高性能で優秀な高所作業車ですが、高所作業においての安全確保には常に念を入れてください。

運転技能講習や特別教育を受けて資格を取得し、正しい操作を行い、墜落制止用器具などの正しい使用を行って、安全作業を確実なものにしてください。

 

トラックファイブは『豆知識』でこれからもさまざまな情報を皆さまにお届けします。

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